CoinPostで今最も読まれています

ふるさと納税受入額が約1兆円に、最新人気自治体ランキングTOP10

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ふるさと納税は、生まれ故郷や応援したい自治体の活性化や地域振興を促進するために導入されました。寄附のお礼として特産品などを受け取れ、寄附額から2,000円を差し引いた金額が所得税や個人住民税から控除されます。

ふるさと納税は、自治体のPR活動や魅力的な返礼品の充実などにより、受入額と受入件数が右肩上がりに増え続けており、2022年には約9,654億円の受入額と約5,184万件の受入件数を記録しました。

本記事では、仮想通貨の取引で得た利益に対する納税額の軽減方法として、「ふるさと納税の寄附額の推移」や「人気の自治体ランキングTOP10」「ビットコインを受け取る方法」の3つを解説しています。

目次
  1. ふるさと納税とは
  2. ふるさと納税で人気の自治体ランキングTOP10
  3. bitFlyerを活用してふるさと納税を更にお得に
  4. ふるさと納税は仮想通貨の所得に対する納税負担も軽減

1.ふるさと納税とは

ふるさと納税は、納税者が自治体に対して寄附を行い、自治体が定めた「返礼品を受け取る」制度です。この制度は、直接寄附できることから、応援したい自治体の活性化や地域振興を促進するために導入されました。

1-1.ふるさと納税と仮想通貨

ふるさと納税とは、自己負担2,000円を差し引いた寄附額が、所得税や個人住民税から控除される仕組みです。具体的には、翌年に納める税金を「ふるさと納税」として前払いすることで、先に納めた寄附金は翌年に所得税の還付や個人住民税の控除が受けられます。

また、仮想通貨の取引で得た所得も、所得税や個人住民税の計算に含まれるため、所得が増えると寄附額の上限額が上がり、返礼品の選択肢も広がります。

なお、ふるさと納税によって所得税や個人住民税の負担が軽減されるのは、仮想通貨の取引による所得だけではなく、給与所得のみの方も対象です。

1-2.ふるさと納税の寄附額推移

こちらが、2008年から2022年のふるさと納税の受入額と受入件数の推移です。ふるさと納税が開始した2008年から制度の普及や参加自治体が増えたことで、寄附額は右肩上がりに増え続けています。

実際、2022年には受入額が9,654億円、受入件数が5,184万件を超えています。

出典:ふるさと納税に関する現況調査結果

こういった増加の背景には、自治体側のPR活動による制度の認知度の向上や、魅力的な返礼品の充実による満足度の向上があると言えるでしょう。

例えば、最近では特産品や地域の観光名所を体験できる返礼品が用意されている自治体が増えており、多くの人々から支持を受けています。また、コロナ禍の巣ごもり需要が堅調だったことから、寄附額が増加しました。

2.ふるさと納税で人気の自治体ランキングTOP10

2022年4月1日から2023年3月31日の期間で、ふるさと納税の寄附金額が多かった自治体のランキングは以下の通りです。

順位 自治体 寄附金額
(単位:百万円)
寄附件数
(単位:件)
第1位 宮崎県 都城市 19,593 1,004,337
第2位 北海道 紋別市 19,433 1,289,418
第3位 北海道 根室市 17,613 829,461
第4位 北海道 白糠町 14,834 926,034
第5位 大阪府 泉佐野市 13,772 923,581
第6位 佐賀県 上峰町 10,874 898,015
第7位 京都府 京都市 9,508 166,990
第8位 福岡県 飯塚市 9,086 780,190
第9位 山梨県 富士吉田市 8,806 344,161
第10位 福井県 敦賀市 8,749 501,071

出典:ふるさと納税に関する現況調査結果

2-1.第1位 宮崎県 都城市

都城市は、宮崎県宮崎市と鹿児島県霧島市の境に位置するまちであり、農業や農産加工業が盛んです。返礼品には、都城牛や宮崎牛を中心としたお肉が豊富に用意されており、霧島の焼酎も多くの人々に人気です。

ふるさと納税による寄附金は、ふるさと納税による寄附金は、様々な事業に活用されています。例えば、「子育て支援」や「中心市街地の活性化」、「環境・森林の保全」、さらには「高齢者支援」「口蹄疫対策」などが挙げられます。

