CoinPostで今最も読まれています

Tetherがプエルトリコの金融機関と業務提携か|BitMEXレポート内で指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Tetherがプエルトリコの金融機関と業務提携か
仮想通貨取引所BitMEXがレポートを発表し、その中でTetherがプエルトリコの金融機関であるNoble Bankと業務提携を結んでいるという考えを示しました。
TetherとNoble Bankは共に沈黙
かねてより、発行済みのUSDTを賄えるだけの米ドルを本当に持っているのか、Tetherは疑いの目を向けられてきました。TetherもNoble Bankも、現状一連の報道に対してはコメントを控えています

Tetherがプエルトリコの金融機関と取引関係がある可能性

月曜日、仮想通貨取引所であるBitMEXは、プエルトリコにおける2017年の金融機関に関するレポートを発表しました。

そのレポートの中で、仮想通貨のスタートアップ企業であるTether社が、プエルトリコの金融機関であるNoble Bankと取引関係を結んでいる、という可能性が浮上しました。

Tether社は、米ドルに紐づけされたステーブルなUSDTというコインの発行者として知られていますが、発行済みのUSDTを賄えるだけの米ドルを本当に持っているのか、ここ数ヶ月疑念の目を向けられてきました。

データが示すNoble BankとTetherの関係

以下のデータは、プエルトリコの金融機関組織の代表によって発表されたものです。

これによりますとIFE(International Finance Entities)カテゴリーにおけるNoble Bankの預金は、第四クォーターに33億ドルとなっており、248パーセントという爆発的な増加を見せていることがわかります。

一方で、このカテゴリにおける資産全体の伸びは161パーセントです。

BitMEXはレポートの中で、この預金の急激な伸び率は仮想通貨マーケットの劇的な成長と相互に関係しあっており、Tetherの時価総額も同時期に215パーセントの伸びを見せている、と言及しています。

加えてこのクォーターの期間で、資産全体のうち現金の預金額が占める割合は72.7パーセントから85.8パーセントに増加しました。

フル・リザーブバンキングの領域で成長している、ということです。

※フル・リザーブバンキング : 預金者の資産を100パーセント現金で保持する銀行のこと。

フル・リザーブバンキングを採用した銀行は稀であり、プエルトリコ国内でIFEカテゴリに該当する銀行は2つしかありません。

このうち、仮想通貨に関連する会社との関係性が確認されたのはプエルトリコのサンフアンという町に拠点を持つNoble Bankだけです。

NobleBankの創業者でありCEOでもあるJohn Betts氏はTetherの共同創業者であるBrock Pierce氏と以前仕事上の付き合いがありました。

彼らは今は亡きMT. Goxの営業再開を買収によって支援しようとしましたが、失敗しています

Noble BankはTetherの銀行パートナーかもしれない、という仮説は以前のBitMEXの調査でも指摘されていました。

そして今回、新しく集約された金融システムのデータはこの仮説に更なる根拠を与えています。

TetherとNoble Bankは共に沈黙

もしNobleBankがTetherの主要な準備銀行として機能しているならば、それはとても重要な進展です。

なぜなら、もしそれが本当ならば、少なくともTetherはねずみ講ではなく、その価値は米ドルによって裏付けられていることを示すからです。

TetherのUSDTトークンは多くの交換所において米ドルに対するプロキシのような役割を果たしています。

しかしUSDTは本当に米ドルによる裏付けがあるのか、あるいはビットコイン価格のつっかえ棒のような役割をはたしているのではないか、という不安はここ数ヶ月やむことがありませんでした。

今回の報道はTetherの信頼度をやや高めるものですが、一方で不安も残ります。

以前Tetherは貸借対照表を審査してもらうため、いくつかの会計事務所と契約を結びました。

しかしながら、そのうち2つの事務所がレポートを発行する前に関係を解消しています。

米商品先物取引委員会(CFTC)は、12月にTether社と仮想通貨交換所であるBitfinexを喚問したと伝えられています。

しかし、委員会が調査の結果どのような結論を得たかは明らかにされていません

Tether は現状コメントの要請に対応していませんし、Noble BankのスポークスマンもCCNの問い合わせに対して以下のように述べ、調査に対する返答を避けています。

「クライアントの情報を明かすことは、Noble Bankの会社ポリシーに反します。」

Research Suggests Tether Has Banking Relationship with Puerto Rico-based Noble Bank

Mar 19, 2018 by Francisco Memoria

参考記事はこちらから
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
Runesデビュー1週間、ビットコインネットワークで200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア