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ICOを利用した出口詐欺が過去2年間で約100億円、約半数が資金調達に失敗している実態が明らかに

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ICOの現実
英GreySpark社のリサーチで、ICOによる資金調達を試みた企業の内、46%が失敗していることが明らかに。その一方、40%の企業が100万ドル超の資金調達に成功するなど二極化しており、より慎重な投資判断が求められる。
ICOとは
「Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開」のこと。資金調達したい企業や事業プロジェクトが、独自の仮想通貨トークンを発行・販売し、資金調達する行為を指す。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ICOの厳しい現実

「闇があるからこそ、光は輝く。」

まさに、ICOによる資金調達の達成状況を言い当てているかのようです。

金融市場に特化したコンサルタント企業であるGreySpark社(本社:英ロンドン)が公開したリサーチで、実に46%に上るICOが、全く資金を調達できなかったことが明らかになりました。 しかし、その一方で40%のICOを行った企業が、100万ドル(1億1111万円)を超える資金調達に成功したことも判明しています。

つまり、100万ドル以上の資金調達に成功したICOの影には、1ドルの資金も調達できなかったICOが存在することになります。新しいビジネスのための資金調達が、ICOという新たな方法をもってしても、いかに困難なのかを如実に表す数字だとも言えます。

しかし、ICOにより資金調達に成功したとしても、そのプロジェクトが成功することが保証されたわけではありません。

前出のGreySpark社のリサーチでは、さらに、6週間という期間ごとに、ICOからどれほどの利益が得られるかを算出しています。 そこから結論づけられることは、時間の経過に伴い、ICOから利益を得る可能性が、低くなっていくということです。

このグラフの左側は、ICOを行った全プロジェクトに関する数字ですが、ICO実施後、1週間から6週間の間に利益をあげることのできたプロジェクトの割合が示されています。 (左側から1週間目>6週間目)ICO実施から週数を経るにつれ、利益を出しているプロジェクトの割合が減少しています。

次にグラフの右側は、資金調達に成功したICOに限った1週間ごとの平均利益率です。ICOの一般向けのクラウドセール終了後、6週間目に最も高い利益率が提供されることがこのグラフから読み取れ、成功しているICOから得られる利益は時間の経過とともに増加する傾向があるようです。

一般的に、成功するICOを見極めることができるなら、という条件下では、ICO投資は、プラスの利益をもたらしてくれるということになります しかし、現実は、多くのICOがプロジェクトがある程度見通しが立つ段階まで達することにすら、失敗しています。

GreySpark社はその主な理由として、次の点をあげています。

  • 牽引力の欠如
  • 期待外れの開発進捗状況
  • 詐欺
  • 実行の難しさ
  • 未成熟な市場
  • 貧弱なマーケティングまたは市場参入戦略

また、ブロックチェーン情報機関のDiarによるリサーチによると、ICOを利用した出口詐欺が過去2年間で、1億ドル(111億円)にも上っているという驚愕的な事実もあります。 初めからプロダクトを開発する予定もない全くの詐欺行為で、その多くは、他のプロジェクトのホワイトペーパーやサイトをそっくり真似たものであったりと、悪質なもののようです。

さらに、時価総額トップ100を占める仮想通貨の中でも現在「実用化」されているトークンは、36しかないという研究結果も発表されています。 

”美味すぎる話”には、気をつけることが肝要なことは言うまでもありませんが、仮想通貨に限らず、事業を軌道に乗せ成功させることがいかに難しいかという現実を、心に留めおきつつ、賢い投資判断に結びつけたいものです。

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