仮想通貨相場の安定した稼ぎ方|複数の取引所を開くメリットと分散投資のすすめ

どうしても相場の不確実性を排除しきれず、どんな優れた投資家でも数日先の相場について百発百中の預言者というわけにはいきません。

しかし、予言することができなくても、対処し不確実性から発生しうるリスクの軽減はできます。本稿では、投資初心者向けに積立投資、複数口座から投資と2つの観点から、リスクヘッジする方法について解説していきます。

目次
  1. アセットアロケーション(分散投資)でリスク軽減
  2. 分散投資の重要性
  3. 複数の口座開設で分散投資するメリット
  4. 分散投資の前の注意点
  5. 分散投資におすすめの取引所
  6. まとめ:分散投資で安定した運用を

1.アセットアロケーション(分散投資)でリスク軽減

前述した相場の不可実性とは、新型コロナなどの疫病流行や大地震(津波)などの天災のほか、大統領選や米中貿易摩擦などの政治的緊張、戦争や核実験など軍事的緊張の高まりなど、予期せぬ「自然災害・地政学リスク」が挙げられるでしょう。

したがって、大きなドローダウン(保有資産の下落率)を防ぐためには、いかにリスクヘッジの観点を念頭に資産運用するかが重要です。特に仮想通貨市場は、株式などの金融市場に比べて値動きが激しく(ボラティリティが大きい)、短期間で大きな利益を狙える反面、瞬く間に損失が膨れ上がってしまうリスクが潜んでいます。

そこで、意識しておきたい資産運用方法が、アセットアロケーション(資産配分)。一般的にアセットアロケーションとは、異なった複数の資産(アセット)へ分散的に投資する(アロケーション)運用方法です。

投資を行う上で構築、運用するポートフォリオの基本となる方法で、リスクを最大限回避しつつ、大きなリターンを狙えます。投資で被る損失を減らし勝つ確率を上げるためにも、本記事で主な考えや運用方法を理解しましょう。

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2.分散投資の重要性

分散投資は大きく分けて、複数の通貨銘柄へ分散する投資と一定期間ごとに少しずつ通貨を購入していく積立投資の2つに区別できます。損失分を他の通貨の利益でカバーしたり、少しずつ投資することで一定の価格で購入できるのが主なメリットです。

ポートフォリオの組み方や運用戦略によっては、集中投資よりも安全に利益を増やすことができるため、仮想通貨取引の第一ステップとして実践してみましょう。

2-1 複数銘柄へ分散投資

複数銘柄への分散投資は金融庁も推奨しており、2021年2月に「基礎から学ぶ金融ガイド」の改訂版にて重要性を供述しています。

株式投資の項目では、投資には「1つのカゴに卵を盛るな」という格言があると紹介されました。ポートフォリオ(保有資産の組み合わせ)にて、複数の銘柄に分散化してリスクヘッジすることの重要性を訴えています。

しかし、前述したアセットアロケーションの考えを元にすると、ただ資産を分散するだけではあまり効果は発揮しません。2つ以上の資産の相関関係を意識して分散することが、最大限効果を発揮させる重要な鍵なのです。

例えば、投資信託において日本株式と米国株式のみを組み込んだポートフォリオは、値動きの連動性が高く(同じような値動きをする)、分散投資による恩恵はあまり受けられないでしょう。しかし、日本株式と日本国債の組み合わせでは、株式と債権が逆に値動きする傾向にあるため分散効果は高いです。


出典:JP Morgan Asset Management

上記の表のように、資産の相関関係は+1、0、‐1の間で求められます。相関関係の数値が1に近いほど連動性が高く、0に近いほど連動性がない(無関係)という考えです。

さらに、+1近辺の資産同士は同じような値動きをすることから、相関関係にあると判断されます。反対に、-1近辺の資産同士は逆の値動きをする傾向があり逆相関関係に。

このような相関関係は、仮想通貨市場でも頻繁に見られる市場傾向のため、覚えておくと効率よく分散投資できるようになるでしょう。以下、強い連動性のある通貨ペアを説明していきます。