2-2.第2位 北海道 紋別市

流氷の絶景が見られることで有名な紋別市は、人口約23,000人、漁業・農業・林業・水産加工業が主要産業となっています。カニやホタテ、鮭などの豊富な魚介類を楽しむことができ、農業は「オホーツクはまなす牛」などの酪農・畜産業が中心です。

紋別市が受け入れた寄附金は、「アザラシの保護活動」や「森林、湖沼、河川等の環境保全啓発活動」をはじめ、「市内経済の活性化」などの事業に活用されています。

多くの魅力的な返礼品が用意されており、ホタテや鱒いくらなどの海鮮物、紋別名物の牛タン、北海道バターなどが人気です。

2-3.第3位 北海道 根室市

根室市は、北海道の東に位置するまちであり、豊かな自然環境に恵まれ、海洋資源の豊富さや美しい景観が特徴です。返礼品には、海産物として「いくら」や「うに」、「ホタテ」「かに」など豪華なラインナップが用意されています。

寄附金は、市民の要望に基づいて、まちの持続的な発展に活用されています。例えば、「子育て世帯の経済的負担軽減」や「医療環境の充実や地域医療の安定提供」、「沿岸漁業資源増大対策の推進強化」、「広域交通ネットワークの充実」などの施策に重点が置かれています。

2-4.第4位 北海道 白糠町

白糠町は、釧路市の西側に広がる太平洋に面したまちです。このまちでは第一次産業が中心となり、年間を通じて「ししゃも」や「毛ガニ」、「ヤナギダコ」などの豊富な海の幸が水揚げされます。農業では「酪農」や「めん羊」、そして「しそ焼酎鍛高譚」の原料である「しそ」など、野菜が生産されています。

白糠町のふるさと納税の返礼品は、新鮮な「エンペラーサーモン」や「毛ガニ」、「ヤナギダコ」といった海産物に加えて、美味しい乳製品やチーズが人気です。

寄せられた寄附金は「魅力あるまちづくり」や「産業づくり事業」、「子育てと健康に関わる施策」などとして活用され、寄附を通じてまちの発展に貢献できる機会を提供しています。

2-5.第5位 大阪府 泉佐野市

泉佐野市は、大阪市と和歌山市の中間に位置する人口約100,000人の都市で、関西国際空港があることでも知られています。

特に人気が高いふるさと納税先の一つで、2017年から3年連続で日本一の寄附金額を獲得しました。受け取った寄附金は、「教育施設や教育プロジェクトの整備」、「観光振興」、「子育て支援」、「医療環境の整備」などに活用されています。

泉佐野市は、ふるさと納税に積極的に取り組んでおり、返礼品には牛肉や豚肉、鮭、泉州タオルなど、さまざまな特産品が用意されています。

2-6.第6位 佐賀県 上峰町

上峰町は、佐賀県の東部に位置する、自然豊かなまちです。

受け取った寄附金は町道の修理や環境整備、子育てサポートや教育施策の推進などに使われています。返礼品としては、希少な佐賀牛の切り落としなど、様々な特産品が選べる点が魅力です。

また、佐賀県上峰町と縁のある源為朝を主人公としたウェブアニメ作品「鎮西八郎為朝(ちんぜいはちろうためとも)」が人気を博しており、第一話は約300万再生されています。(24年5月時点)

2-7.第7位 京都府 京都市

日本を代表する古都として、また大学の多い都市としても知られる京都市。2022年度に寄附金額が急伸し、全国7位にランクインしました。

京都市へふるさと納税を行うと、京都旅行で使えるクーポンやホテルの宿泊プラン、京料理や京都肉・京野菜、クラフトビールや伝統産業品などを返礼品として受け取れます。

集まった寄附金は、京都の伝統・文化の継承や観光の振興、子育て支援や動物愛護、景観の整備などに活用されています。

2-8.第8位 福岡県 飯塚市

福岡県の中央部に位置する飯塚市は、美しい自然環境に囲まれたまちであり、筑豊地域の中心的役割を果たしています。飯塚市の返礼品のなかでも、特にハンバーグが人気で、ほかの自治体と比べても美味しいと評判です。

