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初心者でもわかる、マンション投資のメリット・デメリット

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マンション投資には安定した収益の獲得や、仮想通貨といった金融投資よりも低リスクな点が魅力です。また、銀行から融資を受けられれば、少ない元手でもマンション投資を始められるでしょう。

本記事では、普段から金融投資をおこなう投資家や投資初心者に向けて、マンション投資の魅力をわかりやすくまとめました。マンション投資のメリットやデメリット、注意点、具体的なポイントなどを解説しましたので、参考にしてください。

1. マンション投資とは|アパート投資や戸建て投資との違い

初めに、マンション投資の基本について解説しましょう。

1-1. 一般的な投資とマンション投資の違い

マンション投資とは、不動産投資の一種で、購入したマンションを賃貸物件として運用する投資手法です。継続的な家賃収入を得られ、キャッシュフローを安定させやすい点もマンション投資の魅力です。また、将来的にマンションの価値が上昇すれば、売却によってキャピタルゲインを得られる可能性があるなど、マンション投資は幅広い可能性を秘めた投資手法といえるでしょう。

マンション投資は継続的なメンテナンスは必要なものの、あくまで数年単位の長期投資が基本。FXや仮想通貨のようにチャートを頻繁に確認して取引する必要はないため、時間コストの低さもポイントです。

1-2. アパート投資・戸建て投資とマンション投資の違い

次に、アパート投資と戸建て投資などの不動産投資と、マンション投資の違いをまとめました。

アパートとマンションを区別する明確な定義づけはありませんが、一般的には建物の構造や規模によって呼称が使い分けられています。例えば、木造・軽量鉄骨造りで、3階建て程度の共同住宅は「アパート」、鉄筋もしくは鉄骨鉄筋コンクリート造で、4階建て以上の共同住宅は「マンション」と呼ばれる事が多いです。

そのため、一棟に投資する場合、アパート投資よりもマンション投資の方が初期費用が高額になります。

次に、運用の難易度が異なります。

アパート投資や戸建て投資では管理が比較的容易でオーナー自身が管理できますが、マンション投資は管理が複雑であり、プロの不動産管理会社に管理を委託する必要があります。

また、ニーズの面による違いもあるでしょう。戸建て投資は家族向けの住宅が多いため、ファミリー層からの需要が見込めます。一方、アパート投資やマンション投資は単身者や若い世代向けの住宅が多いため、一人暮らし層からの需要が見込めます。

2. マンション投資のメリット

続いて、マンション投資の具体的なメリットについて解説しましょう。

  • 安定した収益を得られやすい
  • 短期的な価格変動が少ない
  • 銀行からの融資を受けてレバレッジを効かせられる
  • 融資を受ければ少額投資から始められる
  • 所得税・住民税・相続税の対策になる

2-1. 安定した収益を得やすい

数ある投資の中でも、マンション投資はまとまった家賃収入を期待できます。不動産は地価や需要変化などの影響を受けやすいといわれていますが、都市部や駅近の物件などは比較的安定した需要が見込め、空室率が低いという特徴があります。

また、国土交通省の統計によると、2019年時点のマンションの空室率は全国平均で6.2%と、低水準で推移しています。

(出典:平成30年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計

2-2. 短期的な価格変動が少ない

仮想通貨やFXなどの金融商品は価値が短期間で大幅に下落するリスクがあります。しかしマンション投資など不動産投資の場合は、短期的な価格変動リスクが金融投資よりもはるかに低いというメリットがあります。

加えて家賃収入によって、レンディングなどの利子や配当金と比べてもまとまった額のインカムゲインが期待できるため、投資家のキャッシュフロー安定化にも貢献します。

2-3. 銀行からの融資を受けてレバレッジを効かせられる

仮想通貨やFXと同様に、実は不動産投資でもレバレッジ効果が期待できます。不動産投資におけるレバレッジも、一般的な金融商品と同様、少ない自己資金(初期投資)でより多くの利益を得る事を意味します。

