東証グロース上場のアライドアーキテクツは16日、新設のCCO(Chief Crypto Officer/最高暗号資産責任者)にSolana Superteam Japan前代表の大木悠氏を任命し、DAT(デジタル・アセット・トレジャリー)構想への着手を発表した。
暗号資産業界で約8年のキャリアを持つ大木氏は、メディア、取引所、DEX、L1チェーンと多彩な領域を経験してきた人物。
CoinPostは大木氏にインタビューを実施し、CCO就任の背景、DAT事業への展望、そして日本市場における可能性について話を聞いた。
アライドアーキテクツとは
2005年創業の東証グロース上場企業。UGC活用やSNSマーケティング、データ分析プラットフォームなどを通じ、累計6,000社以上の企業のマーケティング支援を行ってきた。2025年11月には「クリプト領域イネーブラー事業」への参入を発表し、一般企業によるブロックチェーン技術の事業活用支援に乗り出している。
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CCO就任の経緯と役割
CCOという役職は、日本の上場企業では聞いたことがないですね(笑)。役割としては、まずDAT事業の立ち上げ推進があります。どの銘柄を採用するのか、どのように保管するのか、仮にイーサリアムやソラナなどのPoS系トークンを採用する場合のステーキング及びDeFi運用方法をどうするかといった意思決定を担当します。
もう一つはクリプトイネーブラー事業の推進です。先述のようにアライドアーキテクツは累計6000社ほどの企業とのお付き合いがありますから、私がソラナ時代にお世話になった金融機関を中心とした皆様とのネットワークもあります。
そこで統括的な役割として、企業のオンチェーン実装ニーズを聞いたりと、それぞれのブロックチェーンの特色を説明したり、コミュニティや開発業者と引き合わせたり、間に入ってみんなに気持ちよく動いてもらうというところが私の仕事だと考えています。
今まで暗号資産メディア、取引所、DEX、L1と経験してきました。暗号資産業界には色々なすごい専門家の人たちがいますが、彼らが気持ちよく仕事できているかというと、必ずしもそうではない場面が結構あると思っています。
そこで私は「潤滑油」になるというか、間に入ってみんなに気持ちよく仕事してもらえる立場を担ってきました。dYdXやソラナの時も、コミュニティのOG、開発者、起業家たちがどうすれば力を発揮できるかを常に考えて動いてきました。
アライドに入って変わるのは、今までの個人レベルでのサポートが企業レベルでのサポートになるという点ですね。日本の責任ある企業の立場として、他の企業様のDATや資産運用、オンチェーン実装の支援をさせていただくことが新たな挑戦だと思っています。
加えて、グローバルのネットワークを駆使して、DeFiやDAT領域の最新トレンドを、規制に則る形で、どうやったら日本に持ち込こめるかも積極的に検討したいです。アライドアーキテクツには、他の企業がやりたいことを可能にする「イネーブラー」という思想がありますが、クリプト領域でもその思想を活かしていきたいです。
DAT事業の展望
日本のDATはこれから「春」が来るかもしれないと思っています。
アメリカのナスダック界隈のDATは、去年の年末は暴落してたのですが、同時期に出てきた日本のDAT企業、TORICOさんやKLabさんなどはパフォーマンスが良かった。アメリカが発明して日本がそれを輸入してもっといいものに改善するという歴史的なパターンがありますよね。DAT領域でもそれが起きる可能性があると思います。
アメリカは暗号資産をひたすら資金調達して蓄積するという攻め一辺倒のスタイルが多く、それに固執している感じがありますが、日本はそれもやりつつ安定した収益基盤を作るなど、守りを固めながら攻めるDATスキームを作ろうとしています。
マーケットも今のところそれに好感を示しているので、日本がDAT先進国になるかもしれないと思っていますね。
まだ詳しいことは言えない部分もありますが、保有資産はバランスを取れたポートフォリオを目指すことを検討しています。また、DeFi運用やステーキング運用については、実績のあるところとの提携を検討しているところです。
