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リップル社が明文化:混同されやすいリップル社と仮想通貨XRPの違い

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リップル社がXRPとリップルの違いを解説
米国で取り沙汰されている「有価証券問題」に進展がない中、リップル社はXRPが独立したトークンであることを主張しており、今回公式ブログにて解説内容を明文化を行った。市場価格にも影響する可能性のある重要な内容だけに、注目が集まっている。
XRPとは
ネットワーク上の仮想通貨や法定通貨間をつなぐブリッジ通貨の役割を持つ。 日本でもリップラーと呼ばれる支持者が多い。Googleが出資しており、銀行間における国際送金システムででの将来性を期待されている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

主要仮想通貨の中でも、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)に次いで、時価総額3位に位置付けるリップル(XRP)ですが、ビットコインやイーサリアムと異なり、民間企業であるリップル社(Ripple Inc.)が、デジタルアセットであるXRPを、国際送金システムなどに組み込むなど利用しています。

また、リップルネット上のネイティブトークンであるXRPも、「リップル」という名前で呼ばれてきたことから、企業としての米Rippleと仮想通貨のリップル(XRP)の混同が起こりやすい状況となっており、多くの誤解や問題が発生する原因となってきました。

 

一般投資家の場合を考えますと、「リップル」に関する報道がなされた場合、それが企業としてのリップル社やその製品に関連するのか、仮想通貨XRPに関連するのか、単純明快ではなく、投資判断に迷うことも起こり得ると言えるでしょう。

 

リップル、XRP混合のリスクとリップル社の動き

仮想通貨としてのXRPの価値という側面からは、単純に「混同した」だけで済ませられる状況ではありません。

アメリカの規制当局である米証券取引委員会 (SEC) が、ビットコインとイーサリアムに関しては、「有価証券ではない」との明確な判断を示している一方、未だXRPに対するジャッジは示されていません。

その背景として、XRPの中央管理者としてのリップル社の存在と関連がある可能性が指摘されており(現段階ではリップル社だけでなく、BTCとETHのみ公式見解が示されている)、リップル社は、XRPとリップル社がそれぞれ独立した存在であることを、CEOのBrad Garlinghouse氏自ら率先して周知させることに注力している様子が伺えます。

つい最近まで、XRPには独自のシンボルがなく、リップル社とおなじロゴマークが使用されていたことも混乱を加速させ、リップル社とXRPを同一視する要因となっていたことも否めないでしょう。

この問題に関しては、リップル利用者のコミュニティから、新しいロゴマークを発案する動きが始まり、5月には、リップル社側もXRPの新しいロゴを募集する「XRP symbol」プロジェクトを公開し、先月、正式にXRPのロゴデザインが採用され、CoinMarketCap社(仮想通貨の時価総額情報サイト)でも表示されるようになっています。

このように、リップルとXRPがそれぞれ異なるシンボルを持つことで差別化をはかるとともに、リップル社の公式サイト上でも、その違いを明確にするための取り組みの一つとして、FAQの中から最も多い質問に答える形でその違いを解説しています。

―Rippleとは?XRPとは?
Ripple

国際送金を効率化する技術を提供するテクノロジー企業

XRP

XRP台帳を基盤にした、独立したデジタル資産

RippleとXRPの関連性は?
Ripple

XRPと、自社製品の一つであるxRapidでXRP台帳を使用するソフトウェア企業

XRPとその技術をコントロールすることはない

米Ripple社は、600億XRPを所有している(約550億XRPは第三者預託口座に凍結されている)

XRP

XRP台帳は、オープンソースのブロックチェーン技術であるため、何人も所有することはできない。米Ripple社からも独立している。

―誰が成功、失敗をコントロールするのか
Ripple

Ripple:Ripple社の取締役会、創立者、従業員

XRP

XRPを取引するコミュニティ、その技術を利用するコミュニティ、XRPやXRP台帳に寄与するコミュニティ

―所有者は誰なのか
Ripple

Ripple社の株を所有する創業者ならびに投資家と従業員

XRP

XRPを所有することは、誰にでもできる

以上が、米Ripple社のサイトに掲載されたものです。

企業体としてのリップルとXRPの違いを明確に打ち出した米Ripple社。

米Ripple社とXRPの関係性について、アメリカの規制当局「SEC」がどのように捉えるかが今後も継続して焦点となりそうです。

アメリカを発端とする「仮想通貨に関する有価証券問題」については、米国内での取引が制限される可能性も指摘されており、現在の相場は、その懸念材料を織り込み済みである可能性があることから、SECから「有価証券とは見なされない」というお墨付きを得ることで、XRPの価格は上昇が見込める注目ニュースとなります。 

XRPの価格に大きな影響を与える要因である、今後のSECの判断を注意深く見守っていく必要があります。

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