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FX(外国為替証拠金取引)とは|仮想通貨と比較した投資メリットを紹介

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仮想通貨以外の分散投資先を探す中でFX取引にも興味を持ち始め、仮想通貨との違いやFXの効果的な運用方法に関する疑問をお持ちではないでしょうか。

FXは、2カ国間の通貨を交換し利益を狙う取引を意味します。利益を得るには「安く買って高く売る」「高く売って安く買う」のように為替差益を狙うのが一般的です。

本記事では、FXの概要と仮想通貨と比較したメリット・デメリットをわかりやすく解説。さらに、FXの基礎知識や利益を出しやすい運用方法、損失の拡大を防ぐ方法をご紹介しましょう。

目次
  1. FXとは、仮想通貨との違いも解説
  2. FXで利益を得る方法は「為替差益」と「スワップポイント」
  3. 仮想通貨と比較したFXのメリット
  4. 仮想通貨と比較したFXのデメリット
  5. FXの代表的な取引スタイル4選
  6. FXをポートフォリオに追加して投資機会の増加を狙う

1. FXとは、仮想通貨との違いも解説

FX(Foreign Exchange)とは外国為替証拠金取引と呼ばれ、円やドルなどの法定通貨を売買し、為替変動によって利益を得る取引です。

海外に行く際の外貨両替と似た仕組みで、日本円を米ドルに交換、米ドルをユーロなどの外国通貨に交換することを意味します。例えば日本円を米ドルに交換することを「ドル買い・円売り」、米ドルを日本円に交換することは「円買い・ドル売り」と呼ばれます。

仮想通貨とFXには税率・取引タイミングなどに違いがあるうえ、FX特有のメリットとデメリットがある点に留意しましょう。

2. FXで利益を得る方法は「為替差益」と「スワップポイント」

FXで利益を得る方法は「為替差益」と「スワップポイント」の2つです。

2-1. 為替レートの変動による為替差益

FXで利益を狙う一般的な方法は、為替レートの変動を利用して利益を得る方法です。

例として、ドル買い・円売りのケースを想定しましょう。

1米ドル100円の時点で買いポジションを設定し、円安で為替レートが1米ドル120円になった時点で決済すれば「20円の利益」が発生します。逆に、買いポジション設定後に円高で1米ドル90円まで値下がりし、そのタイミングで決済した場合は「10円の損失」が発生。

こういった、為替の差額による利益を為替差益、損失を為替差損と呼びます。

さらに、FXは現物資産のように購入から入る方法だけでなく、先に売りポジションを設定して後ほど買い戻す「ショート(空売り)」と呼ばれる手法でも利益を狙う事が可能です。例えば1米ドル100円の時点で売りポジションを設定してショートを行う場合、ポジション設定時よりもドル安となったタイミングで決済することで利益が発生します。

2-2. 金利差から生まれるスワップポイント(利息収入)

さらに、FXでは取引する通貨ペアの金利差によって発生する「スワップポイント」と呼ばれる少額の利益を継続的に得る事が可能です。

具体的には、日本円など低金利の通貨を売って、トルコリラなど高金利の通貨を買うポジション設定を行うことで、金利差に応じた利息収入が得られます。一方、高金利の通貨を売り・低金利の通貨を買うポジションに設定すると、逆にスワップポイントの支払いが発生する点には留意しましょう。

スワップポイントの計算方法:

年間のスワップポイント=保有数量×金利差×為替レート
1日のスワップポイント=年間のスワップポイント÷365日

では例として、実際に日本円を売ってトルコリラを購入した場合のスワップポイントを計算しましょう。トルコの金利を9.00%、日本の金利を-0.1%とすると、10,000通貨を保有している期間は「17円/日」のスワップポイントを得られます。

トルコ9.00%-日本-0.1%=金利差9.10%
10,000通貨×金利差9.10%×7円/トルコリラ=6,440円/年
6,440円/年÷365日=17円/日

