- 仮想通貨の普及を示唆する新たなサイン
- 仮想通貨の中心地の一つであるニューヨークで、ニューヨーク州議会下院が仮想通貨のタスクフォースの設立を提案しました。仮想通貨の金融市場への潜在的影響を調査することが目的です。
- 州の調査に続くタスクフォースの提案
- 2018年4月、ニューヨーク州検事総長事務局は仮想通貨取引所の調査を開始しました。今回のタスクフォースの提案はこれに続く形になりました。ウィンクルボス兄弟も仮想通貨市場の透明性が向上に繋がると評価しています。
- ウィンクルボス兄弟とは
- ウィンクルボス兄弟は米国の仮想通貨取引所”Gemini”を経営しています。二人ともハーバード大学出身で、Facebookの創設者マーク・ザッカーバーグに訴訟を起こしたことで注目を浴びましたが、ビットコインの初期にビットコインに多額の投資を行ったことで、今や仮想通貨億万長者としても有名です。
ニューヨーク州は仮想通貨の普及のために仮想通貨の規制の整備に向け前進しています。
仮想通貨の普及を示唆する新たなサイン
ニューヨーク州がビットコインの一つの中心地であることは間違いありません。
5月にはConsensus2018 がニューヨークで開催され、またニューヨーク市がブロックチェーンに関するイニシアティブを発表したりと、ニューヨーク全体で仮想通貨を後押しする姿勢が今までも見受けられました。
そして今回新たに、ビットコインが普及しつつあることを裏付ける出来事が起こりました。
ニューヨーク州議会下院が急成長を続ける仮想通貨およびブロックチェーン産業の調査を行うために、仮想通貨タスクフォースを開始する提案を提出しました。
もし承認されれば、タスクフォースは9人で構成され、2019年12月までには詳細な報告書を提出するとしています。
仮想通貨産業はすぐにでも崩壊すると主張する懐疑論者が否定的な態度を見せる中、提案されたタスクフォースの設立は、立法者は仮想通貨は将来的に金融市場の大部分を担うことになることを予期すべきであるという考えを示しています。
タスクフォースには次のようなことの調査が求められます。
1. 現在何種類の仮想通貨が取引され、それらは何%のマーケットシェアなのか?
2. ニューヨーク州ではいくつの仮想通貨取引所が運営されているのか?
3. 仮想通貨の利用により税収にどのような影響があるのか?
4. 仮想通貨への大型投資家は誰なのか?
5. 仮想通貨のマイニング作業を行うのにどのくらいのエネルギーが消費されるのか?
6. 仮想通貨市場はどのくらい透明性が保たれているのか、またどのような価格操作が行われる可能性があるのか?
7. 他の州、連邦政府、他国ではどのような仮想通貨への法整備がなされているのか?
9. どのように市場の透明性および顧客の保護を向上していくのか?
億万長者のWarren Buffett(ウォーレン・バフェット)やノーベル賞受賞者の経済学者Robert Shiller(ロバート・シラー)は、仮想通貨は一時的な熱狂にすぎず、ビットコインマニアは一時的な人間の熱狂的な行動であると主張しています。
その一方で、世界中で、急成長を遂げているこの産業に参画するためのガイドラインを設けるためにかなりの時間と労力がつぎ込まれているのも事実です。
州の調査に続くタスクフォースの提案
2018年4月、ニューヨーク州検事総長事務局は仮想通貨取引所の調査を開始しました。
今回の仮想通貨のタスクフォースの提案はこれに続く形になります。
同事務局はCoinbase、Gemini、Binanceを含む上位13の仮想通貨取引所にアンケートを送りました。
日本の仮想通貨取引所bitFlyerの子会社である bitFlyer USA, Inc.も2017年11月にビットライセンスを取得しており、今回の対象取引所となっています。
ニューヨーク州検事総長事務局はビットコインやその産業に影響を与えた目立ったハッキング事件への関心が急上昇する中で、調査することを明らかにしました。
ウィンクルボス兄弟はこの動きを評価しており、透明性の向上や慎重な規制は市場にとっては良いことだと発言しています。
仮想通貨取引所GeminiのCEOタイラー・ウィンクルボスは次のように発言しています。
「このようなテクノロジー(仮想通貨やブロックチェーン)はそれらを金融と繋げる思慮深い規制なしでは花開くことはありません。
司法により適切なバランスを保つことができれば、私たちはそれは大きな利益になり、仮想通貨を使いこなせるのです。」