具体的には、投資家が拠出する自己資金に加えて、銀行から融資を受けたうえで物件を購入するといった流れです。

これにより、自己資金だけでは購入が難しい高額な物件を購入できます。基本的にマンションなど不動産は価格が上がるほど立地や設備などの条件が向上するため、より多くの家賃収入が期待できるでしょう。

ただし、他の金融商品と同様、レバレッジをかけると損失リスクも高まるため、レバレッジの割合などは慎重に判断してください。また、銀行からの融資には金利が発生するため、継続的に収益性を維持できる見通しがあるか入念に調査する必要があります。

2-4. 融資を受ければ比較的少額から始められる

銀行から融資を受ければ、比較的小額から始められる点もマンション投資のメリットの一つと言えるでしょう。

ちなみに、投資用物件を購入する場合「住宅ローン」は利用できず、「不動産投資ローン」の利用が必要です。

不動産投資ローンとは、投資用物件の購入を目的とした個人向けの融資制度のこと。審査は住宅ローンよりも厳しくなる傾向にあり、返済期間は一般的な住宅ローンよりも短く、かつ高めの金利設定ですので、返済計画を立ててから契約することが重要です。

2-5. 所得税・住民税・相続税の対策になる

また、マンション投資はさまざまな税金対策につながります。

例えば通常、得られた家賃収入に対しては「所得税」や「住民税」が発生します。しかしマンション投資で物件購入の初期費用が発生している場合は、その費用は「減価償却費」として毎年計上され、課税対象となる所得額の減額を行えます。

減価償却とは、長期間にわたって使用する事を想定した固定資産の購入にかかった費用について、耐用年数に応じて分割した額を、経費として計上する仕組みです。

また、不動産投資は「相続税」の対策にもなります。

相続税とは相続人が相続した財産の評価額に基づいて課税される税金で、評価額が高いほど相続税の負担は大きくなります。

しかし不動産の形式で財産を相続する場合、その不動産の評価額は実際の時価よりも低く評価されます。そのため、現金などの形式で相続させる場合と比較して、相続税を抑えることが可能です。

3. マンション投資のデメリット

マンション投資のデメリットは主に3つあり、それぞれご紹介いたします。

  • 空室があると収入を得られない
  • 金利上昇により負担額が増大
  • 修繕費用の増大

3-1. 収入額は空室率に左右される

売却を除いたマンション投資の収益源は家賃収入のため、保有マンションの空室率によって収入額が大きく変動します。

前述したように、全国的に見てもマンションの空室率は低いですが、賃貸需要の変化や不動産市場の動向によって、空室率が高くなる可能性もあるでしょう。

場合によっては、適切なテナントリサーチや設備の充実など、入居者にとって魅力的な条件を整えることで空室リスクを下げる施策が必要となります。

3-2 金利上昇により負担額が増大するリスクも

また、金利変動があるローンを利用して行うマンション投資は、金利上昇によって月々のローン返済額が増大し、投資キャッシュフローの圧迫や利益率の低下を招く危険があります。特に2023年は金利の動向が不安定で、多くのマンション投資家は不安に感じているでしょう。

また、金利の上昇は資金調達コストの上昇を意味するため、一般的な投資家による不動産への投資意欲を低下させ、それが不動産価格の下落へとつながる傾向があります。

ただし逆に、金利の低下はキャッシュフローや利益率の改善、不動産価格の上昇に貢献するため、投資家にとっては好影響となる場合も多いです。将来の金利変動も視野に入れ、長期的な目線から買い時を見極めましょう。

3-3 修繕費用の増大

さらに、マンションは建物の老朽化や自然災害、部屋の破損などの理由で、定期的な修繕や改修が必要になるため、時間が経つほど修繕費用が増大する傾向があります。

老朽化や通常の使用から生じる範囲についての修繕費用は、オーナーが負担しなければなりません。投資家は修繕費用の発生を見越して運用計画を立てましょう。

なお、国土交通省の資料によると、築20年以上のマンションにおいて、毎年の修繕費用が平均で1戸当たり約28万円でした。

(出典:国土交通省 住宅・土地統計調査

4. マンション投資をおこなう際の注意点

マンション投資をおこなう際の注意点は、「家賃停滞」と「人口減少」の2つです。

まず、入居者が家賃を支払わない家賃滞納が最大の注意点です。短期的には物件オーナーの収入は減少し、キャッシュフローへの悪影響があります。そのうえ、長期的な滞納がある場合は家賃回収のために法的手続きが必要となり、労力や時間を浪費する原因となるでしょう。

