- 最低資本金1,500万ルーブルの登録制を導入
- 個人投資家は年間30万ルーブルまで購入可能
ロシア、仮想通貨取引所を登録制に
プーチン大統領は4日、ロシア国内で暗号資産(仮想通貨)取引所や保管機関の運営を初めて包括的に規制する法律に署名した。国営通信社TASSが報じた。法律の主要条項は2026年9月1日に施行される。
同法は仮想通貨の管理・保管、マイニング、デジタル権利の発行や流通、デジタル金融資産(DFA)の発行者に関する規定を新たに整備するもの。取引所・保管機関・ブローカー・清算機関に運営基準を課す。
関連記事:ロシア下院が仮想通貨規制法を可決、9月1日発効見通し
ロシア下院が21日、仮想通貨取引を規制する包括的な法律を可決した。9月1日に主要規定が発効する見通しで、取引所の登録義務化や一般投資家の参入条件などが定められた。
最低資本金1,500万ルーブルの登録制
法律は仮想通貨の売買を担う取引所事業者について、特別な登録名簿に含まれる事業者のみが営業できると定めた。ただし2027年7月1日までは登録なしでの営業を認める。最低資本金は1,500万ルーブル(約18万7,339ドル、日本円で約2,954万円=1ドル157.7円で換算)とした。
「系統的な取引」とみなされる基準は、1カ月に2件以上、合計350万ルーブル(約4万3,712ドル、日本円で約689万円)を超える売買を成立させた場合と規定した。該当する事業者は金融市場の自主規制機関(SRO)への加入も義務付けられる。清算参加者への義務履行や決済不履行の処理に必要な場合は、清算機関が登録やブローカーの介在なしに仮想通貨取引を実行できる。
未登録の取引所事業者による疑わしい取引を検知した場合、銀行は資金移動を停止する義務を負う。仮想通貨保有者の権利は、資産の申告歴を問わず司法上保護される。
関連記事:EUが新たなロシア制裁を承認、複数仮想通貨プラットフォームとの取引を禁止
欧州連合は23日、対ロシア第21次制裁パッケージを正式承認。94の金融機関が新たに制裁対象に加わり、複数の仮想通貨プラットフォームとの取引が直接禁止された。石油価格上限の見直しも1年間停止された。
決済利用は禁止のまま、購入に上限
ロシア国内で仮想通貨を商品・サービスの決済手段として使うことは、従来通り禁止される。仮想通貨での決済が可能であるかのような広告・宣伝も禁じた。非居住者との貿易契約に基づく決済やマイニングで得た仮想通貨の使用、システム利用料の支払いなど一部の例外は認めた。
個人投資家(非適格投資家)が仲介業者を通じて購入できる仮想通貨は流動性の高い銘柄に限定し、1事業者あたり年間30万ルーブル(約3,700ドル、日本円で約58万円)を上限とした。適格投資家はこの上限の対象外となる。両区分の投資家とも、購入前に適合性テストの受検が必須。仮想通貨の取引履歴に基づき適格投資家の資格を取得する仕組みも設けた。
資金移動の制限や非居住者向け保管機関の運用枠組みは2027年7月1日から適用する。DFAの発行・流通に関する技術的規定や名義保有者・保管機関の要件は2027年9月1日に施行し、既存のDFA取引事業者には2027年3月1日までの移行期間を設ける。
関連記事:ロシア最大手銀スベルバンク、仮想通貨取引インフラ構築へ デジタル通貨法の可決受けて
ロシア最大手銀スベルバンクが2026年12月までに仮想通貨取引インフラの整備を目指す方針だ。下院で可決された一般投資家の市場参入を認める新法案を背景とした動きである。



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