パンデミック状況が採掘能力に影響
ナスダック上場の仮想通貨マイニング企業、Riot Blockchainが新型コロナウイルスによりマイニング事業に影響が生じると報告したことが分かった。
米国証券取引委員会(SEC)から求められる年次報告書の中で、ビジネスに対する潜在的なリスク要因を挙げ、その中にCOVID-19パンデミックによる混乱に関わる内容も含めた。
報告書様式である「様式10-K」では、企業はそのビジネスに対するリスクに関して情報を含める必要がある。Riot BlockchainはCOVID-19によるリスクを、一般的なリスクではなく、仮想通貨関連のリスクに分類した。
当社の事業は、新型コロナウイルス(COVID-19)により悪影響を受ける。世界的なマクロ経済への影響に加えて、COVID-19の発生や関連する公衆衛生上の影響により、国際的なサプライヤーの活動に支障が生じるだろう。場合によっては当社のマイニング活動の妨げともなる。
検疫、自己隔離、移動の制限により、同社はすでに業務を中断しており、従業員が業務を遂行できなくなっているという。機械主体のマイニング事業も、保守管理やメンテナンスができなくなることから、事業継続に問題が生じている可能性に繋がるというのだ。
また、パンデミック下で「必要不可欠」な事業としては分類されていないため、事務所やマイニング設備へのアクセスが遮断される可能性がある。
「もし当社がマイナーに円滑なサービスを提供できない場合、マイナーがオフラインになり、当社のビットコイン採掘能力に悪影響が及ぶだろう」とRiot Blockchainは説明する。
ビットコイン急落も採掘業者にダメージ
中国のマイニング企業も、約2か月前に同じ問題に直面していた。 2月初めに、PandaMinerの最高執行責任者Abe Yang氏は、特定の地域では検疫管理のために同社の一部の設備を操作するのが困難だと述べていた。
また、検疫の影響だけではなくビットコイン急落もマイニング業者への試練となっている。
先日のビットコイン急落の影響のため、米Digital Farmsは無期限でマイニングを停止すると決定。インフラ整備のために二つの機関投資家から約500万ドルの借り入れを行っていた中での稼働停止は、同社にとってかなりの痛手と予想される。