BAT(ベーシックアテンショントークン)の概要
BAT(ベーシックアテンショントークン)は、Brave Softwareの提供するウェブブラウザ「Brave」で主に利用される仮想通貨だ。Brave Softwareは分散型かつオープンソースのデジタル広告プラットフォームを提供しており、プライバシーに焦点を当てた設計が特徴。
Braveブラウザは、イーサリアム上に構築されているプラットフォームを使うためのインターフェースとしての役割を持っている。Braveには広告ブロック機能が標準搭載されており、広告をブロックすることで読み込み時間を削減し、ブラウジングをより高速化・快適化すると同時に、ユーザーが任意で広告を見ることを選んだ場合、その報酬をBATとして獲得できる広告モデルを展開している。
Braveプラットフォームの仮想通貨BAT
ユーザーは広告閲覧によって付与されたBATを利用し、Brave上のプレミアムコンテンツやサービスにアクセス可能となる。
受け取ったBATは、お気に入りのパブリッシャーやクリエイターに投げ銭のように贈与したり、Braveで貯めたBATをbitflyer(ビットフライヤー)と連携することで日本円に換金したりすることも可能だ。
Brave広告モデル
従来のデジタル広告モデルでは、広告主は各自、広告に関するデータを持ち、そのデータに基づいて、DSP(広告主が費用対効果を高めるために最適化されたプラットフォーム)を介してユーザーを見つけていた。
パブリッシャー側では、cookieを利用してSSP(広告を掲載するパブリッシャーの収益を最大化するためのプラットフォーム)にデータを渡している。DSPとSSP間において、リアルタイムの入札(RTB)が行われることで、取引が生じ、ユーザーに広告が表示される。
このシステムでは、広告主とパブリッシャーの利害が一致している一方で、ユーザーの同意なしで広告が表示されることから、ユーザーの知らないところでデータの共有、および広告用コンテンツをダウンロードさせられるという問題点がある。
Braveのプライバシー保護広告では、上記のようなDSP、SSP、およびRTBといった仕組みは使われない。代わりにユーザーの合意の元で、ユーザーのデバイス上のデータを使い、負担にならないサイズの素材の広告が表示される。ここではユーザーが求めていない、または知らない通信は全く行われない。
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