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ブロックチェーンゲームの資産運用で稼ぐ方法とは「Invest to earn(I2E)編」|廃猫

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

 

本記事では、ブロックチェーンゲームの稼ぎ方(その2)を紹介します。

今回は、ゲームのアイテムであるNFTやゲームの独自のトークンを運用して稼ぐ「Invest to earn(I2E)」についてです。

ブロックチェーンゲームの大きな稼ぎ方3つ

ブロックチェーンゲームは、ゲームで遊びながらお金を稼ぐことが可能です。ブロックチェーンゲームでのお金の稼ぎ方には、大きく3つあります。

  • Play to earn
  • ゲームで遊んで稼ぐ

  • Invest to earn
  • ゲームのアイテムであるNFTやゲームの独自のトークンを運用して稼ぐ

  • Create to earn
  • ゲーム外で付加価値を生み出す

    の3つです。

    本記事では、ゲームのアイテムであるNFTやゲームの独自のトークンを運用して稼ぐInvest to earnを詳しく説明します。

    ゲームのアイテムであるNFTやゲームの独自のトークンを運用して稼ぐ Invest to earn

    ブロックチェーンゲームではゲームで遊ぶことで、独自のトークンやゲームのアイテムであるNFTを報酬として得ることができます。得ることができた報酬を運用することで稼ぐことをInvest to earnと呼びます。ゲームで遊んで得た報酬を運用すると一口に言っても、ブロックチェーンゲームによって様々な稼ぎ方が存在します。ここでは代表的な稼ぎ方を6つ紹介します。

    運用して稼ぐ(Invest to earn)1 NFTレンタルで稼ぐ

     

    多くのブロックチェーンゲームは、ゲームのアイテムであるNFTを他のプレイヤーにレンタルする仕組みがあります。NFTをレンタルをしている期間はそのNFTをゲームで使えなくなりますが、レンタル収益を得ることができます。具体的に3つの例を説明します。

    1-1.「クリプトスペルズ」のレジェンドレンタル

    クリプトスペルズ

    ブロックチェーンカードゲーム「クリプトスペルズ」では、レアリティが最高級のレジェンドに限りNFTをレンタルすることができます。レンタル収益はゲーム内ポイントとして得ることができます。

    1-2.「Splinterlands」のレンタル

    Splinterlands

    ブロックチェーンカードゲーム「Splinterlands」では、24時間以内にバトルで使用していないすべてのNFTをレンタルすることができます。

    1-3.「ThetanArena」のレンタル

    ThetanArena

     

    ブロックチェーンゲーム「ThetanArena」では、それぞれのNFTによってバトルごとにゲーム内通貨であるTHCを稼ぐことができる上限値が決まっています。THCを稼ぐことができる回数が残っているNFTのみレンタルすることができます。

    運用して稼ぐ(Invest to earn)2 スカラーを雇う

     

    ブロックチェーンゲームの中には、スカラー制度と呼ばれる仕組みがあります。自分の持っているゲームのアカウントを他者に預け、その他者に自分のアカウントを使ってゲームをプレイしてもらいます。そこで得た報酬を、自分と相手で分配する仕組みです。具体的に2つ紹介します。

    2-1.「AxieInfinity」

    ブロックチェーンゲーム「AxieInfinity」はゲームを始めるために3体のNFTが必要になります。そのためそれらのNFTを準備できないプレイヤーは、持っているプレイヤーにアカウントを借りることでゲームをプレイし報酬を得ます。ウォレットの認証は持ち手しかできないため、NFTや暗号資産を盗まれることはありません。

    2-2.「ThetanArena」

    ブロックチェーンゲーム「ThetanArena」にもスカラーができる仕組みがあります。「AxieInfinity」と同じくゲームプレイの認証とウォレットの認証が切り離されているため、スカラー側が暗号資産を移動したりNFTを移動したりすることはできません。

    運用して稼ぐ(Invest to earn)3 エアドロップで稼ぐ

     

    ブロックチェーンゲームの中にはガバナンストークン(ゲーム独自のトークン)を運営がプレイヤーに無料で提供(エアドロップ)するゲームもあります。具体的に3つの例を紹介します。

    3-1.「Splinterlands」

    Splinterlands

    ブロックチェーンゲーム「Splinterlands」ではゲームのNFT保有量に応じて、1年間毎日ガバナンストークンであるSPSを運営がエアドロップ(無料で配布)しています。執筆現在はまだエアドロップ期間中です。

    3-2.AxieInfinity

    ブロックチェーンゲーム「AxieInfinity」は運営がガバナンストークンAXSのエアドロップを行いました。運営は2020年10月26日時点のデータ(スナップショット)をもとに配布しました。配布量には次の要素が考慮されました。所有するNFTと土地、マーケットプレイスでの活動、勝利したバトルです。

    3-3.GodsUnchained

    ブロックチェーンカードゲーム「GodsUnchained」はゲームのガバナンストークンである$GODSと、イーサリアムのL2プロジェクトであるIimmutable Xのガバナンストークンである$IMXを配布しました。


