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トレード初心者おすすめ「FX用語集」

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分散投資先としてFX取引を始めるうえで、まず最初の障壁となるのが専門用語の理解でしょう。仮想通貨と同様に、FX業界にも多数の専門用語が存在しています。

そのため、FX取引に関する本格的な調査を始める前に、用語集を使って基本用語の意味をまとめて把握しておくことが効果的です。

用語集であれば網羅的に用語を確認できるため、類似・反対の意味を持つ単語をセットで記憶でき、FX市場全体について広く浅く把握するためにも役立ちます。逐一単語の意味を調べながらリサーチするより効率的でしょう。

そこで本記事では、FX取引を始めるにあたって覚えておくべき39の専門用語につき、カテゴリ別に整理して紹介します。

目次
  1. 必ず覚えておきたい最も基本的な21のFX用語
  2. 取引の注文時に使うFX用語
  3. 4つの代表的な注文方法に関する用語
  4. 主な4つのトレードスタイルの名称
  5. FXの相場を分析する2つの分析手法
  6. FX用語を理解してスムーズな取引を

1. 必ず覚えておきたい最も基本的な21のFX用語

初めに、必ず覚えておきたい21のFX用語を解説しましょう。

用語 意味 解説
Ask(アスク) 買う価格。 対義語がBid
Bid(ビッド) 売る価格。 対義語がAsk
建玉(たてぎょく)/ポジション 取引の約定後、反対売買されないまま残っている未決済契約のこと。 買付された状態の建玉を「買い建玉」、売付された状態の建玉を「売り建玉」と呼ぶ。
クロス取引 ドルを介さない取引。 ユーロ/円、ポンド/円など。
差金決済 有価証券など現物資産の受渡しを行わず、買付額・売却額の差額のみを決済すること。 FX取引のほとんどは差金決済で行われている。
ショートカバー 空売り(ショート)を行い発生した売り建玉を解消する(買い戻す)こと。 個々の取引よりも、相場状況を表現するために用いられることが多い。

①下落相場で、売り建玉保有者の利確によって相場が反発すること。

②上昇相場で、売り建玉保有者の損切りによって相場がさらに一段高となること。

米国時間 FX市場でアメリカの取引が行われている時間帯。 日本時間の22時~翌日6時頃まで。
欧州時間 FX市場でヨーロッパの取引が行われている時間帯。 日本時間の17時~25時頃まで。
アジア時間 FX市場でアジアの取引が行われている時間帯。 日本時間の6時~14時頃まで。
サマータイム 夏季の日照時間の長さに関連して、標準時間を1時間早めた時刻を使用する制度。 アメリカやヨーロッパで採用されている。サマータイム期間は、日本で経済指標などの発表時間が1時間早まる。
スワップポイント 2国間の金利差によって発生する、FX御者から支払われる利息。「金利差調整分」とも呼ばれる。 買い建て通貨の金利が売り建て通貨の金利より高い際には利益が、逆の場合は支払いが発生する。
ロールオーバー 未決済のポジションを翌日まで持ち越すこと。 スワップポイントが発生し、ポジションを決済したときに受取・支払が行われる。
スリッページ 逆指値注文と成値注文の際に、指定レートと約定レートに差が生まれること。 相場状況の急変時など、送信した注文データがFX会社のサーバに到達する前にレートが変動した際に発生する。国内FX会社の多くはスリッページの範囲を指定する「許容スリッページ」のシステムを導入している。
証拠金 FX取引の担保として用いられる資金のこと。 FXではFX会社に預け入れた証拠金を担保に、預入額以上の金額で取引できる(レバレッジ)。国内では、証拠金の最大25倍の額で取引が可能。
ロスカット 損失が一定以上に達した際、強制決済する機能。 トレーダーの資金を守るための機能。含み損が大きくなり、投資家の損失拡大を一定範囲にとどめる。
マージンコール 金融機関が建玉保有のために必要な証拠金が不足していることを投資家に知らせ、不足分の証拠金入金を求めること。 マージンコールがあった後に証拠金を入金しないと、保有する建玉はロスカットされる。
通貨ペア FX取引する通貨の組み合わせ。 FXは2国間で取引するため、2国の名称を組み合わせて通貨ペアを表記する。米ドルと円の場合は、USD/JPYと表す。
ロット(Lot) 1トレードで売買できる通貨量の単位。 特定の通貨ペアにおける最低取引通貨数を「1ロット」と表現する。「1ロット」の内訳は通貨ペア・取引所によって異なる。
pips(ピップス・ピプス) 特定通貨における最小単位通貨の1%の数字。 Percentage_in_pointsの略称。例えば日本円の1pipsは1円の1%=0.01円。複数通貨で共通の単位として使用される。
レバレッジ 拠出金以上の金額を取引できる仕組み。(てこの原理) トレーダーが証拠金をFX業者に提供し、FX会社が証拠金を担保に数倍の金額の取引を保証することで成立している。
スプレッド 1トレードごとに発生する買値と売値の差であり、実質的な手数料。 スプレッドは取り扱う通貨ペア・FX会社によって異なる。

