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米SEC、DeFiに証券取引所の規則を適用する提案を議決

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DeFiを取引所規則の対象とする提案

米証券取引委員会(SEC)は14日、従来の証券取引所に対する規則を、DeFi(分散型金融)にも適用できることを明確化する提案を3対2で議決した。

SECのゲーリー・ゲンスラー委員長は、同日の会議の席で次のように述べている。

多くの暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォームは、間違いなく、現行の取引所の定義に該当しており、証券法を遵守する義務がある。

こうしたプラットフォームは、米国の法律を遵守するかどうか自分で決められるかのように振る舞っている。実際は、法律を遵守しなければならないのだ。

委員2人は反対

提案について投票した5人のSEC委員のうち、2人はこれに反対した。まず、ヘスター・パース委員は、「SECは問題が存在していないところに向かって、規制範囲を拡大している」として、次のように批判した。

SECは、革新的なイノベーションを起こす可能性を確保しながら、創造的に新たな規制を作っていくようなことをしなくなってしまった。規制が強硬なあまり、しばしば不条理な事態が発生することを心配することもなくなってしまった。

さらに、マーク・ウエダ委員も、現在はすでに虚偽の記述や市場操作を防止する規制は、広く適用されており、既存の取引所規制枠に、DeFiをはじめ、さらに多くの事業者を巻き込む根拠はないと疑問を唱えている。

SECは、今回の提案について30日間、パブリックコメントを募集しているところだ。

DeFi(分散型金融)とは

ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。

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対象となるプラットフォーム

ゲンスラー委員長の説明によると、「証券の買い手と売り手が、ある構造化されたプラットフォームで集まり、取引を交渉する場所」が、規則遵守の対象とみなされることになる。

ゲンスラー委員長は、「取引所のようなプラットフォームが、取引所に適用されるルールに従うことを確実にすることは、投資家と市場の両方に利益をもたらす」とも続けた。

こうした定義に従うと、資産の売買のために買い手と売り手を結びつけるDeFiプロジェクトも対象となり、米国で証券事業者として登録しなかった場合、民事告発の対象となる可能性が出てくる。

パース委員は会議で、DeFiに取引所規則を適用すると、ブロックチェーンのマイナーやバリデーターもその対象になる恐れがあるのではないかと発言した。

これに対してはSECの取引・市場部門のアシスタントディレクターであるタイラー・ライモ氏が、そうした活動だけを行う場合、規則の対象となる可能性は低いと答えている。ただ、「個々の案件ごとの事実や状況を考慮して、どうみなすか決める」とも続けた。

これまで、SECは、明確なガイドラインを示さないまま、恣意的に取り締まるプロジェクトを選択しているとの批判もされてきた。個々の状況を考慮するという対応では、恣意的な裁量の余地が生まれかねないことも懸念されるところだ。

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