アリババ、映画海外配信にブロックチェーン技術活用へ
中国大手アリババグループの子会社であり映画製作を行うアリババピクチャーズが、リリースを控える新作映画「Striding into the Wind」の配信権利のトークン化を計画している。中国メディア「中国網」が報じている。
同社はニューヨークに拠点を置く分散型エンターテイメントプラットフォームとして知られるBreaker(旧SingularDTV)と契約を結び、イーサリアムベースのブロックチェーン技術を活用した海外向けの配信を行う計画だ。
アリババ・ピクチャーズのシニア・バイスプレジデントとアリババの発券アプリTaopiaopiaoのCEOを務めるLi Jie氏は、今月20日に開催された中国の著名映画祭「金鶏百花映画奨」にて計画を発表したという。
同氏によれば、現在、映画業界においてブロックチェーン技術をそのビジネスモデルに取り込む動きがあるとし、頻繁にブロックチェーン技術の可能性に関する議論が交わされているという。アリババ・ピクチャーズにとっても同様で、同技術の積極的な導入を図っていると説明した。
ブロックチェーン業界で頭角現す中国
先日の日経報道で、09~18年春の統計において、中国企業からのブロックチェーン特許出願が米国の3倍に達していることがわかった。
知財サービス会社「日本技術貿易」が企業別の出願ランキング(09~19年)を算出した結果、アリババグループは512件で首位を獲得。
中国の習近平国家主席は先月、中国共産党がブロックチェーンを重要な革新的ブレークスルーのコア技術と見なし、テクノロジー開発の推進に取り組むべきだと発言するなど、ブロックチェーンへの注力を表明している。