- 仮想通貨で借金を負う可能性
- 仮想通貨投資は、現物取引では借金を背負う可能性はありません。しかし、FXや信用取引では借金を背負う可能性も出て来ます。
- 仮想通貨は価格変動の上下幅が大きい
- 株などに比べて、ハイリスクハイリターンである仮想通貨投資は、大きく資産額が上下しやすいため、注意が必要です。
現物取引の利点
結論から言うと、通常の「現物取引」であれば、自分の投資金額以上のマイナス、借金を背負う可能性はありません。
つまり、100万円から50万円になる可能性はありますが、100万円から0円になった後、更に残高がマイナス200万円、合計で300万円の損失が生まれる、といったことはありません。
現物取引とは、取引所に入金した取引の元手資金のみで行う投資法で、どんなにマイナスになっても0円以下にはなりません。よって、購入した仮想通貨の価格が暴落することで大損する可能性はありますが、現物取引によって借金を背負う可能性はないと考えて大丈夫です。
もちろん、投資資金そのものを借金で捻出した場合はこの限りではないですが、危険なので絶対にやめましょう。
レバレッジ取引はハイリスク・ハイリターン
対して、借金を背負う可能性があるのが、仮想通貨の「レバレッジ取引」です。
レバレッジ取引の場合、取引会社に自分のお金を証拠金として預け入れることで、証拠金の数倍~数百倍の金額で取引することのできる、言わば”テコの原理”のようなもので、反対売買(決済)を行うことで、損益(利益か損失)を確定します。
例えば、10万円の元本に対して20倍のレバレッジを掛けると、200万円相当の資金を動かすことが可能です。レバレッジ取引は、価格上昇時には大きなリターンが見込めますが、価格下落時には多大な損失を被るリスクがあるため、投資熟練者向けのトレード手法と言えるでしょう。
仮に、レバレッジ20倍時に購入した通貨の価格が10%上昇した場合は、元手10万円の2倍となる20万円の利益になりますが、5%下落しただけで10万円の損失が生じます。レバレッジの掛かっていない現物取引の場合は、-5%だと5,000円の損失で済むことから、レバレッジ取引がいかにハイリスク・ハイリターンであるかがわかります。
証拠金維持率とそのリスク
ビットコインFXが投資初心者におすすめ出来ない理由の一つが、「証拠金維持率とそのリスク」です。
差し入れた担保(保証金)に対する建て玉の金額がどれくらいの割合になっているかを示す「証拠金維持率」が、取引所ごとに定められた最低水準を下回ることで、追加証拠金が必要な「追い証(おいしょう)」となるリスクも高く、投資初心者にはオススメできません。
証拠金維持率は、各取引所で設定された最低維持率を下回った時点で、強制決済(ロスカット)されます。
例え目先の材料まで保有し続けていたかったとしても問答無用で決済しなければならないですが、現物取引であればいくら損失を出しても証拠金自体が不要なため、このような問題は起きません。
なお、証拠金維持率は、以下の式で求める事が出来ます。
ビットコインなどの仮想通貨は、ただでさえ「価格変動率(ボラティリティ)」が高く、何かしらの事情でロスカットが通常通りに発動せず追い証が発生した場合、多額の借金を背負ってしまう危険性もあるので、注意しましょう。
デメリットばかり述べましたが、レバレッジを掛けることが可能なビットコインFXでは、2018年の下げ相場でも空売り(投資対象である現物を所有せず、取引所から仮想通貨を借りて対象物の売却契約を結ぶ行為)などで利益を得られるメリットがあるため、ベテラントレーダーを中心に人気を博しています。
レバレッジの最大値は取引所によって異なり、国内最大手のbitFlyerでは、最大15倍のレバレッジを掛けることが可能です。
現物でも価格変動リスクはある
現物取引では前述の通り、借金のリスクは存在しません。
しかし、価格変動による元本割れのリスクが存在します。
また、仮想通貨は株などと比べて、価格の変動率の上下幅が非常に大きく揺れ動くため、リターンを狙える分リスクも大きいです。
借金を背負うことはありませんが、自分の資産が大きく減ることはあるので、注意しましょう。
また、仮想通貨の税金は、雑所得扱いになるため、大儲けした投資家には最大55%もの税金が加算されます。
利益の全てを注ぎ込んでしまうと、翌年度の税金が払えずに大変なことになりかねないので、きちんと計算しておく必要があります。
投資は自己責任
また、投資の判断基準は、メンタルに依存しやすいため、当面使い道が決まっていないような”余剰資金”で行うのが鉄則です。
生活資金から大金を投じてしまうと、「なくなったらどうしよう・・・」という恐怖心から、正常な判断ができなくなり、結果的にパワーマンスが大幅に悪化します。
大手仮想通貨取引所へのハッキング事件を受けて、相場全体の暴落に巻き込まれるなど、予期せぬ地合いの急悪化は往々にして起こり得ることであり、投資に不確定要素は付き物です。
したがって、常に最悪のパターンを想定し、万が一0円になっても良いと割り切れる範囲で投資を行わなくてはなりません。投資は何が起きても自己責任の世界なので、肝に命じておきましょう。