- 中間選挙で民主党が上下両院の多数派を奪還
- 少数党筆頭の2年間で企業に数百通の書簡
ウォーレン氏、銀行委員長に就任へ
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は5日(現地時間)、民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員(マサチューセッツ州)が2027年1月に始まる新議会で上院銀行委員会の委員長に就く見込みだと報じた。3日の中間選挙で民主党が上下両院の多数派を奪還したことを受けたもので、委員長人事はまだ正式には決まっていない。
銀行委員会は証券取引委員会(SEC)などの金融当局を所管し、仮想通貨の市場構造法案も同委員会の審議を経る。委員長は公聴会や法案審議の日程を握り、召喚権限も行使できる。
WSJは、ウォーレン氏の監督・調査が大手銀行やウォール街に加え、仮想通貨から予測市場まで新しい取引技術に及ぶと伝えた。
関連記事:米下院民主党の仮想通貨法案構想、業界関係者から否定的な見方=報道
米下院民主党が協議する新たな仮想通貨市場構造法案について、業界関係者は「業界は好まないだろう」との見方を示した。一方、トランプ大統領は今後2年間、拒否権を保持しており、先行きが不透明だ。
予測市場と仮想通貨企業も調査対象の見通し
WSJによると、初期の優先課題には、プライベート・エクイティ(PE)業界を対象とする「Stop Wall Street Looting Act」の推進、予測市場でのインサイダー取引疑惑の調査、仮想通貨企業の消費者保護体制の調査の3点が挙がる見通しだ。
予測市場については、同氏はすでに少数党筆頭の立場で追及を重ねてきた。2026年6月には商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・セリグ委員長に書簡を送り、トランプ大統領一族が予測市場や仮想通貨企業に金銭的利害を持つ点を挙げて、CFTCの規制能力に疑問を示した。同氏は別の声明で、トランプ政権がプラットフォーム上のインサイダー取引を「野放しにしている」と批判している。
トランプ大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏とカルシ、ポリマーケットとの関係をめぐっては、共和党のジョン・カーティス上院議員も9月、上院司法委員会に調査を求めた。ジュニア氏の広報担当は、同氏は予測市場で取引しておらず、両社にはマーケティング面の助言をしているだけだと説明している。
関連記事:ウォーレン上院議員、クラリティー法案不支持でも法制化には意欲
上院銀行委員会のエリザベス・ウォレン議員は、クラリティー法案自体は支持しないものの仮想通貨規制の法制化には意欲を示した。中間選挙後の上院勢力次第で、同氏の主導権が今後の法案審議を左右する可能性がある。
書簡による追及から召喚権限へ
ウォーレン氏は、シェロッド・ブラウン前委員長の落選を受けて2025年1月から銀行委員会の民主党トップ(少数党筆頭)を務めてきた。
WSJによると、同氏とスタッフはこの2年間で企業に数百通の書簡を送り、数千項目の質問に回答を求めた。少数党の立場では回答を強制できなかったが、委員長になれば召喚状で証言や資料の提出を求められる。
仮想通貨の市場構造法案(クラリティー法案)でも、同氏は共和党のティム・スコット委員長が主導した修正案に対し、トランプ一族の利益相反を助長すると反対してきた。
WSJによると、下院でも金融サービス委員会の委員長には民主党のマキシーン・ウォーターズ議員が最有力とされる。ただ、ブルームバーグによると、同委員会トップの座にはショーン・キャステン議員も名乗りを上げている。
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