CoinPostで今最も読まれています

カルダノ基盤のステーブルコインdUSD、開発停止へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Ardana Labsの閉鎖

カルダノ(ADA)基盤のステーブルコインの一つを開発してきた「Ardana Labs」が24日、プロジェクトの停止を発表した。資金繰りの悪化とプロジェクトの開発計画の目途が立たないことを理由としている。

Ardana Labsは21年にThree Arrows Capital(3AC)が主導する資金調達ラウンドで約14億円(1,000万ドル)を調達。エイダ(ADA)を担保とするステーブルコインdUSDと、融資・利付貯蓄口座・交換を行う分散型取引所「Danaswap」を構築し、22年1月にはコードが完成したことを発表。しかし、現在までプロダクトは未ローンチのままとなっている。

1月当時、Ardanaは製品を数週間以内にリリースできる状態にあるが、カルダノブロックチェーンの清算機能の問題があり、ユーザー資金の保全を優先して保留していると表明した。責任転嫁と受け取る一部のコミュニティユーザーからは批判を集めている。

3ACは時価総額上位だった暗号資産(仮想通貨)テラ(LUNA)崩壊の影響で、22年6月に破綻したヘッジファンド。3ACは一部投資先プロジェクトの財務を預かり、運用資金に充ててきたことも報告されている。

3ACの契約内容は定かではないが、Ardana Labsは資金繰りが悪化していたことを認めている。

22年7月には運営資金の調達を目的に、独自トークンDANAを募る「イニシャル・ステーク・プール・オファリング (ISPO)」を開催したが、直後にISPOでハッキング攻撃を経験。結果的にDANAトークンは前年比99%(7ドル→0.008ドル)暴落している。

24日の声明では、Ardana Labsがインフラ・セキュリティ面に十分な開発リソースを割けていなかったことも示唆されている。

カルダノでの開発は、ツール、インフラ、セキュリティに多くの資金が投入されており、困難な状況だった。

カルダノのステーブルコイン

Ardana Labsの構築してきたdUSDやその他のDeFiプロダクトのコードは、今後もオープンソースとして維持される。残された運営資金は、コミュニティ内の有能な開発チームが、作業を引き継ぐまでArdana Labsが管理するという。

一方、カルダノのDeFiエコシステムでは少なくとも2つのステーブルコインが23年初頭にもリリース予定である。一つは「Djed」。そしてもう一つはカルダノの主要な開発ラボEmurgoが手掛ける「USDA」である。

関連:カルダノ商業部門EMURGO、ステーブルコイン「USDA」をローンチへ

EMURGOは米拠点の規制下の金融サービス企業と提携しており、USDAはカルダノのエコシステムのための規制に準拠したステーブルコインになるという。

Emurgoは22年9月、今後3年間にわたってカルダノのエコシステムに288億円(2億ドル)を投資する計画を発表していた。

関連:Emurgo、カルダノのエコシステムに288億円投資へ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア