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仮想通貨投資アプリ「アブラ」、破産寸前か 州当局が提訴

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

証券詐欺などでアブラを提訴

米テキサス州証券委員会は15日、暗号資産(仮想通貨)と株式の投資アプリなどを提供していた「Abra(アブラ)」として知られる企業グループ、およびその創設者兼CEOのビル・バーハイトに対して訴訟を起こした。

証券詐欺や、財務情報の意図的な隠蔽があったと指摘している。また、アブラが2023年3月31日時点で、破産状態または破産寸前であるとも申し立てた。

今回の法的執行措置には、財務情報の開示など情報開示に関する要請が含まれている。また、投資家への資産返還を優先する内容だ。

米テキサス州証券委員会とは

米テキサス州の証券規制当局。投資家保護を目的としており、法的執行、登録、検査・コンプライアンス、法務顧問、スタッフサービスなどの業務を行っている。

▶️仮想通貨用語集

不適切な記述や財務情報隠匿

テキサス州証券委員会(TSSB)の訴状によると、アブラは仮想通貨の利回り商品「Abra Earn」「Abra Boost」を米国の投資家にも提供していた。

TSSBはアブラに「Abra Earn」の提供について警告したが、アブラは認定投資家と非認定投資家に2022年10月頃までこの商品を提供。その後は、認定投資家のみを対象として「Abra Boost」に商品名を改めて提供し続けた。

TSSBは、これらの商品についてアブラは、「著しく誤解を招く、または一般大衆を欺く可能性のある記述」を行っていたとして問題視している。

具体的には、アブラがその資本調達や運営履歴などについて、誤解を招く記述があったとした。また、アブラへ投資家が預けた資産の融資を契約通りに行っていなかったとも指摘している。

さらに、今年3月時点でほぼ破産状態にあったにもかかわらず、6月11日に公式ソーシャルメディア上で「アブラは破産していない」と偽りの主張を行っていたとされる。

TSSBは、アブラが財務情報について、大手仮想通貨取引所バイナンスのグローバル版に資産を移管していたことも隠匿していたと申し立てた。訴状には次のような一節がある。

被告は、秘密裏にBinance Holdings Limited DBA Binance、通称Binance.comに資産を移管していた。2023年2月現在で、被告はBinance.comに約1.2億ドル(約168億円)相当の資産を保有していた。

なお、グローバル版バイナンスは、米国居住者にサービス提供することを認められていない取引所だ。

アブラが破産寸前であることに関連して、TSSBはアブラが昨年破綻した仮想通貨企業に融資を行っていたことに言及している。

2月の時点で、アブラは破綻したFTXに約17億円(1,200万ドル)以上、バベル・ファイナンスに約42億円(約3,000万ドル)、ジェネシスに約42億円(約3,000万ドル)、スリー・アローズ・キャピタル(3AC)に約14億円(約1,000万ドル)を融資していた。これらの取引所は破産申請や財務編成を行っているところだ。

アブラは2014年設立。取引、融資、借入などのサービスを備えた仮想通貨プラットフォームを個人および機関顧客に提供している。2022年には人員削減を行った。

2020年には、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)による訴訟で和解している。SECは、アブラが「未登録で個人投資家に証券ベースのスワップ商品を提供・販売」していたなどとして訴えていた形だ。

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