- bitFlyer CEO 加納氏が政府に提言
- 「仮想通貨・ブロックチェーンフォーラム2018」において、ビットフライヤー加納氏が内閣官房に対し、政府機関におけるブロックチェーン活用を提言しました。
- 仮想通貨・ブロックチェーンフォーラム2018とは
- フィンテックの中でも、特に仮想通貨とICO、ブロックチェーンの可能性とリスクに対する理解を深め、ブロックチェーン技術を安心して活用できるよう周知することが目的のイベントです。金融庁が後援し、株式会社SBI証券、株式会社DMM.comなどが協賛として名を連ねています。
政府に対しブロックチェーン活用を提言
本日都内で開催した「仮想通貨・ブロックチェーンフォーラム2018」にて、ビットフライヤー加納氏が内閣官房に対し、政府機関におけるブロックチェーン活用を提言したことを発表しました。
ビットフライヤー加納氏は様々な仮想通貨・ブロックチェーン関連イベントに参加しながら、政府関係者と話し合う姿が度々目撃されています。
また、加納氏は、国内取引量や顧客資産額等の資料を金融庁に対して提出した、一般社団法人日本仮想通貨交換業協会の副会長にも選任されました。
また、自民党議員など所属のICOビジネス研究会に所属など、加納氏の政府関係者との関係性は年々深くなっています。
海外の政府のブロックチェーンに対する姿勢
政府のブロックチェーン技術に対する注目度は年々高まっています。
海外ではブロックチェーン技術をどのように活用するかの議論が活発ですが、そういった中でも、同技術に対して特に関心の強い国を紹介します。
カナダ
トロントには、幾多のイーサリアムブロックチェーン関連の団体も所属する、ブロックチェーン研究機関のBlockchain Research Institute (BRI) が拠点を置いており、ブロックチェーン技術の多様な産業への活用を提案するための70を超えるリサーチプロジェクトに取り組んでいます。
また、入国審査に使えるブロックチェーン技術を利用したアプリも、オランダと共同でテストされています。
ロシア
ロシアの多数の銀行では、世界各国が多国間決済システムとして使用している「SWIFT」への依存を止め、ロシア独自の送金ネットワーク「SPFS」に移行しようとする動きが盛んです。
また、ロシア政府は、ブロックチェーン技術に対する法的枠組みの整備を宣言しています。
以下が、副首相のArkady Dvorkovich氏の発言です。
「様々なプロジェクトを過度に規制しないため、詳細なものでなくとも、ある程度の規制の枠組みを作成するのは必要不可欠な事であると言えます。
そして、出来るだけ早く整備できるように現在取り組んでいます。
その枠組みは数ヶ月のうちに完成する見通しで、ブロックチェーンに関する法的問題の数々を解決することができればと考えています。」
アメリカ
トランプ政権は、政府の運営を効率改善の可能性を秘めた技術として、ブロックチェーンへの関心の高さを何度も述べています。
昨年9/26に行われた政府機関におけるオープンデータ(誰でも自由に利用でき再配布できるデータ)の役割を模索する会議『Data Transparency 2017』では、二人のホワイトハウス政府高官がブロックチェーン技術は米国政策及び戦略考察に欠かせない技術であると強調しました。
「AIとブロックチェーンがあれば、ホワイトハウスは政府に役立つ広く前向きな才能を見つけることができる。」
ドバイ
ドバイ政府は、ブロックチェーン登記制度を発表しています。
これにより、登記などで発生する諸業務をブロックチェーンで実施可能となりました。
また、ブロックチェーン関連の企業や開発者を国外から誘致することも目標としています。
まとめ
このように、様々な国でブロックチェーン技術に対する注目度が高まっていることが分かります。
大手企業も続々とブロックチェーン技術の研究を進めているため、日本の政府としても、同技術活用を考えるべきというビットフライヤー加納氏の発言は納得のいくものと言えるでしょう。
日本では金融庁による取引所の審査が厳格化し始めていますが、「第一回仮想通貨交換業等に関する研究会」に参加した業界関係者の間では「新しい技術を規制の中でどう育てていくか」に焦点を当てた発言も目立っていました。
今後、規制と発展のバランスを取り、ブロックチェーン技術開発企業を積極支援する流れを作ることで、日本国内でも、行政サービスなどでブロックチェーン技術が活用される日が来るのかもしれません。