はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米コインベース、分散型金融プラットフォーム向けの基金設立

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米取引所コインベースが分散型金融向け基金設立を発表
コインベースは分散型金融システムのための投資基金を設立したことを発表した。基金はコインベースらが運営するステーブルコインUSDCを利用し、分散型金融のエコシステム振興を目的としている。
           

米コインベース 分散型金融プラットフォーム投資基金設立を発表

米最大手仮想通貨取引所コインベースは10日、分散型金融エコシステム振興のための新たな投資基金「USDC Bootstrap Fund」(USDC自助努力基金)を設立したと発表した。

関連コインベース、LinkedIn「米国のトップ・スタートアップ企業10社」から転落

この基金は、コインベースが米Circle社とともに運営するステーブルコインUSDCを、直接各プラットフォームに投資することで、開発者のDeFi(分散型金融)プロトコル構築を支援することを目的にしている。

またこの基金は、コインベースのベンチャー部門Coinbase Venturesがこれまでに行ってきた、50を超える仮想通貨プロジェクトへの株式取得型投資とは異なるという。

コインベースの製品マネージャーであるNemil Dalal氏によると、その違いは、取引の相手方が利息を支払うスマートコントラクトに、投資資金が組み込まれる点であり、USDCを活用することで分散型金融プラットフォームの流動性を高めることを目指す。同氏は次のように基金の概要と目標を説明している。

我々が支払うUSDCトークンは、給与やユーザー獲得などの目的には使用できない。プロトコルでより高い流動性を提供することで、借り手(分散型融資プロトコルの場合)とTaker(分散型取引所の場合)を引き込みやすくする。

我々の長期的な目標はUSDCの投資を通じて、DeFiチームが開発している製品の安全性と信頼性、そしてアクセスを既存の金融商品よりも高められるよう、開発者チームを支援することだ。

投資先とリスク

コインベースは、この投資基金の最初の出資先として、分散型貸出プラットフォームCompoundと、証拠金取引が可能な非カストディ型取引プラットフォーム「dYdX」を選び、それぞれ100万USDC(100万米ドル相当=約1億700万円)を提供したと発表した。

dYdXの運用責任者であるZhuoxun Yin氏は、USDC投資基金は分散型金融プラットフォームの流動性を高めつつ、USDCの使用を促進するという面で、コインベースと参加するDeFiプロトコル双方に有益だと述べている。

現在、Defi市場ではMakerDAOのステーブルコイン「Dai」が独占的な地位を占めているが、法定通貨への換金には、まずイーサリアムや他のステーブルコインへの交換が必要だ。米ドル建てのステーブルコインUSDCの資金プールが拡大すると、迅速に仮想通貨を換金したいユーザー層を引きつける可能性があるとYin氏は次のように説明した。

Defiの課題の1つは、法定通貨からDeFiへの乗り入れを容易にすることだと思う。

USDCで1対1で対応できるという事実は、DeFiで取引し、法定通貨との出し入れを迅速に行いたい人にとっては、非常に便利だ。DaiよりもUSDCのようなトークンを使用する方がはるかに簡単。

仮想通貨メディアThe Blockのデータによると、Defiプロトコルに預け入れられた資金総額は、過去1年間で約176%拡大し、5億ドル(約537億円)となったが、Daiの発行者MakerDaoが独占的な地位を占め、その後にDaiの総貸付額の約12%を占めるUSDCが続くという。

一方、昨年からCoinbase Venturesがすでに投資しているCompound 最高経営責任者 のRobert Leshner氏は「金融機関である」コインベースが設立したUSDC Bootstrap Fundは、「オープン・ファイナンス合法化の出発点」としても大きな意味を持ち、他の金融機関の参入を促す「掛け声」と見られるだろうと述べた。

