WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

グレースケール、仮想通貨をキャッシュフローで評価する新手法を提唱 アーベの事例を徹底分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • グレースケール、仮想通貨の価値を評価する新たな枠組みを提唱
  • Aaveを取り上げ、適正時価総額とトークン価格を導き出した

仮想通貨の新たな分類

米大手資産運用会社グレースケール(Grayscale)は16日、最新レポート「Guide to Buying the Dip: Valuing Crypto with Cash Flows(押し目買いのガイド:キャッシュフローによる仮想通貨評価)」を公開した。年初来、調整が続く暗号資産(仮想通貨)市場において、真に価値ある資産を見極めるための新たな評価枠組みを提言している。

グレースケールは、仮想通貨の価値評価には株式や債券と同様、資産の性質に応じた評価手法が必要だと指摘。レポートでは、仮想通貨を「コモディティ型資産」と「キャッシュフロー志向型資産」に分類する考え方を提示した。

ビットコインに代表されるコモディティ型資産は、希少性や流動性、価値保存手段としての需要が価格を左右する。これらは一般的に、将来の収益や利益に対する請求権を表すものではない。

一方で、キャッシュフロー志向型資産は、基盤となるプロトコルの経済活動とより密接に結びついており、プロトコルの収益や費用、トークンへの価値還元メカニズムが評価の中心になる。

しかし、多くのトークンは複数の特性を併せ持っているため、単に二者択一で分類するのではなく、両方の資産特性の「スペクトラム」上に位置付けて評価することが適切であるとレポートは指摘。その上で、適切な評価は、その資産がオンチェーン上で発行されているという形式だけではなく、「経済的実態」に基づいて決定されるべきだと強調した。

関連記事:仮想通貨テクニカル分析の基礎【2026年】チャートの読み方・指標を全解説

仮想通貨のテクニカル分析を基礎から体系的に解説。ローソク足・移動平均線・MACD・ダウ理論・三尊などのチャートパターンまで、初心者〜中級者向けに段階別でまとめたCoinPost完全ガイド【2026年版】。

DeFiは収益を生み出す資産クラス

グレースケールは、分散型金融(DeFi)について、ブロックチェーン技術が実体経済を伴う活動を行っている代表例であると指摘。多様な金融サービスを通じて、実際に利用者から手数料収入を得ており、その収益構造は伝統的な金融機関や、ネットワーク企業、ソフトウェア企業に近づきつつあると主張する。

レポートによると、2023年以降、DeFiエコシステム全体では累計約250億ドルもの手数料収入を上げており、その収益源は分散型取引所(DEX)、リキッドステーキング(LST)、レンディング、デリバティブなど多岐にわたる。DeFiはすでに投機的な実験段階を脱しており、複数の領域で持続可能な金融サービスを提供する、実用的なエコシステムへと発展を遂げたと評価した。

中でもDeFiレンディング市場は、持続可能なビジネスモデルから安定した収益を生み出しており、最も企業分析が適用しやすい分野とレポートは位置付けている。

Aaveの分析

レポートはDeFiレンディングプラットフォーム最大手であるAave(アーベ)を、最も有益なケーススタディとして詳細に分析。「パーミッションレスのオンチェーン銀行」とも形容されるほど、従来の金融機関に最も近いDeFiプロジェクトの一つと評価した。

グレースケール・リサーチは、株式分析の手法である割引キャッシュフロー(DCF)法をAaveのオンチェーン収益の分析に適用。Aaveトークンは現在の水準(約75ドル)でも十分な価値があると判断した。

また、2026年の同プロトコルの収益を約6,000万ドルと予測し、フィンテック企業の典型的なマルチプル(20〜25倍)を適用することで、現在の適正時価総額を12億〜15億ドル、トークン価格にして約80〜100ドルと試算している。

グレースケールは規制の明確化により、トークン化資産の採用が加速するという基本シナリオでは、1年以内にAAVEトークンの適正価値は約175ドルまで上昇する可能性があるとしている。

さらに、本レポートのマルチプル分析では、Hyperliquid、Aave、Uniswap、Sky、MapleといったDeFiプロジェクトが相対的に割安である可能性が示された。

なお、米国における仮想通貨市場構造法案「クラリティー法」の成立見通しは依然として不透明であり、DAO(分散型自律組織)であるAaveにとって、規制の不確実性は引き続き注意すべきリスク要因だ。

関連記事:米クラリティー法案、残り9会期日で7月4日成立が困難に 

米仮想通貨市場構造法案「クラリティー法」について、ホワイトハウスが掲げた7月4日成立目標の実現が、残り9会期日という立法日程の壁から困難な情勢にある。倫理条項交渉も難航しており、業界は年内成立を次の目標に据えている。

