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Uniswap、流動性アグリゲーター機能「UniswapX(ベータ)」を公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

UniswapXのベータリリース

分散型取引所(DEX)最大手のUniswapは17日、流動性アグリゲーター機能「UniswapX(ベータ版)」をイーサリアムのメインネットで展開した。

この新機能は、取引処理を外部委託し、AMM(自動マーケットメイカー)を含む流動性リソースから最適な取引をアレンジ可能にするオークション方式を取り入れる。

UniswapXは、近く公開予定のUniswap V4への足がかりとなる。Uniswap V4以後は、数千ものカスタマイズされた流動性プールが実装されることが予想され、プール間の注文処理(ルーティング)の複雑さが一段と増すことが予想される。

出典:Uniswap

そこで、UniswapXでは最適な価格で取引を成立させるための複雑なルーティングを、競争力のあるフィラー(注文埋め業者)のオープンネットワークに委ねる。この原理により、AMMプールやfラー独自のプライベート金庫などのオンチェーン流動性を組み合わせて、ユーザーにとってより便利な取引体験を提供することが期待される。

関連:Uniswap v4の開発計画発表、資本効率とガス効率が大幅に向上する見込み

ガスレス取引、MEV保護の利点

一方のエンドユーザーはこれまで通り、Uniswapのユーザーインターフェースを通じて取引を行うことが可能だ。

UniswapXでは、スワッパー(エンドユーザー)が署名した注文について、ブロックチェーン上に提出する作業と取引のためのガス(手数料)の支払いはフィラーが代行する。これにより、スワッパーは取引にブロックチェーンのネイティブトークン(e.g. ETH, MATIC)を必要とせず、また取引が失敗した場合のコスト負担もなくなる。これは取引の簡素化とコスト削減に寄与するだろう。

さらに重要なポイントとして、UniswapXは「最大抽出可能価値」(MEV)からの保護を提供する。MEVはオンチェーンスワッピングが抱える大きな課題であり、裁定取引などによりユーザーが資産を失う問題を指す。

フィラーは注文をオンチェーン流動性源にルーティングする際に、プライベート・トランザクション・リレーを使用する。これにより取引情報を公開せずにブロックチェーンにトランザクションを送信するため、フィラーが実行する注文を他のアクターが介入する「サンドウィッチ攻撃」から守ることができる。

サンドウィッチ攻撃とは

フロントランとバックランの組み合わせであり、他のユーザーの注文を見てから自身の大規模な買い注文を差し込み、その後に売り注文を行うことで不公平に利益を得る行為。

この新システムは現在ベータ版であり、まだ多くの注文は従来通りのルーティング経由で処理される。しかし、システムにより多くのフィラーが参入し、パラメータが調整されるにつれて、大部分の取引がUniswapXを経由するようになると予想される。

Uniswapは今年後半に、スワッピング(交換)とブリッジング(橋渡し)を一つのアクションに統合するクロスチェーン対応のUniswapXのローンチを予定している。

関連:サンドウィッチ攻撃とMEV、分散型取引市場の脅威と対策について解説

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