- EOSがオープンソースのブロックチェーンをリリース
- 時価総額5位の仮想通貨「EOS」は、メインネットである「EOSIO 1.0」をローンチし、日本時間の6月3日午前にEOSトークンの独自チェーンへのスワップを全て完了しました。EOSプロジェクトへの期待の表れか、EOSの取引高・価格はともに増大し、前日比約18%の価格上昇を記録しています。
- 55億円の「EOSIOファンド」を設立
- メインネットのローンチに加え、EOSの運営団体であるBlock.oneは「55億円相当のファンド」を設立することを発表しました。このファンドはEOSの新ブロックチェーンエコシステムの発展に寄与する、開発団体への投資を目的としています。
- EOSとは
- ウェブボットによる価格上昇予想や、格付け機関「Weiss」の最初の評価(2018年1月24日)でイーサリアムと並ぶ最高評価の「B」を獲得したこともあり急騰。分散型アプリケーションに特化したプラットフォームで、トランザクションの処理速度は仮想通貨の中でも最速クラスとされる。
EOSがオープンソースのブロックチェーンをリリース
EOSの運営団体であるBlock.oneは6月2日、公式ブログでEOSのオープンソース・ブロックチェーン「EOSIO 1.0」をリリースした事を発表しました。
オープンソースの開発プラットフォームであるGithubでも「EOSIO 1.0.1」がリリースされたことが確認できます。
さらに、トークンの全トランザクションが記録されているEtherscanを参照すると、ERC20トークンとして今まで運用されてきたEOSトークンのトランザクションが日本時間6月3日の午前7時で停止していることが確認でき、EOSのネイティブブロックチェーンへの移行が完了されたものと思われます。
EOSの新しいブロックチェーンでは、コンセンサスアルゴリズムとして「DPoS」が採用されており、ブロックの承認を行うブロック生成者は通貨保有者による投票によって選ばれます。
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EOSへの期待の表れか、価格上昇とともに現在EOSの取引高は急増し、coinmarketcapによると24時間あたりの取引高は6月3日の15:00現在で約3,400億円を計上、ビットコインに続く2位の取引高を誇っています。
また、EOSの取引が行われている取引所も以下のように分散されており、一部の地域にとどまらず、世界中の投資家から注目を集めていると推測されます。
55億円の「EOSIOファンド」を設立
EOSの発行団体であるBlock.oneと、ロンドンに拠点を構えるブロックチェーン技術への投資機関であるSVK Cryptoは6月2日、およそ55億円(5,000万ドル)規模のファンドを設立するために提携を結んだと発表しました。
このファンドは、EOSIOにおけるブロックチェーンエコシステム開発の成長を目的として創立され、その投資対象としてEOSIOブロックチェーンプラットフォームを使ったDappsの開発団体などが挙げられています。
投資対象はスタートアップなどに限定せず、EOSIOの開発や、そのプラットフォーム上でソフトウェアの開発を試みるプロジェクトなど、多方面への投資を考えているようです。
メインネットローンチに合わせて、EOSのエコシステム開発を後押しするファンドが創立されたことも価格上昇の一因として考えられます。
EOSが抱える大量のETH
EOSの時価総額が増大するにつれ、EOSの仮想通貨市場全体への影響力も増しています。
EOS運営は、ICOにより調達した大量のETHを保有していることが明らかになっており、その売り圧力は多くの投資家から懸念されてきました。
実際5月28日には、EOS運営が保有していた約18万ETH(110億円相当)が取引所「Bitfinex」に送金、売却されたと報じられており、売り圧力の増大により価格を大きく減少させています。
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海外仮想通貨メディアTrustnodeの報道によれば、EOS運営は6月1日にも、20万ETHをBitfinexのアカウントに送金したとされており、このETHが売りに出されることで、前回と同様にETHの大幅な下落を招く可能性が懸念されています。
EOS運営は、大量のキャッシュを得るために、現在もETH売却の機会を窺っているかも知れません。
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