CoinPostで今最も読まれています

富士通、ブロックチェーン開発のクラウドサービスを提供へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

開発者向けブロックチェーンサービスを開始

IT大手の富士通は、簡単にブロックチェーンを開発することができるクラウドサービスを開始する。日本経済新聞が24日に報じた。同社のサービスとあわせて、ブロックチェーンアプリ開発プラットフォームを提供するベルギー企業SettleMint(セトルミント)のサービスを販売していく。

セトルミントと共に、金融部門や公共部門など、様々な分野でのブロックチェーン活用方法を検討していく見込みだ。

富士通は、今後、二酸化炭素(CO2)排出量の証明などの場面で、改ざん耐性があり信頼性の高い記録を残せるブロックチェーンの需要が増えることを期待している。

富士通のベンチャー投資部門、富士通ベンチャーズは、今年セトルミントに出資していたところだ。

セトルミントは10月12日、シリーズAラウンドで約22億円(1,600万ドル)を調達したことを発表。Moltenベンチャーズが主導し、富士通の他にOTBベンチャーズ、Allusion、Bloccelerate、Mediciベンチャーズなども参加している。

セトルミントは、調達した資金を、主に欧州、中東、インド、シンガポールでの地位を固め、日本市場への進出を加速させるために使用すると説明していた。

セトルミントとは

セトルミントは2016年に設立され、世界経済フォーラムからブロックチェーン分野における「グローバルイノベーター」に選出されている企業だ。ブロックチェーンの開発者でなくても、Web3インフラ上で迅速にアプリケーションを構築できるような開発者向け高性能プラットフォームを提供している。

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

セトルミントによると、ブロックチェーン導入事例の考案から本番運用まで通常数か月から数年かかるところ、同社プラットフォームにより、数週間まで短縮可能だ。

セトルミントは、多くの企業が、効率性向上、新しい収益源の獲得などのためブロックチェーンの採用を望んでいるが、ブロックチェーン技術の経験を持つ開発者が不足していることを指摘している。セトルミントのサービスは、こうした課題へソリューションを与えるものだ。

セトルミントのMatthew Van Niekerk共同設立者兼CEOは、次のように説明している。

2016年にセトルミントを立ち上げたとき、ブロックチェーンアプリケーションを既存のシステムに統合することで企業が得られる利益を目の当たりにしたが、開発者がこれを実現する簡単な方法がないことも分かっていた。ブロックチェーンアプリケーションの開発は難しい。

また、ブロックチェーンを実装するにあたっては様々な課題があり、特にエンタープライズ(企業)グレードのものを実装するには、非常に高いセキュリティ、スケーラビリティ、相互運用性の要件が求められる。

Niekerk氏は、セトルミントはこうした要件を満たし、企業が迅速に利益を獲得することを可能にすると続けた。

富士通のブロックチェーンサービス

富士通は、すでにブロックチェーンサービスを展開しているところだ。「FUJITSU Track and Trust」は、ブロックチェーンによりサプライチェーンのトレーサビリティ(追跡可能性)を実現するサービスである。