関連記事:Aave DAO、約40億円の助成金を正式承認 「Aave Will Win」で収益構造を刷新

DeFiレンディング最大手AaveのDAOが、Aave Labsに対し約2,500万ドルの開発助成金を拠出することが75%の賛成で可決された。新戦略「Aave Will Win」のもと、すべてのAave製品収益をDAOトレジャリーへ集約する収益モデル転換へ向けての第一弾となる。一方、主要コントリビューターの相次ぐ離脱が課題として浮上している。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/03 月曜日
21:20
ストラテジー、160億円相当ビットコイン売却 優先株配当と買戻しに充当
ストラテジーが7月27日から8月2日の間に1,638BTCのビットコインを売却し、約1億473万ドルを確保したと発表した。売却益は優先株配当とSTRC株買戻しに充当し、ドル準備金は40億ドルに達した。
14:53
ビットコイン現物ETF、3週連続流入止まる 先週6153万ドル流出
ビットコイン現物ETFは7月27日から31日の週に6153万ドルの流出となり、3週続いた流入が途切れた。フィデリティFBTCが最大の流出、ブラックロックIBITが最大の流入となった内訳と資産規模を解説する。
14:27
中国主導のブロックチェーン規格、ISOが新規承認 ドイツ、日本など策定に参加予定
ブロックチェーンをサービスとして提供するBaaSの技術要件を定める国際規格が、中国主導でISOの新規標準化プロジェクトとして承認された。独・英・愛・日・葡・ウガンダ等が策定に参加し、基盤構築や契約管理、データ保護の要件を整理する。
13:46
クラリティー法案、8月3日の上院日程になし 休会前審議へ72時間が焦点=報道
米上院の8月3日の本会議日程にクラリティー法案の審議はないと、暗号資産(仮想通貨)専門メディアCryptoSlateが報じた。休会入りは8月10日に迫り、通常経路なら7日に採決の可能性があるが、超党派請願や全会一致による迅速な進行の余地も残る。
13:00
米SEC、ナスダックのビットコイン指数オプション承認を保留へ CMEの異議申し立て受け
米証券取引委員会は、ナスダックのビットコイン指数オプションの承認をCMEの異議申し立てを受けて一時停止した。CMEは該当商品はコモディティでCFTCの管轄だと主張している。
11:32
Bitget、日本向けサービス終了 段階的に制限へ
暗号資産(仮想通貨)取引所Bitgetが日本居住者向けサービスの終了を発表した。コンプライアンス遵守を理由に段階的なアカウント制限を実施する方針で、詳細は今後メールで個別に案内する。
10:33
クラリティー法の過大評価に警鐘=元CFTC委員長
元CFTC委員長クリス・ジャンカルロ氏がポッドキャストで発言。米クラリティー法が上院で停滞する中、法案が成立しなくても仮想通貨業界の技術革新は続くと指摘。銀行秘密法による監視強化への懸念や予測市場の規制論点も語った。
09:54
トランプメディア、260億円相当ビットコインの送金は「売却ではない」
トランプメディアが仮想通貨取引所Crypto.comへBTC260億円相当を送金。同社は売却を否定している。上場企業によるビットコインの合計保有量の増加傾向は続いている。
09:20
ストラテジー、5週ぶりビットコイン購入示唆 
ストラテジー会長セイラー氏がX投稿で「Bitcoin Drive engaged」と示唆し、5週ぶりのビットコイン購入再開に期待が高まる。ビットコイン一辺倒からの転換を発表した同社が、今後どのような資本戦略を進めるのかにも注目が集まる。
08:47
コールドカード被害後、ビットコイン送金急増=クリプトクアント
コールドカードのハードウェアウォレット流出を受け、ビットコインのアクティブアドレス数が急増した。クリプトクアントのモレノ氏は、7月31日時点で2024年12月以来の高水準に達したと分析している。
08:02
ビットコイン先物ベーシス、米国債下回る2022年以来の長さ=グラスノード
グラスノード(Glassnode)によれば、BTC先物ベーシスが2月から米国債(2年物)利回りを下回る状態が続く。同じ長さの前例は22年8月から23年1月のみで、当時はサイクル安値で終了した。レバレッジ資金の流出と市場の厚み低下との関係を解説する。
08/02 日曜日
11:30
ビットコインFOMC通過も上値重く、クラリティ法案とFRB政策観測が焦点|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)はFOMC通過後も1030万円台で方向感を欠き、物価指標発表後の円高急進が重石となった。クラリティ法案の休会前採決動向とFRBの追加利上げ観測が、目先の相場を左右する。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(7/31)|クラリティー法の動向・ETHとSOLのETP提供・XRP運用戦略のまとめ
今週は、米仮想通貨市場構造法案(クラリティー法案)の動向、イーサリアムとソラナのETPの新規提供、エバーノースCEOが語るXRP運用戦略に関する記事が関心を集めた。
08/01 土曜日
13:15
ハイパーリキッドHIP-4、パーミッションレス予測市場をテストネットで有効化
分散型取引所ハイパーリキッドは、誰でも予測市場を作成できる機能をHIP-4のテストネット上で有効化したと発表した。ポリマーケットやカルシとの建玉規模の違いも解説する。
11:12
ビットコイン中心から転換したストラテジー、みずほなど複数証券会社が評価
ストラテジーがビットコイン一辺倒の資金配分から現金積み増しへ転換したことを、TDカーウェンやベンチマークが評価。両社は優先株の額面回復が経営の最優先事項だと分析している。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