米仮想通貨メディアCoinDeskによると、USDCの現在の貸出金利は「dYdX」で5.35%、Compoundで5.03%となっている。

参考:Coinbase

CoinPostの関連記事

米ナスダック、初の分散型金融アルトコイン指数を提供
米ナスダックは初のDeFiアルトコインインデックスを追加した。MakerDAOや0xなどの分散型金融銘柄に特化した指数になる。
金融庁、フィンテック領域で見えた「10の発見」を公開 仮想通貨に関わる重要な見解も
金融庁が「FinTech Innovation Hub」の活動内容を公開。専門企業にヒアリングして得られた新たな発見を掲載した。仮想通貨領域の発展に係る鍵となるサービスや、ブロックチェーンが発展するために必要な規制のあり方などが掲載された。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/10 木曜日
14:17
日本国内の仮想通貨取引所が急成長、SBIVCの顧客預かり資産が8ヶ月で2.5倍の5000億円に
SBI VCトレードが預かり資産5,000億円突破を発表した。DMM Bitcoinの顧客移管のほか、仮想通貨の価格上昇、トランプ政権期待による新規参入が成長を牽引。わずか8か月で2.5倍の急拡大を実現し、国内暗号資産市場の拡大を象徴する動きとなっている。
14:00
懐疑派ウォーレン議員、トランプ政権批判で仮想通貨市場規制強化案を提案 ガーリングハウスCEOの証言にも注目
米上院のウォーレン議員が仮想通貨市場規制に向けた5つの原則を発表した。証券法の維持、投資家保護、金融システム安定性確保などを重視し、共和党によるイノベーションを重視した指針とは対照的な内容となっている。
13:30
エミレーツ航空が仮想通貨決済導入へ、来年から利用開始予定
エミレーツ航空が取引所クリプトドットコムと提携し、仮想通貨決済システムの統合を発表。来年の導入を目指し、顧客の支払い選択肢を拡大する。
13:00
ビットコイン、長期保有者の割合が74% 15年ぶりの高水準に=ARK Invest
ARK Investが仮想通貨ビットコイン市場の最新レポートを発表。長期保有者の割合が74%と15年ぶりの高水準を記録したと指摘した。また、ビットコインドミナンスも上昇している。
11:49
ビットコイン過去最高値更新 機関投資家の買いが相次ぐ中、アルトコインの買い戻し進む
ビットコインが史上最高値の111,320ドルを更新。機関投資家による大規模な資金流入が続く中、ETF市場では7月だけで45億ドルが流入。イーサリアムやXRP(リップル)などアルトコイン市場にも上昇の波が波及し、幅広い暗号資産が堅調な回復基調を示している。
11:12
BNBトレジャリー設立、10XキャピタルとYZiが協力し米上場目指す
YZiラボ(元バイナンスラボ)が10Xキャピタルと連携し、BNBトレジャリー会社設立を発表。米取引所での上場を目指し、BNBチェーンエコシステムに焦点を当てた投資機会を提供する。
10:11
米SEC、PENGU現物ETF申請を受理 ミームコインETFに追い風か
米証券取引委員会がカナリーPENGU現物ETF申請を受理。新ルール整備により秋頃に多くの仮想通貨現物ETF承認の見通し。
09:40
ギリシャ、Bybitハッキングで盗まれた仮想通貨の一部を回収 同国初
ギリシャ当局がBybitハッキング事件で盗まれた仮想通貨の一部を回収した。北朝鮮ハッカー集団「ラザルス」が盗んだ資金の追跡でブロックチェーン分析技術を活用している。
09:20
「証券はトークン化しても証券」米SECのパース委員
米SECの仮想通貨タスクフォースを率いるへスター・パース委員は、トークン化された証券は証券に分類されると発表。ブロックチェーン技術の可能性を認めながらも、原資産の性質を変えることはできないと指摘した。
09:00
ビットワイズCIO、証券トークン化が主要仮想通貨銘柄の価格に与える影響を予測 ETH・XRP・SOLなど
ロビンフッドやクラーケンのトークン化株式取引開始を受け、ビットワイズアナリストがETH、SOL、XRP、LINKなど関連仮想通貨への価格影響を分析。ロビンフッドの株価はATHを更新している。
08:35
ビットコイン11万2千ドル突破で史上最高値更新、エヌビディア追い風に上昇|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは7月10日、11万2,000ドルを上回り、史上最高値を更新した。来週7月14日の週は「仮想通貨週間」として米下院が3つの主要法案を審議予定。可決されればビットコインに追い風となる可能性がある。
08:00
イーサリアムの買い方|初心者向け取引所比較とリスク・税金まで解説
米国初のビットコインETF承認の影響でBTC価格が過去最高値を更新し、仮想通貨投資による資産運用の注目度が急上昇しています。本記事では初心者向けに高騰するイーサリアム(ETH)の買い方、アルトコイン投資のメリットやデメリット、リスクなどを解説しています。
07:35
米上場シャープリンク、新たに5000ETHを追加購入 保有額850億円超え
ナスダック上場のシャープリンクゲーミングが5000ETH追加購入。総保有額852億円のイーサリアム投資戦略を継続拡大。
07:05
ソラナ対応のトークン化株式「xStocks」、BNBチェーンに拡大へ
仮想通貨取引所クラーケンとBackedは、BNBチェーンと戦略的パートナーシップを締結。ソラナ対応のトークン化株式のxStocksをBNBチェーンに拡大する。
06:55
分散型取引所GMX、約60億円の仮想通貨不正流出発生 V1版GLPプールに脆弱性か
仮想通貨取引所GMXのV1版GLPプールがハッキング被害に遭い61億円が流出。影響の範囲や運営の対応、今後の対応方針が明らかに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