SBIとGMOがマイニング事業開始へ
SBIホールディングスとGMOインターネットが、米テキサス州ロックデールで、ビットコイン(BTC)のマイニング事業を開始することが分かった。米ブルームバーグが報じた。
情報筋の話によると、両企業はドイツのBTCマイニング企業Northern Bitcoinの子会社である米Whinstoneと契約。Northern Bitcoinの施設で、数ヶ月以内に事業を開始を予定する。本件は公にされておらず、Northern Bitcoin、SBI、GMOの担当者は内容に関するコメントに応じていないという。
利用されると報じられたマイニング施設は、2019年11月に発表された世界最大規模のマイニング施設で、全て完成すれば100エーカー(約40万5000平方メートル)以上のエリアで1ギガワットの発電容量を可能にする巨大な規模の施設になる予定だ。(Bitmainテキサス施設の3倍規模)
完成までに3段階の工程を予定しており、2020年の第一四半期に1段階目が完了、そのタイミングで300メガワット以上の発電容量を可能とする世界最大規模の施設になる見込み。その後、2段階の工程を経て、1ギガワットのマイニング施設を建設する。
また、仮想通貨マイニングのほかに、高速なビデオレンダリング(ビデオテープなどに記録された映像データをデジタル化し編集を行うこと)や人工知能アプリケーションを利用するための施設といても機能する予定だ。
テキサスで活発化する仮想通貨マイニング
仮想通貨のマイニング企業は、米国のテキサス州で拠点を構える動きを拡大している。ロックデールには、前述したように中国の仮想通貨マイニング大手のBitmainのマイニング施設もある。
同社のプロジェクトマネージャーは、「テキサス州の安定した効率的なエネルギー資源は、仮想通貨マイニングの成長に不可欠な基盤となっている」と説明。Northern BitcoinとWhinstoneが、テキサス州に世界最大級のマイニングファームを建設することを決めたという。
ロックデールは石炭が豊富で、風力エネルギーも発展している。そのため電気代が安く、高性能のコンピューターを駆使するマイニングに適した場所だ。Bitmainの施設も広いが、Northern Bitcoinの施設のキャパシティはBitmainの施設をはるかに超えると報じられている。
SBIとGMOはマイニング事業を開始し、機関投資家を対象にしたビジネスへとつなげていく狙いがあるようだ。現在仮想通貨のマイニングは、電気代が安いことと、現地企業のBitmainやCanaan Creativeなどから機器を入手しやすいことが理由で、70%が中国で行われているという。しかし、今後の動きによっては、ロックデールが新たにマイニングビジネスの中心になるかもしれない。
参考資料 : ブルームバーグ