- 米シリコンバレーで大きな影響力を持つ人物
- PayPalのピーターティール氏は、今後「機関投資家」の参入が増えると予想。約3,000億円を超えるBTCの資産運用に加え、有力な関連スタートアップへの出資、暗号資産ヘッジファンドの株式購入など積極投資を行っています。
- ダークプールの資本化を検討
- スタートアップのTagomi社は、複数の取引所から通貨を引き出す取引ツールや、ダークプール(私設取引システム)と呼ばれるOTCプラットフォームの資本化を計画しています。
PayPal創業者と仮想通貨
米シリコンバレーで大きな影響力を持つ”ペイパル・マフィア”の首領(ドン)と呼ばれる、クレカ決済会社のPayPal創業者「ピーター・ティール」氏のファンドは、今後も巨大な資本を持つ”機関投資家”が仮想通貨市場に参入してくることに賭けています。
WSJ(ウォールストリートジャーナル)によると、シリコンバレーで名を馳せるベンチャーキャピタル「Founders Fund」は、機関投資家とオフィスの間におけるブローカー・ディーラーの役割を担う会社に対して、初期投資を行いました。
初期ステージにあるTagomi社は、ゴールドマン・サックスの電子取引部門でエグゼクティブを務めた「Greg Tusar(グレッグ・ツサー)」氏が共同設立した会社です。
報告によると、このスタートアップはすでに15.5億USD(約1500億円)を集めていますが、その内いくらがFounders Fundからの投資であるかは定かではありません。
しかし証券取引委員会が公開した書類によると、Founders Fundのパートナーである「Napoleon Ta(ナポレオン・タ)」が、同社のディレクターの一人として名を連ねています。
仮想通貨市場の中で、Tagomi社は多数の取引所から通貨を引き出す取引ツールや、ダークプール(私設取引システム)と呼ばれる店頭取引(OTC)プラットフォームの資本化を計画しています。
また今回の投資は、Founders Fundにとって仮想通貨業界への初めての参入ではありません。
同社は2018年初旬、約30億USD(約3,000億円)分のビットコインを保有している事を明らかにしました。
またCCNの記事によると、Founders Fundは、仮想通貨の価格上昇に伴い、すでに数百億ドル(数兆円)相当の利益を得ているとされています。
PayPalを共同設立し、リバタリアンとしての声も大きいティール氏は、ビットコインが『デジタルゴールド』になる可能性を示唆し、数週間前に話題となりました。
ビットコインは長期的に成功すると思いますが、いくつかの例外を除くその他全ての通貨は懐疑的に見ている。
仮想通貨版の金(Gold)となる通貨は1つしか現れず、現在一番大きいビットコインが最有力です。もしかしたら銀(イーサリアム)になるかもしれないが、その可能性は高くないのではないか。
と、3月に開催されたニューヨーク経済クラブで述べました。
Founders Fundは、ビットコインへの投資に加え、2つの暗号資産ヘッジファンフォの株式を購入(Polychain Capital&Metastable Capital)、さらに証券規制に準拠しながら資産をトークン化するプラットフォームにも投資しています。
Peter Thiel’s Founders Fund Looks to Bring Big Investors to Cryptocurrencies
MAY 01, 2018 by Josiah Wilmoth
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