- Huobi研究所提供業界研究レポート
- 今週も仮想通貨取引所の中でも大手取引所のHuobi社の研究所でリリースされているレポートをCoinPostで日本語に訳し、皆様にお届けいたします。 今回も主に「仮想通貨市場に関する統計」と、「マイニングに関する統計」の2点をピックアップ。 現在話題のHB10インデックス指数のデータなど、仮想通貨投資家必見の内容になっておりますので、この調査レポートを是非仮想通貨投資にお役立て下さい。
仮想通貨市場
仮想通貨マーケット概況
今週一週間の仮想通貨市場を振り返ると、全体的に下落傾向であり、20%以上下落した通貨が95通貨にも上りました。coinmarketcapによると、6月18日時点における仮想通貨時価総額ランクトップ100の合計時価総額は、先週比13.53%減となる2,800億ドルとなりました。
中でも時価総額が最も増加した通貨は666.16%増のKCSで、時価総額ランキングも55位にランクアップ。次に時価総額が増加した通貨は、先週比11.28%増となるBNBで、時価総額ランクを2ランクアップさせ、155位に浮上しております。
今週、時価総額トップ100にランクインしたトークンは以下の5通貨となります。
- KCS:時価総額666.16%増、210位上昇
- MANA:時価総額5.93%増、20位上昇
- DROP:時価総額4.16%増、21位上昇
- DDD:時価総額12.32%増、7位上昇
- MAN:時価総額18.67%増、4位上昇
価格が最も上昇したのは先週比+11.31%となったBNBだった一方で、最も価格が下落したのは先週比-49.98%となったWICCでした。また、6月17日時点におけるBTC価格は先週比10.49%減となる6545.90ドルであり、ETHは先週比1.81%減となる501.30となりました。
図1.時価総額100位以内の仮想通貨価格の変動率上位下位トップ5
時価総額トップ100位通貨の取引高
6月17日時点で、仮想通貨時価総額トップ100位の合計時価総額の、1日(24時間)における取引高は先週比で31.0%減となりましたが、2つのプロジェクトが取引高を100%以上増加させ、そのうちMITHが先週比で209.49%、BATが先週比で114.72%も取引高を増加させました。
今週、79通貨が1日(24時間)における取引高を減少させ、50%以上取引高が減少した通貨が23通貨にも上りました。最も取引高を減少させたのはDGDであり、88.34%の減少となりました。
図2:仮想通貨時価総額トップ100位の合計時価総額(左)と24時間の取引高(10億ドル単位)
上位10通貨の市場占有率(ドミナンス)
時価総額ランキング上位10通貨における市場占有率(ドミナンス)は安定しておりますが、各通貨ごとの時価総額がそれぞれ減少。
6/17の時点で、ランキング上位10通貨の時価総額は先週比13.23%減の2269.94億ドルとなり、時価総額全体の81.04%も占めております。
大きく時価総額を減少させたのは、IOTAとEOSで、両通貨とも21.41%の減少となりました。BTCの市場占有率は、39.96%となっており、先週と比べるとややそのドミナンスを上昇させました。
図3:時価総額上位10通貨の市場占有率(ドミナンス)
図4:時価総額上位10通貨の市場占有率(ドミナンス)の先週比比較
HB10インデックス指数
Huobiが10通貨で構成して算出しているHB10インデックス指数は-12.76%と、大きく下落しております。
Huobi Global Exchangeのデータによると、6/17深夜時点におけるHBインデックス指数891.2となっており、先週比-12.76%の下落となりました。今週一週間におけるHB10インデックス指数の最高地は1021.48で、最低値は815.43となっております。
図5.HB10 構成通貨と構成比率
マイニングに関する統計
ハッシュレート
今週、ビットコイン(BTC)のハッシュレートは増加した一方で、イーサリアム(ETH)のハッシュレートは減少しました。
6/11から6/17のデータを参考にしており、ビットコイン(BTC)ネットワークの平均ハッシュレートは先週比3.88%の増加となり、32.88EH/sに達し、イーサリアム(ETH)ネットワークは先週比1.18%の減となる、267.619 TH/sとなりました。
図6.ビットコイン(BTC)ハッシュレートの変化
図7.イーサリアム(ETH)ハッシュレートの変化
ディフィカルティ(難易度)
