- 5/11にEOSIO Dawn 4.0アップデート
- EOSIO 1.0完全版に備えたアップデートである、EOSIO Dawn 4.0では、ユーザー間の未使用RAM(メモリ)など計算能力の共有を促進、また異なるブロックチェーン上で未使用のRAM(メモリ)など計算能力を共有可能になる、ということを発表しました。
5/11にEOSIO Dawn 4.0アップデート
仮想通貨EOSに関連するプラットフォームである、EOSIOの開発を進めるblock.oneは、EOSIO Dawn 4.0のアップデートを発表しました。
EOSIO Dawnは、分散型アプリケーション(DApps)用のEOSIOプラットフォーム・アーキテクチャ(アプリ開発実施までに定めるべきシステムの骨格・作り方規則)です。
block.oneは、EOSIO Dawn 3.0を実装してから1ヶ月間、EOSIOソフトウェアのクリーンアップおよび安定性に力を入れていました。
EOSIO 1.0完全版に備えたアップデートである、EOSIO Dawn 4.0の変更点は以下の通りです。
スマートコントラクトにおいて正確な経過時間測定
EOSIO Dawn 4.0の最大の変化の一つは「現在時刻」の定義を「ヘッドブロックの時刻」から「現ブロックの時刻」へと変えたことです。
これにより、スマートコントラクトにおいて経過時間がより正確に測定できるようになります。
価格調整によるユーザー間の未使用RAM(メモリ)の共有を促進
EOSIOではEOSトークンの保有量に応じて、RAM(メモリ)や計算能力を使用することが出来ます。
例えば、全体の1%のEOSトークンを持っていれば、1%のRAM(メモリ)や計算能力などの容量を利用可能となります。(例であり、数値は未確定)
Dawn 3.0のシステムコントラクトでは、買いだめや投機を避けるため、購入価格と同じ価格でしかRAMを売ることができませんでした。
これの欠点としては、RAMを安く購入した人は使用しないRAMを他の人に売るメリットがないことです。
そのため、Dawn 4.0のシステムコントラクトではRAMをその時の市場価格で売買できるようになります。
そして最終的にRAMの需要と供給が釣り合うようになります。
投機を抑える
RAM市場ができれば、投機師がRAMの価格変動を利用して利益を得ようとするでしょう。
EOSIOシステムコントラクトにより、RAMは譲渡できない上、1%の取引手数料がかかります。
この手数料のおかげで、トークンの自然なインフレが防止されます。
RAMの年間売買高とトークン供給が等しい場合、ブロックプロデューサーへの報酬はRAMの取引手数料によって100%カバーされることになります。
異なるブロックチェーン上で未使用のRAMを獲得可能に?
高性能ブロックチェーンにとってRAMは不可欠です。
RAM使用をスケールするためには独立したハードウェア上に動作する独立したメモリ領域を持った複数のチェーンが必要です。
EOSIOブロックプロデューサーは同じトークンを使った複数の異なったチェーン上で動作することができます。
プロデューサーの選択はメインチェーン上で行われ、関連するサイドチェーンは全てその同じプロデューサー群によって動作します。
RAMの価格はチェーンごとに異なり、DAPP開発者はどのチェーン上で動作するのが一番安いかを知らされます。
block.oneの考えでは、ブロックチェーン間コミュニケーションを通したスケーリングには無限の可能性があり、RAM、ネットワーク、そしてCPUを同時にスケールすることができる、としています。
block.oneは、全体的な価格低下およびより速いスケーリングを理由に、多くのアプリケーションがこの複数チェーン手法を気に入ると予想しています。
今後のアップデートについて
EOSIO Dawn 4.0は2018年5月11日に、そしてEOSIO 1.0は2018年6月に実装される予定です。