さらに重要なのは、我々はイネーブラーの立場にあるということです。当然自社でもDAT事業をやりますが、将来的には全ての日本企業がDATになる可能性があると考えています。それをイネーブルしていく立場にいたいんです。
自社で貯めたノウハウを提供したり、勉強会をしたり、しっかりとみんなを巻き込みたいと考えています。
リリースにも記載していますが、「デジタルキャピタル」と「デジタルファイナンス」という区分けを重視しています。これはストラテジー社のマイケル・セイラー氏が言っていることですが、デジタルキャピタルがビットコイン、デジタルファイナンスがイーサリアム・ソラナなどを指します。
デジタルキャピタルは、持っているそのものが資本であり、ユーザーがいなくても何も起きなくても価値がある、存在することが価値です。一方でデジタルファイナンスは常に動いていないと価値がない。アプリが載っていないと価値がないし、ユーザーが絶えず取引していないと価値がないという金融インフラ的なカテゴリーですね。
この両者をバランスよく持つことを検討しています。特にデジタルファイナンス部分の競争はまだ終わっていないので、そこは検討中ですが、有望なところにしっかり張りたい。イネーブラーという立場もあるので、どこか一つの銘柄に賭けるというよりは、なるべく肝を抑えるようなポートフォリオを目指していきたいと思っています。
クリプトイネーブラー事業とシナジー
先述の通り、イネーブラーは日本語だと「可能にする」という意味です。この事業では日本企業のブロックチェーン実装をサポートします。そもそもどのブロックチェーンを使えばいいか分からないという企業担当者さんが多いと思うんです。そこに対してまずは各ブロックチェーンの特色をしっかり説明していきます。
その上で、例えば、実際にソラナでいきますと決めた場合、次はどのように開発すれば良いのかという課題に当たります。そういったところの開発支援もできればと思っています。
もう一つは、円安インフレを懸念している中小企業や大手企業が結構多いんです。このまま日本円のキャッシュをそのまま持ち続けていいのかなと悩んでいる。
Gluefiの調査によりますと、インフレを懸念している日本企業は85%に達している一方で、実際にインフレ対策を講じられていない企業は60%を超えます。また、余剰の円資産を運用している企業のうち、利回りが0.5%未満にとどまる企業は半数近くにのぼるそうです。
そういった企業が円だけでなくて他の資産を持ち、イールドを獲得していく際、暗号資産は必ず一つの選択肢になると思いますが、彼らが直接暗号資産に触れるのは難しいのが現状だと思います。そこの間にアライドアーキテクツが入って、中長期的には、暗号資産の保管や運用のノウハウを提供するという流れを作りたいと思っています。
アライドアーキテクツはtoB向けのマーケティングソリューションを提供している会社です。
面白いのが、アライドアーキテクツ自体にWebエンジニアが結構いるんです。彼らにソラナやイーサリアムの知識をつけてもらって、イネーブラー事業で日本企業がブロックチェーンを実装したいというフェーズになったら、アライドのエンジニアが中に入り込んでPoCを手伝ったり、技術者同士のコミュニケーションを円滑に進めたりと、色々と活躍できるのではないかと考えています。
今後の目標と展望
短期的な目標としては、まず自分たちのDAT事業の詳細を発表し、暗号資産を上場企業として保有し、運用していくという体制を作るところが一番かもしれません。色々な企業がすでにDATをやり出している中で新規性を出しづらいので、アライド独自色を出して、それが市場に評価されるかどうかですね。
8年間、メディア、取引所、DEX、L1チェーンで海外と日本の市場を接続する活動を、どちらかというとコミュニティレベル、個人レベルでやってきました。私が個人としてコミュニティを作る、サポートするというレベルの話に留まっていたんです。
それがアライドに入ることで、今までやってきたことの本質は変わらないかもしれませんが、企業レベルで企業が企業をサポートするというフェーズに移行します。イネーブラー思想を持っているアライドという企業で、ブロックチェーンの実装、暗号資産の保管・運用をしたい日本の企業を、企業レベルでサポートしていきたいと思っています。
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