家賃滞納を回避するためには、まずは入居者の選定が大切です。具体的には、次の3つを意識しましょう。

  • 収入や前職、前の住居先
  • 家賃の支払い方法や滞納時の対応などを明確化
  • 入居者とのコミュニケーションを定期的におこなう

また、日本は少子高齢化が進むため、人口減少によりマンションの需要が減少するリスクもあります。人口減少は入居者確保の困難化や家賃収入の減少などのデメリットもあり、それがキャッシュフローを圧迫すれば、管理費や修繕積立金といった固定費の捻出も難しくなるでしょう。

このようにマンションオーナーは入居者確保に向けた対策が必要です。

例えば、老人介護施設や外国人留学生向けのマンション、都内で人気のある土地など、ニーズに合わせた物件の提供や賃料を設定しましょう。また、入居者に対して設備の改善や管理サービスの充実化など、入居者の満足度が上がる工夫も大切です。

5. マンション投資のポイント

最後に、マンション投資のポイントを4つ紹介します。

  • 中古マンションよりも新築マンションへの投資を検討
  • 東京周辺のワンルームマンション
  • 入念な資金計画
  • 災害や事故のリスクに備える

5-1. 中古マンションよりも新築マンションへの投資を検討

初期投資としてある程度まとまった額の投資が可能な場合は、中古ではなく新築マンションへの投資を検討しましょう。

中古マンションは築年数によって価値が下がりますが、新築マンションは資産価値が高い状態で保たれます。そのうえ、最新の設備や将来的な需要の高さ、メンテナンス費用の少なさなどにより、より高い家賃収入を期待できるでしょう。

また、中古マンションよりも新築マンションのほうが長い期間家賃収入を得られますので、老後を見越したインカムゲインの確保や、相続財産としても役立つでしょう。

5-2. 東京周辺のワンルームマンション投資も選択肢

マンション投資の方法は、ビル一棟の購入だけではありません。マンションの一室を購入する「ワンルームマンション投資」であれば、はるかに初期投資を抑えてマンション投資を実現できます。

ワンルームマンション投資を行うのであれば、東京周辺の一人暮らし向きの物件を選ぶメリットが大きいです。多くの人や企業が集まる東京では、進学や就職で一人暮らしのニーズが高いため、空室やリスクを軽減できるからです。

一方、ファミリー向けのワンルームマンションは家賃を高く設定できるため利回りがよいものの、婚姻率の低下や人口減少などで空室のリスクが高めな店には注意しましょう。

5-3. 入念な資金計画を立てる

マンション投資は融資を受けることで、比較的少ない自己資金でも始められますが、入念な資金計画を立てなければなりません。

  • 購入費用
  • 管理費
  • 修繕費
  • 税金

などの項目を含めた収支計画を立て、投資が収益を生む確率を最大化できるように計画しましょう。また、金融機関からの融資を受ける場合には、借入金利や返済期間などもしっかりと把握してください。

5-4. 自然災害のリスクに備える

マンション投資は常に自然災害に備えなければなりません。物件がダメージを負うと多くの修繕費がかかるうえ、最悪の場合、ローンの返済が滞り物件を手放す必要性に迫られるでしょう。災害リスクの少ない土地選びや、保険を活用して対策してください。

6. マンション投資を1つの投資手段に

本記事ではマンション投資のメリットやデメリット、注意点などを解説しました。

仮想通貨といった金融投資とは異なり、収益の安定性や自身の老後を考えた長期的な運用を期待できるのがマンション投資のメリットです。

この記事を参考にしながら、マンション投資を始めてみてはいかがでしょうか。

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