CoinPostで今最も読まれています

バークレイズの元トレーダーがbitFlyerに転職 「既存金融に未来はない」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

bitFlyerが国際的な人材補強に本腰
日本最大手の仮想通貨取引所ビットフライヤーに、英国際金融グループ「バークレイズ証券」の元トレーダーが転職することが明かされました。規制強化や競争激化に伴い、米最大手のCoinbaseなども、既存金融機関からの人材採用を加速することで、国際的な事業拡大を急いでいます。
コインベース(Coinbase)とは
30カ国以上でフィアット建ての仮想通貨取引を提供するアメリカの最大手取引所。2018年4月には、Earn.comの買収に際し、自社の企業価値をおよそ「8,500億円」と算定するなどして話題になった。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

バークレイズ証券から強力な助っ人

イギリス・ロンドンに本拠を置く国際金融グループである「バークレイズ証券」の元金利スワップトレーダーである村山大介氏は、Bloombergに対し、ヨーロッパ大手銀行から日本の仮想通貨取引所であるbitFlyerに転職することを明かしました。

村山氏は「既存金融の未来が見えなかった」と語り、既存の金融機関によって提供されている多くのサービスや、商品は既に時代遅れであり、短期的に見て不必要になるのではないか、と述べました。

グルーバルな拡大のために

この一年間で「Coinbase」のような大手の仮想通貨取引所は、グローバルな拡大と資産管理を行う機関投資家の引き入れを目的とし、伝統的な金融分野の役員やトレーダーなど、優秀な人材を積極雇用に本腰を入れ始めました。

日本の主要仮想通貨取引所であり、世界4位の規模を誇る「bitFlyer」は、Coinbaseを倣い、既存の金融業界からのヘッドハンティング戦略を推し進めています。

bitFlyerのCEO「加納裕三」氏は、40代のベテラントレーダーや銀行員、あるいは急速な変化をもたらす仮想通貨市場の要となる、20代の若き才能を積極採用していると述べました。

「我々は、世界一を獲りたいと考えている。そのために頭数を揃える必要があり、優秀なスキルを持った人材は、国際的な銀行などから採用できるケースが多い。」

と言及しました。

また同氏は、ここ数ヶ月で仮想通貨スタートアップや仮想通貨取引所において、既存金融業界の役員クラスや財務担当者、銀行に従事した経験のある人材の需要が急速に高まりつつあることを主張、その理由として、”規制当局による仮想通貨取引の規制強化”が関係していると述べました。

さらに、日本、韓国、アメリカ、シンガポール、スイスは、実用的な仮想通貨規制を施行したため、規制局の対応に長けており、厳格な規制の中でインフラを整えることができる人材は、仮想通貨スタートアップにとって必要不可欠であると説明しました。

バークレイズ証券の元トレーダーである「村山」氏も、銀行業界で働く投資金融系の人材が、既存の金融商品や銀行自体の長期的存続の懸念により、他の業界への転職を検討していると明かしています。

先月にも、ゴールドマンサックスやニューヨーク証券取引所など、多大な影響力を持つ一部金融機関が仮想通貨市場への参入を表明しています。

金融業界の主要プレイヤーの参入により、多くの銀行は”仮想通貨の高まる需要”を無視できなくなってきている現状があります。

日本の人材会社の責任者でアナリストも務める「Razin Ashra」f氏は、仮想通貨スタートアップが売り上げやコンプライアンスを始め、多くの業務の対応に追われているため、金融業務の専門家を必要としていることを主張。以下のように述べました。

「仮想通貨関連企業は、即戦力として金融業界出身者を求めている。ビジネス開発、財務管理、オペレーション、法令遵守…etc。彼らを必要とする重要な業務は枚挙にいとまがない。」

将来の展望

2018年1月末、日本最大手の仮想通貨取引所「Coincheck」は、ハッキング被害により約580億円の不正流出を招きました。この攻撃は、企業側がセキュリティ対策を十分に強化できなかった人材不足に起因するものであり、必然の結果であったと指摘されています。

多くの投資家は、仮想通貨取引所が継続して伝統的な金融分野から優秀な人材を補強し、ビットコインを始めとする仮想通貨の受け入れを進めていくことによって、より適切な”新しい資産クラス”として定義されると考えています。

Former Barclays Trader Moves to Japanese Crypto Exchange, No Future in Traditional Finance

May 12, 2018 by Joseph Young

参考記事はこちらから

 S Kozakiewicz / Shutterstock.com

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