- 仮想通貨市場
- 米中間選挙に関する前場のリスクオンムードで、BTC価格も午前中に直近高値を更新。また、非課税期間の駆け込み需要と、国策思惑の台頭で、”韓国マネー”の流入が観測されており、ビットコインやアルトコインの高騰を牽引している。
仮想通貨市場
ここ最近の高騰には、出来高急増中の韓国市場が、仮想通貨全体を牽引している構図がある。
法定通貨から仮想通貨への資金の流れ(24時間)を確認すると、韓国マネーが大量流入(紫色)し、仮想通貨全体の価格を押し上げていることがわかる。2019年まで仮想通貨が無税のため、駆け込み需要で投資意欲は旺盛だ。
現在の韓国では、仮想通貨取引で得た利益に対し税金がかからず、韓国税務当局は、国税行政改革委員会において「仮想通貨課税基準」を設定。2019年から、仮想通貨課税が実施される予定となっている。
米経済誌フォーブスのアナリスト「Joseph Young」氏は、今週の韓国発・良ファンダについて、3つの要因を挙げている。
This Week in Crypto South Korea 🇰🇷
— Joseph Young (@iamjosephyoung) 2018年11月4日
1. Government says banks can work with crypto exchanges, no boundaries
2. Court sides with crypto exchange in dispute with bank over banking services
3. Ministry of Science and ICT exploring legalization of ICO
This is what progress looks like
- 韓国政府は、「銀行が制限なし」で仮想通貨取引所と協力することが可能と述べた
- 韓国裁判所は、銀行関連の取引を巡る問題で取引所側に付いた
- 政府機関の未来創造科学部が、ICOの合法化を模索している
このような”国策思惑”も相場を後押しし、韓国国内での仮想通貨取引の需要が飛躍的に高まっているという。
韓国法定通貨のウォンから換えられている仮想通貨として、ビットコイン(BTC)、ZCash(ZEC)、Waltonchain (WTC)、モネロ(XMR)、イーサリアムクラシック(ETC)などが挙げられ、韓国マネー流入が影響していると考えられる。
韓国国内では、直近で高騰中のXRP(リップル)人気も高く、明日8日には、韓国取引所GDACに、XRPが新たに上場することも発表されている。
ビットコイン価格分析
本日は、米中間選挙結果に反応して株式市場がリスクオンムードになると、投資家心理の改善からBTC価格も上昇傾向を見せた。
抵抗帯であった黄色枠(73万円付近)を突破し、レジスタンスラインである73.8万円(青ライン)に向け急騰する場面も。
しかし、短期的に過熱しすぎたアルトコインに売りが入ると、ビットコイン価格も青ライン付近での三尊形成を描き、下落に転じた。その後は、73.4万円付近で留まっている。
このまま上昇相場へ向かうことが期待されるが、6時間足チャートを確認すると、ボリンジャーバンド2σを超えていること、RSIが74まで上昇しているため、一旦大きく調整する可能性もあるのは懸念点となる。
しかし、仮想通貨相場は、このようなテクニカル分析指標が機能しないこともままあるため、複数のシナリオを想定し、臨機応変に立ちまわる必要がある。
今後の価格推移において、主に考えられる動きは2つ。
- 73.8万円付近の青ラインを突破し、強いレジスタンスの「75万円」付近まで上昇
- 73.3万円〜73.4万円を下抜け、黄色枠の抵抗帯に向けて下落
黄色枠を明確に下抜けた場合、再び下落トレンド色が強まる可能性もあるため、注意したい。
価格が大きく動くまでのカウントダウンが始まっていることがチャートからも読み取れ、低ボラティリティ相場の終焉も近いかもしれない。
XRP(リップル)価格分析
昨日、一時64円台にまで到達してから、若干落ち着きを見せてはいるが、60円付近を推移するなど、投資家の買い意欲は強い。
6時間足チャートを見ると、ボリンジャーバンドを超え、RSIも買われ過ぎ水準となる70を僅かに超えている。
底堅い状態と言える一方、他アルトコインが崩れるなどして下げ圧力が強まれば、大きく調整してもおかしくない状況ではある。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連株
日本時間7日午前から開票作業が行われた「米中間選挙」は、上院を与党の共和党が、下院を野党の民主党が制し、「ねじれ議会」になる見通しに。
前場は、トランプ大統領の所属する「共和党」が両院を制するという期待先行で、前日比300円高を付けるも見受けられたが、14時過ぎに”青い州”の多くが残っている段階で「民主党」が議席を増やすと、大勢が決して思惑上げ分が剥落し、前日比61.95円安で引けた。
中国・上海株式相場が下げたことに加え、「ねじれ議会」によってトランプ政権の舵取りが難航するとの見方が台頭したことで、為替市場が乱高下(下図参照)。金融セクターが崩れるなど、大引けにかけて若干売り優勢の展開となっている。
しかし、今回の選挙結果は各メディアの事前調査通りの結果であることで、市場は織り込み済みであり、下げ幅も限定的。今晩の米国株式市場の値動き次第ではあるが、市場の重しとなっていた重要イベントを通過したことで、流動性が高まる可能性がある。
仮想通貨(ブロックチェーン)関連の個別銘柄では、前日売られていたマネックスやリミックスが強く、約3%高。グノシーやULSグループも2%前後上げている。
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