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韓国最大手取引所Bithumb:マネロン対策に非協力的な11ヶ国で取引停止

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Bithumbが11カ国で取引停止を決定
5月28日に、韓国最大の仮想通貨取引所であるBithumbは、マネーロンダリング対策の強化を目的とし、北朝鮮や、イラン、イラクを始めとするNCCTリストの11カ国における仮想通貨取引の停止を行うことを発表しました。
Bithumbの先見的取り組み
次回7月にG20会議で提案される仮想通貨規制に深く関わっているFATFの作成した、国際的なマネーロンダリング対策に非協力的な国・地域(NCCT)リストを基準としていることからも、国際的な基準に沿った仮想通貨取引所としての確立に向けた取り組みであると言えます。
Bithumbとは
2013年に設立された韓国最大の仮想通貨取引所。取引所の24時間世界取引量ランキング1位も度々記録。Bithumbで上場発表された通貨は一時的に大幅高騰しやすい程影響力があるため、同取引所で発表される上場通貨に注目が集まる。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

Bithumbが11カ国で取引停止を決定

2013年に設立された韓国最大の仮想通貨取引所であるBithumbは、アンチマネーロンダリング(資金洗浄対策)強化のため、国際的なマネーロンダリング対策に非協力的な国・地域(以下、NCCT)リストに含まれている北朝鮮や、イラン、イラクを始めとした11カ国に居住する人々による取引の停止を行うことを5月28日に発表しました。

NCCTは、G7を含む30カ国以上の国や地域機関によって組織された政府機関で、国際的なマネーロンダリング対策を推進するマネーロンダリングに対する金融活動作業部会(以下、FATF)によって定義されています。

今回の取引停止が発表された国々は、以下の11カ国です。

  • 北朝鮮
  • ボスニア・ヘルツェゴヴィナ
  • エチオピア
  • シリア
  • イラン
  • イラク
  • スリランカ
  • トリニダード・トバゴ
  • チュニジア
  • バヌアツ
  • イエメン

本人確認手続き強化による影響

Bithumbは、会員登録時に携帯番号の本人認証を義務付け、既存ユーザーも含め、居住地の登録を行ってもらうことで、本人確認手続きを強化すること明らかにしました。

この手続きによって、既述の11カ国に居住している新規ユーザーは、Bithumbにおいてアカウントを作成できなくなり、同地域に該当する既存ユーザーも6月21日にアカウントが停止される予定です。

Bithumbの代表者は、 以下のように言及しました。

「Bithumbチームは、地域金融当局と協力して、投資家保護及び、仮想通貨市場により高い透明性をもたらすことを目的とし、率先して厳格な基準を設けました。

この積極的で自発的な取り組みにより、Bithumbが仮想通貨取引所の国際基準を高めていければと考えています。」

G20における仮想通貨規制の進展

3月にアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されたG20会議において、各国は、仮想通貨関連の技術革新を妨げることなく、悪い側面を排除していくため、適切な規制を行っていく方針を掲げ、その一つの側面として仮想通貨分野のマネーロンダリング対策において、FATFの基準を取り入れることに合意しました。

G20会議の報告書では以下のように記述されています。

「マネーロンダリングに関する金融活動作業部会(以下、FATF)の仮想通貨に対する基準を取り入れ、その基準をFATFによって精査してもらい、国際的な基準として採用しようと考えています。」

また、 7月に開催される次回のG20会議に提出される予定の規制案では、中央銀行総裁、経済協力開発機構(OECD)に加え、FAFTが深く関わっていることから、今回のBithumbの取引停止は、次回G20の規制も視野に入れた決断であると言えます。

さらに、今回のBithumbにおけるマネーロンダリング対策強化は、韓国政府や、韓国ブロックチェーン協会が推進していたことからも、長期的な視点を持ち、国際的な基準に沿った取引所の確立に向けた取り組みとなっているのではないでしょうか。

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