はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米CME、仮想通貨市場の暴落に「ビットコイン先物」の直接的な影響を否定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CME Tim McCourt氏の発言
Consensus Singapore 2018にてCME関係者が登壇、ビットコイン先物取引の開始が仮想通貨市場の大幅下落に繋がったとする指摘を否定した。また、最近のデータでアジア圏での需要増加を明かしている。
アジアで高まるビットコイン先物市場
さらに、McCourt氏や高速取引企業DRWの創業者であるWilson氏は、ビットコイン先物取引におけるアジアからの需要が急速に高まりつつあり、アメリカ同様の水準にまで達していることを明かした。
CMEとは
正式名称はChicago Mercantile Exchangeで、米国にある「シカゴ・マーカンタイル取引所」のこと。金融先物取引所で、農産物・通貨・金利・株価指数等、広い範囲の先物取引・先物オプション取引を行なっており、仮想通貨ビットコイン先物も取り扱っている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

仮想通貨の下落においてビットコイン先物に非は無い

9月19日、20日にかけてCoinDesk主催で行われたConsensus Singapore 2018会議で、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の運営ディレクターおよび、株式商品、オルタナティブ投資の国際部門責任者を務めるTim McCourt氏が登壇しました。

彼はパネルセッションの中で、仮想通貨価格の大幅下落、及び弱気相場への突入は、ビットコイン先物のせいではないと主張しました。

2017年末にかけて、仮想通貨市場は大きな上昇を見せましたが、ビットコイン先物の提供開始から、仮想通貨価格は下落の一途をたどっており、先物取引開始が下落の発端となったのではないかと、因果関係を指摘されていました。

Fundstrat Global Advisorsの研究責任者を務めるTom Lee氏も、CBOEやCMEが「ビットコイン先物」を開始した時期と重なるようにして、仮想通貨価格の大幅下落が始まっている点について指摘。

「先物市場を通じて、”ショート(売り)ポジション”を取れるようになったことで、市場全体の下落が発生しているのでは」と、主張していました。

しかしMcCourt氏は、「ビットコイン先物は、市場全体の中で一部に過ぎない」と語り、ビットコイン先物がビットコイン価格の大幅下落を直接引き起こした訳ではないと強調、以下のように続けました。

私たちは、認可された取引所で仮想通貨デリバティブを取引したいという、”市場参加者の需要”に応えることを目的として、「ビットコイン先物」を開始した。

仮想通貨市場は、安心できる水準までリスク管理が適切に行われた商品の提供を待ち望んでいた。

アジア圏で高まるビットコイン先物市場

McCourt氏は、ビットコイン先物市場が最近になってさらに伸びつつあることを明らかにし、特に「アジアからの需要」が高まってきていると言及しました。

現時点で、CMEのビットコイン先物取引の40%がアメリカ国外から行われており、内21%がアジア圏から行われていると述べ、アジア市場がビットコイン先物市場にも影響を与えていることを主張しています。

さらに高速取引企業DRWの創業者であるDon Wilson氏も、同会議にて、

CMEおよび、CBOEのビットコイン先物データをみてもわかる通り、アジア時間でのビットコイン先物の取引は、アメリカ時間と同様の取引高を誇る。

一方で、円ドルのような為替市場の需要は、アジアでは低いのが現状だ。

と発言しました。

このように、アジアからの仮想通貨需要の高まりは、無視できないほどになってきており、日本でのビットコインデリバティブ商品の取引も2014年はわずか200万ドル(約2.2億円)であったのに対し、2017年には5430億ドル(約60兆円)にまで高まっています。

しかし、Wilson氏は、仮想通貨業界における最大の問題は、規制局の不透明性であると指摘し、もしその規制における不透明性が払拭されない場合「革新的なプロジェクトは、スイスやシンガポールのような規制が比較的明白な地域に流れていってしまう」と言及しました。

CoinPostの関連記事

米国外でもビットコイン先物提供へ|仮想通貨市場に影響を及ぼす「Bakkt3大テーマ」が明らかに
米国ニューヨーク取引所の親会社ICEが運営する新たな仮想通貨取引所「Bakkt」のCEOは、その主務について解説した。
年内開始予定ETH先物は、イーサリアムよりビットコイン価格にいい影響を与える|投資アナリストの見解
Fundstrat Global Advisorsの市場アナリストであるLee氏は、イーサリアム先物取引の開始が、イーサリアムの価格に悪影響を与えることも考慮すべきであるとした一方で、ビットコイン価格には好影響を与える可能性があると主張した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
18:23
Aptos LabsがYellow Cardと提携、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金開始 
Aptos LabsとYellow Cardが提携し、アフリカ20カ国で手数料無料のステーブルコイン送金サービスを開始した。USDT・USDC対応で即時決済を実現し、数百万人のユーザーがステーブルコインをより迅速かつ手頃な価格で利用できるようになった。
18:10
ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面
米国のストラテジー(マイクロストラテジー)などビットコイントレジャリー企業の財務モデルを軸に、株式を通じた投資の仕組みやレバレッジ効果、税務上のメリットなどを解説。日本のメタプラネットなど類似上場企業の動きも取り上げ、再現性の条件やリスク要因を多角的に考察する。
17:26
スイスFINMA規制のAMINA銀行、リップル社RLUSDを世界初サポート
スイス金融監督局(FINMA)規制下のAMINA銀行が、リップル社の米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」の取扱いを開始。時価総額660億円超のRLUSDをサポートする世界初の銀行として、機関投資家向けに保管・取引サービスを提供。
16:14
米仮想通貨取引所コインベース、「LiquiFi」買収でトークン発行支援事業強化へ
米コインベースがトークン管理プラットフォーム「LiquiFi」を買収。トークン発行者を初期段階から支援するプラットフォームであり将来的に機関投資家向けサービスにも統合予定だ。
16:02
オルタナ信託設立とProgmat・ALTERNAの協業深化
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券特化の信託会社「オルタナ信託」を設立。Progmatと協業し、ST発行・管理基盤を導入。ST市場の効率化と拡大を目指す。
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