ちなみに、スワップポイントはポジションを翌日まで保有しなければ発生しないため、その日のうちに売却したポジションに関しては当日分の利息を受け取れません。

3. 仮想通貨と比較したFXのメリット

まず初めに、仮想通貨にはないFXのメリットを2つ紹介します。安全性と税率がポイントです。

3-1. 上昇局面・下落局面の両方で利益を狙える

FXは、前述した通り売りポジションから入る「ショート」が可能です。現物取引では基本的に上昇相場に投資チャンスが集中しますが、ショートを組み合わせることで、上昇相場のみならず下落相場でも積極的に利益を狙うことが可能となります。

これは、現物取引に比べて利益獲得の機会が多くなる事を意味します。当然ながら損失が増えるリスクも必然的に大きくなりますが、積極的なトレードでハイリスク・ハイリターンを狙いたい投資家には最適と言えます。

また、2022年にはドル円の急激な為替変動が起こり歴史的な円安となる等、為替が投資家のみならず一般社会にも大きな影響を与えたことは記憶に新しいでしょう。この高騰・急落の相場に乗り、大きく利益を上げたFX投資家も少なくありません。

今後も、この急激なドル買いの揺り戻しが起こる可能性も指摘されており、FX投資家にとって引き続きハイリターンを狙いやすい相場となる事が期待されています。

3-2. FXの利益にかかる税率は一律20.315%

FXと仮想通貨は20万円以上の利益に対して適用される課税制度が異なり、基本的にFXの方が有利です。

FXの利益に関して発生する税金は税制上「先物取引に係る雑所得等」に分類され、一律20.315%の課税が行われます。課税方式は「申告分離課税」で、基本的に確定申告が必要です。

一方、仮想通貨の利益には「累進課税」制度が適応されるため、所得額によっては最大税率が55%にも上ります。しかも「総合課税」の対象となるため、課税対象となる所得は仮想通貨の利益以外の所得(給与所得など)も合算した額となるため、税率も上昇しやすい傾向にあるのです。

このように、税制面で比較すると、FX取引の方が少ない負担で済みやすいと言えます。

3-3. 高いレバレッジ率により少額拠出で大きな利益が狙える

レバレッジ取引とは、投資家が預けた証拠金を担保に、その数倍の金額で取引ができる「てこの原理」のような仕組み。資金効率を上げ、少額の拠出で大きな利益を狙える点が魅力です。

FX取引を行うメリットの一つとして、レバレッジ倍率が仮想通貨より大きいという点が挙げられます。具体的には、国内FX取引では「25倍」までレバレッジ倍率を上げられる一方、国内仮想通貨取引のレバレッジ倍率は「2倍」以下に規制されています。

一般的にFXは仮想通貨よりもボラティリティが小さく、値動きが穏やかです。そういった特徴に「仮想通貨よりもレバレッジ倍率の幅が広い」という条件が重なることで、仮想通貨取引以上に柔軟な取引を実現できます。

例えば、相場の動きが不安定な期間はレバレッジ倍率を下げてリスクを抑え、値動きが安定してトレンドが読みやすい時期にはレバレッジを大きく利かせて勝負に出る、といった調整が可能です。

4. 仮想通貨と比較したFXのデメリット

当然ながら、FX取引はメリットばかりではありません。続いては、仮想通貨と比較したFXのデメリットを解説しましょう。

4-1. 取引時間が限られている

仮想通貨は24時間365日取引が可能ですが、FXは取引時間に制限があります。

FXは平日(月曜日〜金曜日)はほぼ24時間取引できますが、土日は為替取引をおこなう外国為替市場が一斉休場するため取引できません。具体的に取引不可となるのは、日本時間で土曜日の午前5時頃~月曜日の午前6時頃までです。そのため、会社員など平日に取引できる機会が少ない投資家にとっては大きな制限となるでしょう。

さらに、FXでは特定期間に取引時間の調整(米国サマータイム制度)が行われます。サマータイムとは、概ね3月〜11月の期間に時刻を1時間早める制度で、これがFX会社の取引可能時間にも影響します。

1時間の違いとはいえ、取引可能時間のズレを失念して取引タイミングを逃さないよう留意しましょう。特に経済指標の発表時など相場の動きが激しくなる時期には、注意が必要です。