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のディフィカルティ(難易度)がやや上昇。6/11から6/17までのデータを参考にしており、ビットコイン(BTC)のマイニングディフィカルティ(難易度)は先週比で+1.88%となる4.33Tとなり、イーサリアム(ETH)のマイニングディフィカルティ(難易度)は+2.2%となる3.27Pとなりました。
図8.ビットコイン(BTC)マイニングディフィカルティ(難易度)
図9.イーサリアム(ETH) マイニングディフィカルティ(難易度)
マイニングプールの市場占有率、マーケットシェア
ビットコイン(BTC)
一週間を通し、ビットコイン(BTC)のマイニングプール市場におけるBTC.comの比率がやや増加した他、新たにBTC.TOPがマイニングプール市場占有率トップ5にランクインしました。
6/11から6/17の間に、BTCブロックチェーン上でマイニングが行われたブロック数は先週比で1.78%減少し、1052個となりました。
- BTC.comー305個、28.99%、10.75EH/s
- AntPoolー127個、12.07%、4.48EH/s
- SlushPoolー115個、10.93%、4.05EH/s
- BTC.TOPー102個、9.7%、3.6EH/s F2Poolー95個、9.03%、3.35EH/s
ビットコイン(BTC)マイニングプールの市場占有率
(マイニングプール名−ブロック生成数、市場占有率、ハッシュレートの順で記載)
図10. ビットコイン(BTC)マイニングプールの市場占有率(マーケットシェア)
イーサリアム(ETH)
6/11から6/17の間に、ETHネットワークで生成されたブロック数は先週比で2.5%増加し、39487個となりました。
- Ethermineー11026個、27.24%
- f2pool_2ー6751個、16.67%
- SparkPoolー6612個、16.33%
- Nanopoolー4761個、11.76%
- miningpoolhub_1ー4243個、10.48%
イーサリアム(ETH)マイニングプールの市場占有率
(マイニングプール名−ブロック生成数、市場占有率の順で記載)
図11.イーサリアム(ETH)マイニングプールの市場占有率
アクティビティデータ
ビットコイン(BTC)
ビットコイン(BTC)のブロックデータサイズは増加しましたが、ブロック毎の平均トランザクション回数は減少しました。
Blockchain.infoによると、6/11から6/17までの間にBTCの平均ブロックサイズは先週比で12.6%増加し、77.4Kbsとなり、ブロック毎の平均トランザクション回数は先週比で6.56%減少し、1298回となりました。
図12.ビットコイン(BTC)のブロックデータ
図13.ビットコイン(BTC)の平均トランザクション回数
イーサリアム(ETH)
Etherchainによると、イーサリアム(ETH)の平均ブロックデータサイズは先週比-4.23%の23894bytesとなり、ブロック毎の平均トランザクション回数も先週比で-6.41%の127.56回となりました。
図14.イーサリアム(ETH)の平均ブロックデータサイズ
図15.イーサリアム(ETH)の平均トランザクション回数
Huobi研究所について
Huobi研究所は、仮想通貨取引所を運営しているHuobiグループによって2016年4月に設立され、2018年3月に、ブロックチェーン分野における技術開発・業界調査分析・応用研究・コンサルティングを目的としたより高度な組織へ発展を遂げました。
また、経済、金融、AI、法律等様々な分野に精通する人材を多く抱えている他、世界のあらゆるブロックチェーンに関する学術団体や大学、研究施設と提携しており、Huobi研究所の所長を務める袁煜明(Hubery Yuan)氏は、元産業保安研究所の副院長兼TMT(テクノロジー・メディア・通信業界)主席アナリストを務めた人物であり、New Fourtune社から「ベストアナリスト賞」を受賞しております。
また、同研究所はブロックチェーン分野の研究基盤を構築し、業界に対してより明確に根拠のある理論や研究成果を提供する事で、業界及び産業の発展を促進する事を目指しております。 Huobi研究所の理念として、「ブロックチェーンのエコシステムを構築し、より良い未来に貢献する事」を掲げております。
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※注意事項
今回の記事はあくまで、調査レポートを元にCoinPostの考えを述べたもので、仮想通貨の値上がりを保証するものや、投資を奨励するものではございません。仮想通貨への投資の際は、価格変動リスク、信用リスク、流動性のリスク等、リスクを確認した上、ご自身の責任の下で投資を行いましょう。