仮想通貨トロン(TRX)は、2017年に設立された分散型プラットフォームのネイティブトークンです。
特にエンターテインメント分野に強みを持ち、動画や音楽配信、ゲームなどのデジタルコンテンツを、仲介者なしで直接配信できる環境を提供しています。
時価総額は約216億ドル(約3.2兆円)で、スマートコントラクトセクターで7位に位置しています。
2024年に入ってからは、米大統領選挙後の仮想通貨市場の活況や、トランプ大統領の一族が中心となって進めるプロジェクトである「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)」とのパートナーシップ強化により、さらなる注目を集めています。
トロンとは
トロンは、2017年にジャスティン・サン氏が創設したブロックチェーンプラットフォームです。
当初はイーサリアムのERC-20トークンとして開始し、2018年5月に独自のメインネットを立ち上げました。
分散型アプリケーション(dApps)を稼働させるためのプラットフォームとして機能し、DPoS(Delegated Proof of Stake)というコンセンサスメカニズムを採用し、高速で低コストな取引を実現しています。
2025年1月22日時点でのトロンの価格は0.25ドル(約37円)で、過去1年で約130%の上昇を記録しています。
トークンの発行と分配状況
トロンの初期発行量は約860億TRXで、トロンのICOは、2017年の8月から9月に行われ、1TRX=0.0019ドルで合計400億TRXが販売されました。
約860億TRXの初期発行分はICOに約40%が割かれた他、約15%がプライベートセールで売られている。
残りはトロン財団に34%、サン氏が所有する企業Peiwo Huanleという企業に10%を配分。
バイナンスコイン(BNB)などと同様、定期的にバーン(焼却)される仕組みが導入されていて、市場供給量が減少することでその希少性を担保しています。メインネットローンチ時には総供給量の1%(10億TRX)がバーンされています。
トロンの特徴
トロンの特徴としては次のようなものが挙げられます。
高いスケーラビリティ
優れた処理性能とスケーラビリティも特徴の1つです。
ネットワークは1秒あたり2,000件以上のトランザクションを処理でき、これはイーサリアムの処理速度(15件/秒)と比較して大幅に優れています。この高速な処理能力により、ユーザーは低コストで迅速な取引を実現できます。
2024年8月には過去90日間のネットワーク報酬においてイーサリアムを上回る成果を達成し、トロンのネットワークが実用的なレベルで広く活用されていることを示しています。
エンターテインメント特化型プラットフォーム
トロンは、デジタルコンテンツ配信に特化したブロックチェーンプラットフォームとして注目を集めています。
クリエイターが中間業者を介さずに直接ユーザーとつながることができる環境を提供し、動画・音楽配信、ゲームプラットフォームなど幅広いサービスを展開しています。
この仕組みにより、従来の配信プラットフォームと比較してコストを大幅に削減し、クリエイターとユーザー双方にメリットをもたらしています。
戦略的なパートナーシップ
世界的な企業や機関との提携を積極的に進めています。
韓国のサムスンとの提携によりブロックチェーンアプリ開発を推進し、2022年10月にはドミニカ国で国家通貨として承認されました。
さらに2025年1月には、トランプ一族が主導するWLFIとの協力関係を強化するなど、グローバルでの採用拡大に向けた取り組みを加速させています。
トロンの将来性
トロンは複数の要因から将来性が期待できます。ここではトロンの将来性について、解説していきます。
政治的・戦略的展開
トロンは政治的な追い風と戦略的なパートナーシップにより、さらなる成長が期待されています。
WLFIとの提携強化を通じて米国市場でのプレゼンス向上を図り、トランプ政権下での仮想通貨フレンドリーな規制環境の整備に期待が高まっています。
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さらに、クロスチェーン技術での協力関係を拡大することで、ブロックチェーン間の相互運用性向上を目指しています。
技術開発の継続
トロンは2025年のロードマップに基づき、セキュリティと処理能力の向上に注力しています。
並列処理の導入により、さらなるスケーラビリティの改善を目指すとともに、ビットコインレイヤー2ソリューションの開発を通じて、仮想通貨エコシステム全体の発展に貢献しようとしています。
エンターテインメント産業での成長
デジタルコンテンツ配信プラットフォームとしての地位をさらに強化し、クリエイターエコノミーの発展による利用拡大を見込んでいます。
また、ゲーム開発プラットフォームとしての展開を進めることで、エンターテインメント分野での影響力拡大を図っています。
トロンの取扱いのある取引所
仮想通貨を取引する場合は「取引所」での売買が一般的です。そこでトロンが対応している取引所について紹介します。
トロン取引所の特徴比較・早見表
取引所 | ポイント | アプリの特徴 | 取引所手数料 | 最低取引単位 | 入金手数料 | 出金手数料 | 出庫手数料 | 詳細 | 備考 |
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販売所・取引所 購入・売却 |
収益の分析機能があり 週単位や月単位で振り返り可 |
全通貨ペア 手数料無料 |
販売所:10 TRX 取引所:1 TRX かつ 2 JPY |
クイック入金:無料(ペイジー入金を除く) 振込入金/ペイジー入金/コンビニ入金:振込手数料お客様負担 |
330円(税込) | TRX 1 | ‐ | ‐ | |
現物取引、貸して増やす つみたてでTRXを取り扱う |
資産推移チャート 資産内訳円グラフ提供 |
無料 | 販売所:0.000001TRX 取引所:0.01TRX |
無料 (振込手数料はお客様負担) |
月1回無料 (月2回目以降は330円/回) |
無料 | ‐ | – | |
狭いスプレッドと 高い流動性 |
値動きと板の注文状況 を確認しながら取引可 |
Maker:~0.07% Taker:~0.14%*TRX |
販売所:10 TRX 取引所:10 TRX |
無料 | 400円~1,320円 | 5~10 TRXの範囲内 顧客自身で設定 |
‐ | 30日間の取引量100 万円未満 Lv1の場合 |
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