4-2. 証拠金以上の損失が出る可能性がある

FXではレバレッジを利かせた取引が基本となるため、預け入れた証拠金が0円になったとしてもポジションが強制的に決済されるわけではありません。そのため、仮想通貨の現物取引とは異なり、拠出した金額以上に損失が発生するリスクがあります。

こういった損失リスクから投資家を守るため、FX会社は「ロスカット」と呼ばれる強制決済の制度を設けていますが、相場が急変した際にはロスカットが間に合わないケースもある事は知っておきましょう。

相場急変の歴史的な例としては、2015年に発生したスイスフランショックが挙げられます。スイス中央銀行(SNB)が、ユーロ・スイスフランの為替レートの固定相場制を突如として解除したことで、スイスフランは対ユーロで急激に高騰し、世界中の金融市場に混乱をもたらしました。

また、内閣府の定める「FX証拠金規制」では、投資家は必要証拠金が不足した場合は直ちに不足を解消しなければならず、解消されない場合は全ポジションが強制決済される旨が定められています。

各FX会社の証拠金制度を確認し、資金に余裕をもって取引することが重要と言えるでしょう。

5. FXの代表的な取引スタイル4選

最後に、FXの代表的な取引スタイルをご紹介しましょう。FX投資家の多くは、以下表のいずれかのスタイルを採用しています。

スタイル 決済の目安時間
スキャルピングトレード 数秒から数分
デイトレート 当日中
スイングトレード 数日から数週間
ポジショントレード 数ヶ月から数年

5-1. スキャルピングトレード

FX取引の中で、もっとも短期的な取引を繰り返す手法です。数秒〜数分のスパンで取引を繰り返し、小額の利益を積み重ねてゆきます。

取引の勝率を上げられれば短時間でもトータルで大きな利益を出すことが可能な一方、取引中は常に相場を監視する必要があり、タイミングの見極めも非常に難しいため、トレード経験者向けの手法と言えます。

5-2. デイトレード

数十分〜1日程度のスパンで取引を行う手法で、ポジションを翌日に持ち越さないのが特徴です。ポジションの日またぎをしないことで、就寝中に市場が急変動して損失を被るリスクを回避できます。

スキャルピングトレードよりは難易度が低いと言えますが、基本的に1日を通して取引を行い、市場をこまめに確認する必要があるため、兼業トレーダーにはあまり適した手法ではありません。

5-3. スイングトレード

スイングトレードはデイトレードよりも長いスパン、具体的には2〜5日かけて売買を行う手法。ポジション保持の期間を長めに設けることで、1回の取引で狙える値幅・利益も大きくなります。

前述した2種類の手法とは異なり、スイングトレードは常時相場を監視する必要性が少ないため、兼業トレーダーに人気です。

5-4. ポジショントレード

ポジショントレードは1週間以上、場合によっては数か月や数年単位で取引を行う、FXのトレードとして最も長期スパンを見越した手法です。

1日1回程度チャートを確認すれば良いため、会社員の方など取引する時間が少ない方にも適した手法。為替差益以外にもスワップ収益も狙いやすいため、ポジショントレードを行う投資家の中には高金利の通貨を選んで取引する方も多く存在します。

エントリーの前に世界経済の動向や金融政策、政治問題などから長期的な値動きの見込みを分析する必要があるため初心者向けとは言い難いですが、短期的な値動きによる心理的負担を感じにくい点はメリットと言えます。

以上4つの取引手法は求められるスキルがそれぞれ異なるため、自身の生活サイクルや経験に適した方法を選択しましょう。

6. FXをポートフォリオに追加して投資機会の増加を狙う

本記事では、仮想通貨と比較した場合のFXの特徴をまとめました。仮想通貨と比較した場合、FXは利益を得る機会が多い点、税制面で有利である点、レバレッジを駆使した柔軟な取引が可能な点がメリットです。

一方で取引時間の制限や、損失が膨らみやすい事、相場分析の難易度が高い点には注意しましょう。

仮想通貨とは全く異なる特徴を持つFXをポートフォリオに追加し、利益獲得チャンスの増加を図ってみてはいかがでしょうか。

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