飯塚市では、受け取った寄附金を「まちの発展」や「産業・経済の活性化」、「教育・文化の充実」など、さまざまな支援活動に活用しています。

2-9.第9位 山梨県 富士吉田市

富士吉田市は、富士山の絶景や人気の観光地を有し、返礼品には豪華なブランド牛や地ビール、フルーツ、ブランド米などが揃っています。

寄附金は「地域経営の推進」や「教育支援」、「ふるさとまちづくり支援」、「世界文化遺産富士山支援」として有効活用されています。富士吉田市は人気のふるさと納税先であり、富士山に恵まれた魅力的な地域です。

2-10.第10位 福井県 敦賀市

敦賀市は、美しい海岸線と自然環境に恵まれ、海のレジャーや観光が楽しめる場所です。また、外国のコンテナ船や高速フェリーの就航により、交通の要所としても栄えています。

返礼品は、カニやエビなどの豊富な海鮮物、ブランド牛、お米の定期便などの特産品を多く取り揃えていますので、気に入った返礼品を申し込みましょう。寄附金は、「健康福祉の増進」や「教育文化・産業文化の活性化」、「安心安全なまちづくり」などの支援に活用されています。

3.bitFlyerを活用してふるさと納税を更にお得に

bitFlyerが提携しているふるさと納税サイト「ふるさと本舗」「さとふる」「ふるなび」では、返礼品とは別に商品価格に応じたビットコインを受け取れる​​キャンペーンを開催しています(2024年3月時点)。

3-1.ふるさと本舗

出典:ふるさと本舗

ふるさと本舗は、多様な特産品を取り揃え、簡単な手続きで利用者に便利さを提供する、ふるさと納税ポータルサイトです。品質にこだわり、安心・安全な商品を届けることで地域の魅力を発信しています。地方の活性化と利用者の満足を追求し、信頼を築く存在として高い評価を得ています。

特徴 充実したキャンペーンが随時実施されている
ビットコイン還元率 商品価格の3.3%
獲得時期 最短60日

3-2.さとふる

出典:さとふる

さとふるは、希望する自治体や特産品情報をすぐに見つけることができ、手続きも簡単なので、初心者でも安心してふるさと納税が行えます。

さらに、寄附した自治体で使用できるPayPay商品券を返礼品として受け取ることができるため、従来の特産品だけでなく、自治体に実際に訪れることで、その魅力を体験することができます。

特徴 お礼品としてPayPay商品券を取り扱っている
ビットコイン還元率 商品価格の1.3%
獲得時期 最短60日

3-3.ふるなび

出典:ふるなび

ふるなびは、便利なポイント制度を実施しており、必要なときに必要な返礼品を受け取れます。寄附したポイントには有効期限はなく、返礼品を選ぶ時間がない方や一度に返礼品が届いても消費できない方におすすめです。

また、寄附や返礼品のレビューを行うことで、ふるなび独自の「ふるなびコイン」を獲得でき、「Amazonギフトカード」や「PayPay」「dポイント」「楽天ポイント」と交換できます。

特徴 家電の返礼品を多く掲載している
ビットコイン還元率 商品価格の0.6%
獲得時期 最短90日

4.ふるさと納税は仮想通貨の所得に対する納税負担も軽減

本記事は、最新のふるさと納税先TOP10を紹介し、仮想通貨の所得にかかる納税を抑える方法を解説しました。

ふるさと納税では、給与所得だけでなく仮想通貨の所得に対しても所得税の還付や個人住民税の控除が受けられます。また、所得が増えると寄附額の上限額が上がり、返礼品の選択肢も広がるため、より多くの自治体への寄附や高額な返礼品を受け取ることが可能です。さらに、bitFlyerやbitFlyerクレカを通じて寄附することで、ビットコインの還元も受けられます。