2-1-1 ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)

多くの仮想通貨投機家が保有し、時価総額がトップである2通貨です。国際政策や企業の新たな方針により仮想通貨が注目されると、非常に大きく反応する通貨と言えます。また、イーサリアムはビットコインの先行指標と意識されることが多く、両通貨の連動性は高いです。

2-1-2 XRP(リップル)とステラルーメン(XLM)

XRPとステラルーメンの2通貨は、ブロックチェーン技術先駆者の1人であるJed McCaleb氏に開発された、送金に特化したアルトコインです。同氏による開発、類似した強みを持つ通貨のため、市場においても連動した値動きをします。

2-1-3 バイナンスコイン(BNB)とパンケーキスワップ(CAKE)

両通貨の基軸には、Defi(分散型金融)の導入やBSC(バイナンススマートチェーン)が関係しています。上記の通貨ペアと同様に、同タイミングで注目される通貨のため、同じような値動きです。

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2-2 時間的な分散投資―積立投資

また、金融庁のガイドブックには、投資タイミングの分散についても記述されていました。効率的な資産形成をするために、投資時期を分散させる「積立投資(ドル・コスト平均法)」が有効であり、投資するタイミングによる(急激な値上がり・値下がり)リスクを抑えられます。


出典:金融庁資料

例えば、為替相場にて1ドル100円のレート帯で、ドル円の通貨ペアに毎月1万円ずつ投資すると、一度に100口分のポジションを保有。このレートが1ドル110円になった場合90口分保有し、1ドル90円のレートになると111口分購入します。

このように、資産を購入するタイミングを分散することで、高値で摘み取ることを避け、安値で多くの資産を保有できます。つまり、高値と安値に関わらず、平均的な価格帯で資産を購入することができ、効率的な資産形成が可能になるのです。

この時間的分散は、長期的な上昇傾向のある投資信託や、急激な価格変化を急激に引き起こす仮想通貨取引にオススメでしょう。さらに、一定期間に一定額投資するだけなので、相場で高値や安値を見分けるのが難しい初心者であっても簡単に実践できます。

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3.複数の口座開設で分散投資するメリット

仮想通貨取引所で口座を開くメリットは複数挙げられます。

3-1 分散投資しやすくなる

まず、分散投資のしやすさは、仮想通貨取引所ごに上場している仮想通貨銘柄が異なるためです。あらかじめ、複数の取引所で口座を開いておけば、「投資先の選択肢」を増やすことができるため、機会損失を防ぐことにも繋がります。

口座開設には数日~数週間かかることもあり、その間に狙った銘柄に好材料が出て、価格が高騰してしまうかもしれません。

3-2 独自のサービスを賢く使い分けることができる

仮想通貨取引では、積み立て投資、ステーキング、レンディング(貸し仮想通貨)、証拠金(レバレッジ)取引など、仮想通貨取引所によって取り揃えたラインナップが異なります。また、条件を満たせば還元される「期間限定キャンペーン」にも柔軟に対応可能です。

マネックスグループ傘下の国内大手仮想通貨取引所コインチェックでは、パブリックブロックチェーン上で発行するIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)によるプロジェクトの資金調達の支援事業を展開。株式市場のIPO(新規公開株式)同様、初値売りで高いリターンが期待できるようになれば、人気化する可能性もあるでしょう。

過去にはハードフォークやネムの新通貨付与対応などでも、取引所ごとに対応が分かれました。どのような時にも、複数の取引所口座を開設しておけば、臨機応変に対応できます。

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3-3 不測の事態のリスクヘッジになる

取引所を分散することで、長期メンテナンス、相場急変時のサーキットブレイカー発動、ハッキングなど不測の事態で特定の取引所の機能に問題が生じた場合でも、複数の取引所口座を開設しておけば、いざという時に動じなくても済みます。