以上の用語は、どれもFX取引を行う上で特別重要なものばかりです。単語と意味を知っておきましょう。特に「スプレッド」や「スワップポイント」「ロスカット」に関する用語は利益や損失にも直結するため、確実に理解しておくことをお勧めします。

2. 取引の注文時に使うFX用語

続いては、「取引の注文時」に使用するFXの専門用語を解説しましょう。

用語 意味 解説
エントリー ポジション購入・売却の注文をすること。 新規で買い建玉/売り建玉といったポジションを持つことを意味する。イグジットの対義語。
イグジット 保有しているポジションを決済すること。 エントリーの対義語。
ロング/ショート ロングは購入、ショートは売却の意味。 買い建玉をロングポジション、売り建玉をショートポジションとも表現する。
S/L(ストップロス) 損失がマイナスの状態で決済すること。 損失を拡大しないために行う。損切りとも呼ばれる。
T/P(テイクプロフィット) 利益がある状態で決済すること。 利益確定(利確)とも呼ばれる。

3. 4つの代表的な注文方法に関する用語

取引における基本用語を理解したところで、FXの注文方法における主な専門用語を解説しましょう。

用語 意味 解説
指値注文 現行レートよりも有利なレートで注文する予約注文の方法。 ①現在価格よりも低い価格を指定して、指定価格まで下落したら自動で買い注文を実行する。
②現在価格よりも高い価格を指定して、指定価格まで上昇したら自動で売り注文を実行する。
逆指値注文 現行レートよりも不利なレートで注文する予約注文の方法。 ①現在価格よりも高い価格を指定して、指定価格まで上昇したら自動で買い注文を実行する。
②現在価格よりも低い価格を指定して、指定価格まで下落したら自動で売り注文を実行する。
トレール注文 相場の値動きに追従して、逆指値注文の指定価格が変更されていく注文方法。 トレンドが発生した場合には自動的に利益を伸ばせるほか、相場が反転したとしても高い水準で利益を確定し、大きな損失を防げる。
ただし値動きが激しい相場では、トレール注文の幅が狭いと不利なレートで決済されてしまいやすい点がデメリット。
OCO(オーシーオー)注文 同時に2種類の注文を発注し、一方が確定した際に、もう一方が自動的にキャンセルされる注文方法。 相場が上昇したら買い注文、下落したら売り注文という設定を行い、相場の方向性に応じて売買を決定したいケースに有効。
IFD(イフダン)注文   新規注文と、その建玉についての決済注文を同時に行う方法。 新規注文と、その建玉の決済のそれぞれに関して条件を設定する。条件を満たせば自動的にエントリーからイグジットまで行えるため、場合によっては取引画面を確認せずに注文可能。
IFO(イフダンオーシーオー)注文 OCO注文とIFD注文を組み合わせた方法。 新規注文と同時に、その建玉について2種類の決済注文が自動的に設定される。決済時、一方の注文が約定すれば、もう一方の注文はキャンセルされる。

4. 主な4つのトレードスタイルの名称

続いては、理解しておきたい4つのトレードスタイルを表にまとめました。

用語 意味 解説
スキャルピングトレード 数秒から数分の短い期間でトレードするスタイル。 短期間の相場の動きを読み、一瞬で判断する能力が必要。
チャート分析や板読みを得意とする熟練者向け。
デイトレード 1日以内でトレードを終了するスタイル。 スキャルピングトレードより難易度が低いが、1日を通して取引するため兼業トレーダーにはハードルが高い。一方、日を跨いでポジションを持ち越すリスクを無くすメリットがある。
スイングトレード 数日から数週間のトレードスタイル。 ポジションの保有期間を長めに設けるため、兼業トレーダー向け。
利益を伸ばしやすいメリットがある一方、ポジションをすぐに決済できないタイミングで想定外の影響を受けやすいデメリットがある。
ポジショントレード 数カ月から数年単位のトレードスタイル。 1週間以上、場合によっては数か月や数年単位で取引を行う、最も長期スパンの手法。スワップポイントによる利息も狙いやすい。

5. FXの相場を分析する2つの分析手法

FX相場の分析方法は、主にに2種類あります。本章では、分析手法についての用語と概要を説明しましょう。

用語 意味 解説
テクニカル分析 チャートの過去の値動きから将来の値動きを判断する分析方法。 価格のみを参照して分析するため、ファンダメンタルズ分析と比べて情報量が少なく、初心者でも比較的分析しやすい。
ファンダメンタルズ分析 各国の政治や経済の動向などから相場を分析する方法。 各国の金融政策・政府動向といったマクロな視点と市場の原理原則を理解する必要があり、より難易度が高い。

また、テクニカル分析は主に3種類の分析方法で構成されています。

テクニカル分析の種類 特徴
トレンド系テクニカル分析 相場の方向性や流れを分析
オシレーター系テクニカル分析 相場の過熱を分析
ライン系テクニカル分析 相場のブレイクや反発などを分析

6.FX用語を理解してスムーズな取引を

本記事ではFX用語について網羅的に紹介しました。

幅広い用語の意味を把握するところから始めることで、今後のリサーチやインプットがより効率的に進むようになるはずです。

少しずつFXの知識を深め、根拠に基づいた「勝率の高いトレード」を目指しましょう。

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