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仮想通貨にも関連する「不正指令電磁的記録に関する罪」警察庁の通達全文が開示|積極的取り締まりと検挙広報の推進を指示

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

奈良県警がウイルス罪に関する警察庁の通達を開示
奈良県警はウイルス罪に関する警察庁の通達2通を請求に応じて開示。その中で各都道府県警に対しウイルス罪の積極的な取り締まりや検挙広報の推進を求めていたことが明らかになった。

奈良県警がウイルス罪に関する警察庁の通達を開示

「不正指令電磁的記録に関する罪」(ウイルス罪)について、奈良県警が開示した資料全文が明らかになった。どのような内容が犯罪行為に該当するかの構成要件等を記載した文書で、日本における仮想通貨関連の内容の記述も確認された。

今回開示されたのは、今年2月の警察庁による各都道府県への同罪の積極的な取り締まりを指示した通達「不正指令電磁的記録に関する罪の取締りの推進及び取締りに当たっての留意事項について」と、2011年7月に刑法に不正指令電磁的記録に関する罪が追加・施行された時に法務省が検察にあてた通達の全文となる。

なお、今回の資料開示はエンジニアのSUGAI氏の請求に応じて開示されたものであり。資料はIT議論を通じて公開された。

「不正指令電磁的記録に関する罪」に関しては、専用のJavaScriptコードを埋め込むことによりサイト訪問者のCPUパワーを使いマイニングができるサービス「Coinhive(コインハイブ)」の保管などを巡って28件21人が、不正指令電磁的記録取得・保管の疑いで検挙された事例が発生。罪に当たる事例に関する具体例が求められていた。

資料内容

取り締まり強化の通達にあたる「取り締まりの推進」では、不正的電磁記録による仮想通貨の不正送金等をサイバー空間における脅威とした上でのものと前述。その背景には相次いだ仮想通貨取引所のハッキングがあると見られる。

2018年1月にはコインチェックで約580億円分の仮想通貨XEMが、また同年9月にはザイフで約70億円相当の仮想通貨が流出しており、巨額のハッキング事件が相次いだ。そのような状況の中で、警察にも喫緊の対応が求められる通達があったことが推察できる。

通達内容では「積極的な検挙広報の推進」も要請、不正的電磁記録に対して各警察に厳しい取り締まりを求めていたことがわかった。

また、前述したように「Coinhive(コインハイブ)」の保管などを巡って28件21人が不正指令電磁的記録取得・保管の疑いで検挙された事例について、これまでグレーゾーンとされた部分に対する抑止力としての警察の意思表示でもあると見られている。

コインハイブを保管したなどとして不正指令電磁的記録保管の罪に問われたウェブデザイナーの男性は、今月10日付けで横浜地裁より無罪判決を言い渡されたが、判決を不服として横浜地検は東京高裁への控訴を行なった。

また、同通達では取り締まりに当たっての留意事項についても言及。

刑法上の不正指令電磁的記録の定義を、「人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず、又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録」とした上で、捜査対象がこれに該当するかの判断については「解析結果(動作)や電磁的記録についての説明内容、電子計算機の使用者の供述などから総合的に判断する」としている。

不正指令電磁的記録の作成・提供・取得・保管の罪が成立するについては、「人の電子計算機における実行の用に供する目的」が必要であるとしたうえで、「当該目的がなければ本罪は成立しない点に留意すること」とも説明した。

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