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Ledger Stax・Flex完全ガイド|仮想通貨の高性能ハードウェアウォレットを徹底比較

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Ledger StaxとFlexとは?最新の暗号資産ウォレットを徹底解説

Ledgerとは?

Ledgerは、暗号資産を保管・管理するハードウェアウォレットの開発・販売会社として2014年に創立された。ホワイトハッカー集団のLedger Donjonにより徹底的にテストされたLedgerのハードウェアウォレットは、600万台以上の販売されている。

暗号資産が発展するにつれて、ハッキングや資産の紛失が多発していることから、セキュリティの重要性やリスクを理解する暗号資産所有者も多いだろう。Ledgerは、新しい時代に対応しながら、暗号資産のセキュリティを確保するためのソリューションを提供する。

Ledgerが追求する暗号資産のセルフカストディ

Ledgerは、高いセキュリティを誇るデバイスの開発・販売と並行して、暗号資産ユーザーへ正しい知識を広める取り組みに力を入れてきた。その中でも、重要視しているのが「セルフカストディ」である。

「セルフカストディ」とは、自分の資産を他者に託すことなく自己管理することを意味する。現在、世界には4億人を超える暗号資産ユーザーがいるといわれているが、セルフカストディに基づいて資産を保管するユーザーは、わずか1000万人程度である。つまり、「本当は自分の暗号資産の所有権を持っていないユーザー」が多く存在しているのだ。

例えば、暗号資産取引所に預けている資産は、セルフカストディに該当しない。なぜなら、資産と紐づく「秘密鍵」をユーザーが所有・保管していないからだ。この場合、秘密鍵の所有者は、暗号資産取引所である。秘密鍵を所有していないということは、資産に対する権限を持っていないことを意味する。言い換えると、秘密鍵を持っている人=その資産の所有者となるのだ。

秘密鍵は、自分自身で安全に保護しなければならない。そこで活用されるのが、Ledgerウォレットだ。Ledgerのハードウェアウォレットは、暗号資産と紐づく秘密鍵をオフラインで保護する。これにより、インターネットに接続することで生じるリスクを排除することが可能となる。

なぜLedgerが選ばれるのか?

秘密鍵は、詐欺師やハッカーに常に狙われており、ハードウェアウォレットのセキュリティが要となる。

しかし、多くのハードウェアウォレットは、MCU(マイコン)チップを使用して画面を駆動している。Ledgerウォレットで使用されているセキュアエレメント(SE)チップと比べて、MCUの安全性は劣る。また、Ledgerウォレットは、セキュリティ専門チームであるLedger Donjonにより、徹底的にセキュリティがテストされており、過去に一度もハッキングされたことがない。

Web3を楽しむユーザーにとって、利便性も重要なポイントである。Ledgerは、暗号資産専用のアプリ「Ledger Live™」を提供しており、暗号資産の売買やスワップなど、あらゆるサービスを手軽に利用できる。暗号資産初心者から上級者まで、使いやすく安全なハードウェアウォレットとしてLedgerは選ばれているのだ。

全4種類のLedgerウォレットと比較

Ledgerウォレットの種類① Ledger Nanoシリーズ

Ledger Nanoシリーズは、手頃な値段と使いやすさから世界中の暗号資産所有者に選ばれてきた人気シリーズである。Nanoシリーズでは、現在Ledger Nano S Plus™とLedger Nano X™の2種類のデバイスが販売されている。

Ledger Nano S PlusとLedger Nano Xは、本体のデザインや使用方法には大きな違いはない。主な違いは、Nano Xの方が容量が大きく、より多くのアプリをインストール可能であり、Bluetooth®機能によるスマートフォン接続が可能な点だ。

Ledgerウォレットの種類② Ledger Stax™

Ledger Staxは、E Ink®タッチスクリーンを搭載した手のひらサイズのデバイスである。湾曲したタッチスクリーンをはじめとする洗練されたデザインと、内蔵されたマグネットによりデバイス同士を積み重ね可能である特徴を持つ。

お気に入りのNFTや写真を画面に設定することが可能となり、Nanoシリーズと比較して大幅にスクリーンサイズが大きくなった。Bluetooth®機能に加え、ワイヤレス充電にも対応しており、専用の保護ケース付き。

Ledgerウォレットの種類③ Ledger Flex™

Ledger Flexは、2.8インチの平面タッチスクリーンを搭載した最新のデバイスである。安全なタッチスクリーンによってより快適な暗号資産の管理が可能。

Ledger Flexは、Bluetooth®機能によりスマートフォンと接続可能であり、別売りで、専用の保護ケースも販売されている。

Nano S Plus Nano X Flex Stax
価格 79ドル 149ドル 249ドル 399ドル
画面サイズ 1.09インチ 1.09インチ 2.84インチ タッチスクリーン 3.7インチ タッチスクリーン
Bluetooth®機能 ×
ワイヤレス充電 × × ×
対応機種 デスクトップAndroid デスクトップiOS/Android デスクトップiOS/Android デスクトップiOS/Android

(より詳しくデバイスを比較する場合は、こちら

Ledger NanoからStax/Flexにアップグレードする理由とは?

既にNanoシリーズをお持ちの方は、新商品を購入するべきか悩む方も多いのではないだろうか。Ledgerのハードウェアウォレットは、異なるモデルでも同じレベルのセキュリティが搭載されているが、暗号資産を取り巻く環境は常に変化しており、詐欺の手口も巧妙化している。これらの変化に対応するために革新的なウォレットであるLedger StaxとFlexが登場した。

まず、NanoシリーズとStax/Flexの大きな違いは、搭載されている画面のサイズだ。画面が大きくなったことから、ユーザーエクスペリエンスが大幅に向上した。

さらに、Ledgerのクリア署名機能により、トランザクションデータを人間が判読可能な情報に変換し、Ledger StaxとFlexの画面には、各トランザクションの概要が明確に表示される。自分が署名する取引の内容を安全な画面上で認証することが可能となるのだ。

(クリア署名の一例 出典:Ledger Academy

さらに、StaxとFlexは、Ledger Security Key™アプリに対応している。このアプリを活用することで、面倒なパスワードの記憶が不要となり、外部の2要素認証を使用せずにログインすることから、セキュリティが強化される。

最後に

Ledgerは、2024年で創業10周年を迎えた。日々変化する暗号資産業界に対応し、最高レベルのセキュリティを維持するために常に進化を目指す。

Ledger Nanoシリーズは、カラーバリエーションも豊富で手頃な価格設定となっている。初めてのハードウェアウォレットまたは2台目のバックアップ用として人気だ。

新商品のLedger StaxとFlexは、大画面のタッチスクリーンでより快適にWeb3を楽しみたいユーザーにピッタリの一台となっている。