根本的な考え方は、株式市場で複数の証券口座を開いておくメリットと同様です。

4.分散投資におすすめの取引所

取引所を分散させることの重要性を解説しましたが、どの取引所で口座開設するべきかわからない人もいるでしょう。ここでは、抑えてきたい主要取引所を紹介します。

4.分散投資の前の注意点

ただし、資産の管理面において、仮想通貨(デジタル通貨)ならではの注意点も十分に把握しておく必要があります。仮想通貨において懸念される点は主に、ハッキング被害とIPアドレスの管理についてです。

4-1 ハッキング被害

近年でも、大規模な犯罪集団による仮想通貨ハッキングは行われており、セキュリティの脆さを訴える方も少なくありません。ハッキング行為はいつどこで起きるか予測することができず、不特定多数の被害者が出ている事から、仮想通貨保有する方は常に警戒しておく必要があるのです。

このような被害を避けるには、自己資産をネットから遮断し管理するコールドウォレットと言われる管理方法があります。しかし、頻繁に資産を利用するユーザーには不向きなため、長期保有を前提に考えている方向けです。

4-2 IPアドレスの管理

アドレスを間違えて通貨を送金してしまうと、送金先が不明となり、資産を取り戻すことが難しいでしょう。アドレスはアルファベットと数字が連なっているため、一見しただけでは見落としてしまうこともあります。

誤送金を避けるためにはまず少額な資金で試験的に送金し、問題なく送金できたことを確認できた段階で必要な分の資金を送金するようにしましょう。銀行のような仲介機関がない、仮想通貨取引ではこのようなケースも念頭に置く必要があるのです。

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5-1 コインチェック

東証一部上場マネックスグループ傘下のコインチェックは、アプリのUI/UXに定評があり、500円という少額から取引できることから初心者おすすめの取引所です。

取り扱い銘柄は17種類と国内最多を誇り、他の取引所で取り扱っていない銘柄を複数上場させていることから、分散投資に最適といえます。通常の仮想通貨取引以外にもステーキング、レンディング、積み立て、NFTマーケットプレイスなど様々なサービスを提供しており、利用者の幅広いニーズに応える万能な取引所でもあります。

2021年7月よりIEO事業を開始し、今後新規上場の加速が期待される。

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5-2 bitFlyer

大手取引所bitFlyerは、ビットコイン取引量6年連続国内1位 ※ を記録するなど高い流動性を特徴とし、現物取引だけでなくビットコインのレバレッジ取引の流動性も世界有数の高さを誇ります。

※ Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016年-2021 年の年間出来高(差金決済/先物取引を含む)

また、ハッキング被害に一度も見舞われたことがないことから業界最高水準とも言えるセキュリティ体制を敷いていることがわかります。取り扱い銘柄も15種類と、分散投資の観点からも申し分ない取り揃えです。

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5-3 bitbank

bitbankは、取引所サービス(板取引)でのアルトコインの取扱銘柄数に定評がある大手取引所。

同取引所で取り扱っているすべての銘柄を板取引にて売買でき、流動性も高いことから、特に中上級者から支持を集めています。販売所とよりスプレッドの狭い取引所で多様な銘柄に投資できるのは大きな強みです。

2021年9月に東証1部上場企業である株式会社ミクシィとの資本業務提携を発表し、新規事業として「IEO(Initial Exchange Offering)、ステーキング、カストディ、L2(レイヤー2)決済」などを検討中であることを明かしています。

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6.まとめ:分散投資で安定した運用を

本稿では、初心者の方でもすぐに実践が可能な分散投資について解説してきました。複数銘柄への分散投資によりポートフォリオ全体のリスクを和らげ、時間的分散を用いて急な価格変動を対処する。2つの分散方法を実践することで、資産運用で相乗効果を発揮することでしょう。

また、複数の取引所で各資産を管理することで、集中投資による機会損失を防ぎ、不測の事態のリスクヘッジも行えます。ただし、仮想通貨ではハッキング被害やIPアドレスの誤りよる資産流出も考えられるため、複数通貨を複数の取引所で管理する場合には十分に注意しましょう。

今まで集中投資で利益を出していた方も、分散投資を理解することで新しい切り口から投資と向き合うことができます。まずは、少額の資金からでも分散投資を始めてみてはいかがでしょうか。

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