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米SEC、取引所ジェミニに対する民事訴訟を取り下げ アーン投資家への100%返還を考慮

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨資産の100%現物返還を考慮

米証券取引委員会(SEC)は1月23日、ジェミニ・トラスト・カンパニーに対する民事訴訟を取り下げる共同合意書を裁判所に提出したと発表した。

SECは訴訟取り下げの決定について「裁量の行使」であり、ジェミニ・アーン投資家への仮想通貨資産の100%現物返還、およびジェミニ・アーンプログラムに関連する州および規制当局との和解を考慮したと述べた。

SECは共同合意書で「この決定は他のケースに対する委員会の立場を必ずしも反映するものではない」と明記している。訴訟は偏見(バイアス)を持って却下され、同じ主張で再提起できない形で終結する。

ジェミニは仮想通貨取引所を運営するウィンクルボス兄弟が創設した企業で、ジェミニ・アーンは顧客が仮想通貨を預けて利回りを得られる貸付プログラムだった。

SECは2023年1月にジェミニとジェネシス・グローバル・キャピタルを提訴し、ジェミニ・アーンプログラムが未登録の証券募集に該当すると主張していた。同プログラムは顧客から仮想通貨を預かり、ジェネシスに貸し出して利回りを提供する仕組みで、SECは約90万人の投資家から30億ドル以上を調達したと指摘していた。2022年11月にジェネシスが破綻し、顧客の資金が凍結された。

ジェミニは2024年2月にニューヨーク州金融サービス局と和解し、アーン顧客に11億ドルを返還することで合意した。この和解には違法な貸付プログラムの運営に対する罰金も含まれていた。その後、ジェミニはジェネシスの破産手続きを通じて顧客資産の返還を進め、2024年末までに投資家への100%現物返還を完了したとされる。

SECの訴訟取り下げは、トランプ政権下でのSECの方針転換を示す動きの一環とみられる。ポール・アトキンスSEC委員長は仮想通貨推進派として知られており、規制の明確化と業界との協調を重視する姿勢を示している。ジェミニへの訴訟取り下げは、投資家への完全な資産返還が達成された場合、SECが執行措置を柔軟に扱う可能性を示唆している。

この決定は他の仮想通貨企業に対するSECの立場には影響しないと明記されているものの、投資家保護が実現された場合の和解や訴訟取り下げの前例となる可能性がある。

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