ふるさと納税は、生まれ育った地元やお世話になった自治体だけでなく、今後応援したい自治体にも直接的な支援を行えるという点が人気のある理由と言えるでしょう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/18 土曜日
21:00
Clearpool Prime、アバランチでデビュー RWA対応のプライベート・クレジット市場
Clearpool Primeがアバランチでローンチし、RWA分野に新たな進展。機関投資家向けに安全かつ効率的な取引環境を提供するプライベート・クレジット市場。
17:20
バイナンス上場銘柄の80%が価値低下、ミームコインは異例の上昇 過去6か月の分析
31トークン分析が示す課題 暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)で、過去6か月に新規上場したトークンの80%以上が、その後に価値を落としていることがわかった。ミ…
13:00
米国のビットコイン現物ETFへの5月の流入額、4月の流出上回る
ブルームバーグのETFアナリストは、5月に入ってからの米国ビットコイン現物ETFへの流入は、4月の流出を埋め合わせたと指摘した。
11:10
米下院、SECの仮想通貨規制役割明確化の「FIT21法案」を採決へ
米国下院は、仮想通貨に対する規制を明確化し、CFTCに追加権限を与える「21世紀のための金融イノベーション・テクノロジー法」の採決を行う。
10:15
米コインベース、「来週イーサリアム現物ETF承認確率は30~40%」
米仮想通貨取引所コインベースはイーサリアムの今後を予測するレポートを発表した。ETH現物ETFが承認される時期などについて分析している。
08:50
仮想通貨取引所クラーケン、欧州でUSDT非対応を検討
テザーCEOは最近、MiCA規制を批判し、仮想通貨USDTで規制を受けるつもりはないと述べた。この姿勢が、欧州で事業を行っているクラーケンが、それらの通貨ペアの提供を停止する理由と見られる。
08:00
「仮想通貨上昇の鍵はマクロ経済」コインベース分析
仮想通貨相場上昇の鍵は今もマクロ経済であるとコインベースは分析。他にも、イーサリアム現物ETFの審査など規制動向も注視すべきだとした。
07:10
ソラナ価格、月末までに200ドル復帰か ヘッジファンド創設者が予測
仮想通貨ソラナの今後の価格について、ヘッジファンドSyncracy Capitalの創設者は強気な予測を示した。その根拠とは?
06:10
zkSyncエアドロップ期待再燃、分散化加速のアップグレードを実施予定
zkSyncは未だ独自の仮想通貨をリリースしていないが、主要zkロールアップであるライバルのStarkNetは2月にエアドロップを実施した。
05/17 金曜日
17:34
東京ビッグサイトで第5回ブロックチェーンEXPO【春】開催へ 無料申し込み募集開始
東京ビッグサイトで、日本最大級のブロックチェーン専門展である第5回ブロックチェーンEXPO【春】が開催されます。最新の研究からアプリケーションまで、ブロックチェーン技術のすべてが一堂に出展するイベントは必見です。
13:00
ワールドコイン、秘匿化技術で生体認証データの保護・オープンソース化を発表
暗号資産(仮想通貨)でベーシックインカム実現を目指す、ワールドコイン・ファンデーションが生体認証データ保護にSMPC技術を導入。そのシステムをオープンソース化した。セキュリティとプライバシーを強化するとともに、システムの普及拡大を目指す。
12:32
短期トレンド変化のビットコイン続伸なるか、ミームコインが牽引する場面も
CPI発表で急反発を見せた暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコイン(BTC)が下降チャネルをブレイクアウトした。16日には賛否両論渦巻くミームコインが相場を牽引する場面も。
12:00
世界最大の証券清算機関DTCC、チェーンリンク活用した「Smart NAV」を実験
世界最大の証券清算・保管機関DTCCは、チェーンリンクを活用した「Smart NAV」の実証実験を行った。JPモルガンなど金融大手10社が参加している。
11:10
Slash Fintech、暗号資産決済でVプリカ販売サービス開始 NFT特典も実施中
Slash FintechがVプリカ販売サービスを開始。暗号資産(仮想通貨)決済でVプリカ購入可能。特典としてSlash Genesis NFTをプレゼント。利用方法から使い方まで解説。
10:00
ブラックロックのビットコインETF、アナリストが高評価
ブラックロックの仮想通貨ビットコインETFの購入者数は記録的な数字であると、ブルームバーグのシニアアナリストが高評価。レポートが提出され、ビットコインETFのパフォーマンスを分析した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア