Bitwise、ビットコインETF申請取り下げ
米暗号資産(仮想通貨)投資企業Bitwiseは現物ビットコインETFの申請を取り下げた。前日にSECが7つの申請に対する判断を延期したことが原因のようだ。
同社はSECへの書類で「当ファンド(ETF)は投資家に資本増価を提供することを目指していたが、投資目的を達成できる保証はなくなった」と述べている。
SECは1日にブラックロック、フィデリティ、VanEck、Bitwise、WisdomTree、Invesco、ValkyrieのETF申請に対しパブリックコメントの期間を10月中旬(45日追加)まで引き伸ばした。
Bitwiseは米国で複数の仮想通貨投資信託を提供する大手仮想通貨投資企業であり、運用資産は1,500億円を超えている。2021年にビットコイン先物ETFを申請したが、途中で取り下げ同年10月に現物ビットコインETFの申請へシフト。しかしその後も延期判断を受け取り下げた。なお、2019年にも同じような申請を行ったが非承認された経緯がある。
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ただし、SECによる延期は通例であり、むしろ最初の審査期間で明確な可否判断は見込まれていなかった。SECが240日という最大の審査期間を利用することが織り込まれており、上記6つの申請に関しては最終判断の時期が2024年3月前後となる。
一方、先に申請されているARK 21Shares Bitcoin ETFの最終可否判断は今年の12月に出される予定だ。
ビットコイン続落
ビットコインは前日から続落し、前日比-2.2%安。
昨日は、グレースケール・インベストメンツの運用するビットコイン投資ファンド「GBTC」の上場投資信託転換を巡る裁判でSECに勝訴したことを受けて急騰した分が全戻しとなり、その後も売られ続けていた。利益確定売りの口実などにされた模様だ。
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