    配布方法はRetrospective AirdropとAlpha Airdropの2種類です。Retrospective Airdropでは、運営は2021年7月22日のスナップショット前にNFTを保有していたり取引していたプレイヤーに均等に配りました。Alpha Airdropでは、運営がNFTのレアリティなどに応じてポイントをつけ、そのポイントに応じてトークンを配分しました。

    運用して稼ぐ(Invest to earn)4 ステーキングで稼ぐ

    ブロックチェーンゲームの中には、暗号資産を保有することで報酬を受けられるステーキングという仕組みをゲーム内に実装しているゲームもあります。暗号資産のステーキングとNFTのステーキングの2種類が存在します。具体的に3つの例を紹介します。

    4-1.「AxieInfinity」

    AxieInfinity

    ブロックチェーンゲーム「AxieInfinity」では、ガバナンストークンであるAXSを運営に預けることでステーキング報酬を得ることができます。AXSはBinance上でもステーキングできます。

    4-2.「Splinterlands」

    Splinterlands

    ブロックチェーンゲーム「Splinterlands」では、ガバナンストークンであるSPSを運営に預けることでステーキング報酬を得ることができます。預けられたSPSトークンは運営によってロックされ、すべてを解除するために4週間が必要になり、1週間に25%ずつ解除される仕組みになっています。

    4-3.「ThetanArena」

    ThetanArena

    「ThetanArena」ではガバナンストークンであるTHGをステーキングできます。他と異なる仕組みとして100THGのステーキングにつきNFTが1つ必要となります。選択肢はFlexibleか、半年ロック、1年ロックの3つがあります。ステーキングのリターンとして、THGだけでなく他BCGのプライベートセール参加権を得られます。

    運用して稼ぐ(Invest to earn)5 既存のNFTを掛け合わせ新しいNFTを作ることで稼ぐ

    ブロックチェーンゲームの中には、保有するNFTを用いることで、新しいNFTを作る仕組み(合成:mint)があります。

    5-1.「AxieInfinity」

    AxieInfinity

    ブロックチェーンゲーム「AxieInfiity」では、NFT同士を掛け合わして新しいNFTを作ることができます。掛け合わせる回数には上限があります。新しいNFTを作るためには、ガバナンストークンであるAXSと、ゲーム内通貨であるSLPが必要です。

    5-2.「コントラクトサーヴァント」のMIX

    コントラクトサーヴァント

    国内ブロックチェーンゲームの「コントラクトサーヴァント」には、NFT同士を掛け合わせて新しいNFTを生み出す機能があります。掛け合わせることのできる回数はNFTにつき1回に制限されています。

    5-3.「STEPN」

    STEPN

    ソラナ(SOL)チェーン基盤のブロックチェーンゲーム「STEPN」では、保有している2つのNFTから新しいNFTを作ることができます。


    プレイヤーは1つのスニーカーにつき、最大7回まで掛け合わせることができます。新しいNFTを作るために必要となる通貨は、NFTのレアリティによって変化します。具体的には、レアリティがCommonとUncommonの場合は、ゲーム内通貨である「GST」が必要です。CommonとUncommonより上のレアリティの場合には、GSTに加えてガバナンストークンである「GMT」が必要になります。

    GMTはバイナンスでIEO(Initial Exchange Offering)したことでも反響を呼びました。

    関連:バイナンス、ソラナ基盤の仮想通貨STEPNのIEOを実施

    運用して稼ぐ(Invest to earn)6 流動性提供報酬

    ブロックチェーンゲームの中には、ゲーム内通貨やガバナンストークンの流動性を提供することで報酬を得ることができる仕組みがあります。流動性提供とは、分散型取引所(DEX)に、そのゲームの通貨と別の通貨の両方を同額分預けることを指します。流動性提供報酬は期間限定である場合が多いため、期間に注意する必要があります。

    MycryptoHeroes

    ブロックチェーンゲーム「MycryptoHeroes(マイクリプトヒーローズ)」では、ガバナンストークンであるMCHCを分散型取引所であるUniswap上で流動性提供していたユーザーを対象にMCHCの発行権利であるクリプトインゴットを報酬として提供しています。

    The Sandbox

    「The Sandbox」ではSAND / ETHペアに流動性を提供するユーザーに対してゲーム内通貨であるSANDを報酬として提供しています。

    Splinterlands

    「Splinterlands」ではUniswapにDEC/ETHペアを提供するユーザーに対してDECを報酬として提供していました。

    本記事では、Invest to earnの代表的な稼ぎ方を6つ紹介しました。

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    執筆者:廃猫hainekolab
    ブロックチェーンゲーム(BCG)の情報を発信中。博士(工学)。 国内最大級BCG「クリプトスペルズ」公式大会2度優勝。海外最大級BCG「Splinterlands」チャンピオンリーグ世界ランキング6位を達成。同ゲームの日本語翻訳監修。 著作として、国内初のBCG攻略本「ブロックチェーンゲームの初め方・遊び方・稼ぎ方(技術評論社)」