2021年11月には、英国のBotanical Water Technologiesと契約を締結。サステナビリティを実現する世界初の水取引プラットフォーム「Botanical Water Exchange」で、「FUJITSU Track and Trust」サービスを用いて、高いトレーサビリティを実現するものだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/13 日曜日
11:30
利下げ期待後退でビットコイン軟調、市場の関心は再びインフレに|bitbankアナリスト寄稿
10/5(土)〜10/11(金)の仮想通貨相場 国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。 目次 ビットコイン…
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTC8万ドル到達の条件に高い関心
今週は、Bitwise幹部やGlassnodeによる仮想通貨ビットコインの相場分析に関するニュースや、アイルランド当局が押収したビットコインにアクセスできないことを報じた記事が最も関心を集めた。
10/12 土曜日
18:00
なぜ企業がビットコインを保有し始めているのか?
上場企業による暗号資産(仮想通貨)ビットコイン保有が世界的に拡大し始めている。米国のマイクロストラテジーや日本の東証上場企業メタプラネットの事例から、企業がビットコインを選択する理由と、それが企業戦略にもたらす影響を詳しく解説。
14:00
ポルシェの「911 GT3」、Web3レースゲーム「Lollipop Racing」に登場
ポルシェがポリゴン上のWeb3ゲーム「Lollipop Racing」に参加。高性能車911 GT3 RSなどが登場し、ストリーミングとゲームを融合した新体験を提供。
10:35
「ビットコイン銀行構想で1兆ドル企業へ」マイクロストラテジー会長
米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長がビットコイン関連金融商品を核に時価総額1兆ドル企業を目指す壮大な構想を語る。
10:00
BCGとBLOCKSMITH、障がい者就労支援で提携 ゲーミフィケーションと仮想通貨活用の新しい報酬システムを導入
BCG株式会社とBLOCKSMITH&Co.が障がい者の就労支援で業務提携を発表。工賃作業サービス『RevelApp』とクイズ動画SNS『QAQA』の連携により、障がい者がクイズ解答で得た報酬を暗号資産に交換できる新しい報酬システムを提供する。
09:30
OKJ、パレットトークン(PLT)のステーキングで特別プラン発表
OKCoinJapanが仮想通貨PLTの特別ステーキングプラン「88日間・年率11.88%」を発表した。Palette ChainのAptos Network統合を記念した期間限定オファーとなる。
08:55
リップル共同創設者、XRPでハリス氏の支援団体に寄付
リップル社の共同創設者ラーセン氏は、仮想通貨XRPでハリス氏の支援団体に1.5億円を寄付した。同氏によるハリス氏への仮想通貨での寄付で記録されているものは今回が初めてとされている。
10/11 金曜日
13:44
仮想通貨DEX大手Uniswap、独自のイーサリアムL2「Unichain」を発表 
DEX大手Uniswapは1、新たなイーサリアムL2ソリューション「Unichain」の立ち上げを発表した。Unichainは低コストで高速なトランザクションと分散化を推進し、クロスチェーン相互運用性を高める。
12:55
米CPI発表などでビットコイン下落、クジラは過去半年間BTC買い占め
仮想通貨市場で米政府によるビットコイン対象清算の可能性が懸念され、市場参加者の間で警戒感が高まっている。昨夜発表のCPIはBTCの価格を一旦押し下げた。
11:35
ブロックチェーンで牛を追跡するCattleProof、米農務省から公式認定取得
家畜のデジタルID管理を行うCattleProofが、ブロックチェーンを活用したもので初めて米農務省のプロセス検証プログラム認定を取得。トレーサビリティ向上へ。
10:00
メタプラネットが10億円分ビットコイン追加購入、今週二度目
仮想通貨オンチェーン追跡ツールのArkham Intelligenceはメタプラネットの保有特設ページを公開。マイクロストラテジーやブラックロック、米政府のアドレスのように、ビットコイン保有数のリアルタイムトラッキングが可能となった。
09:45
ビットコインを公式通貨とする未承認国家「リベルランド」、トロンのサン氏を首相代行に指名
自称国家リベルランドが、トロン創設者ジャスティン・サン氏を首相代行に指名。仮想通貨とブロックチェーンに重点を置きビットコインを公式通貨としている。
08:55
マウントゴックス、弁済期限を25年10月末まで1年延長
マウントゴックスは弁済期限を25年10月末まで1年延長すると公表。仮想通貨ビットコインの売り圧軽減につながる可能性があるとの声が上がっている。
08:15
ドバイ仮想通貨規制当局、7つの無許可事業体に罰金と停止命令
ドバイの仮想資産規制当局(VARA)は、必要なライセンスを取得せずに営業し、マーケティング規制に違反した7つの事業体に対して罰金を科し、業務停止命令を出したと発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア