- アメリカとカナダの共同戦線
- アメリカ及び、カナダの40以上の規制機関が一丸となって、仮想通貨関連商品詐欺の排除を目的とした”Operation Cryptosweep”が5月から開始されました。北米証券監督官協会に取り仕切られ、州や地方の公式機関が仮想通貨詐欺に対抗する過去最大の取り組みとなります。
アメリカとカナダの共同戦線
今月5月から、アメリカ及び、カナダの40以上の証券規制局が一丸となって、悪意のある仮想通貨関連投資商品を排除することを目的とした”Operation Crypto-sweep(仮想通貨大掃除作戦)”と称した活動を開始しました。
これは、北米証券監督官協会(以下、NASAA)によって取り仕切られ、州や地方の公式機関が仮想通貨詐欺に対抗する過去最大の取り組みとなっています。
この活動は、ドットコムバブルであった1990年代にインターネット株の詐欺の際に行われ、同じくNASAAによって指揮が取られた活動を参考に発足されました。
今回の活動を発足させたNASAAによると、現時点までに、70以上のプロジェクトにおいて捜査が行われ、35ものプロジェクトに対し、既に業務改善命令など、何らかの処置が施行中、または、完結したと発表されています。
「私達がこの活動によって改善できるのは、氷山の一角に過ぎません。」とNASAAの代表及び、アラバマ州の証券委員会のディレクターを務めるJoe Borg氏(以下、Borg氏)は主張しました。
「私達は、投資家目線に立って考え、何が投資家達に宣伝されているのかを見ています。そして、それらが証券法に則って提供されているのかを確認しています。」と彼は語り、ICOや、仮想通貨関連商品の全てが詐欺でないことは認識していることも主張しました。
しかし、仮想通貨の高まりや、一般投資家達が参入して来ているこの状況では、消費者達が、詐欺に直面するリスクも高まって来ているのも事実です。
淘汰される仮想通貨詐欺プロジェクト
この活動内の事例の1つとして、規制局達は、イギリス基盤の仮想通貨プロジェクトであるBTCrushに、不正なマーケティングを使用し、無許可でテキサス州の住民に証券を販売したとして警告文を送りました。
BTCrushは、3つのビットコインマイニングファームを運営しているとされ、その1つは、第二次世界大戦時代の掩蔽壕(装備や物資、人員などを敵の攻撃から守るための施設)を再利用しているとウェブサイト上にビデオを掲載していました。
しかし、結果的にそのビデオが、オンライン上のビデオ素材で、不正に使用されていたことが発覚しています。
詐欺手段および、違法行為としての申し立てに直面したBTCrushは、そのサイトがアメリカの投資家達に使用されている状況を把握していなかったことを主張しました。
BTCrushは、5月19日に業務改善命令に従うことを明らかにしています。
Borg氏は、 この”Operation Cryptosweep”が行われることによって、より多くの消費者達が疑惑を持つ仮想通貨関連の計画の報告を促進できればと考えています。