はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

SECがビットコインETFの審査判断を来年1月まで延期、BTC取引量は6年ぶり低水準

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

26日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比388ドル(1.14%)安、ナスダック指数は207.7ポイント(1.57%)安で取引を終えた。

米連邦準備制度が、高い水準の政策金利を市場想定よりも長期間維持するとの見方に伴い、ここのところ米長期金利の指標とされる10年債利回りが上昇。ハイテク株を中心に売り圧力が強まっている。

25日の米債券市場では2007年以来の高水準に達した。このように安全資産とされる国債の魅力が高まるにつれ、リスク・リワードの観点から相対的に株式やビットコイン(BTC)などボラティリティ(価格変動性)の高いリスク性資産の割高感が意識され、債券市場に資金流出する傾向にある。

また、米国の会計年度末が迫る中、米議会の2024年度予算案を巡る交渉難航も悪材料だ。

期日までに交渉がまとまらなけれな、米政府機関は10月1日以降順次閉鎖に追い込まれ、経済や国家安全保障に悪影響を与える可能性が危惧される。翌年に大統領選を控え、共和党内の内紛など政局がらみの対立が起こりやすいと見る向きもある。

この点について大手格付け会社のムーディーズは、「米政府機関が閉鎖されれば米国の信用格付けにネガティブだ」と牽制した。

リセッション(景気後退)懸念が強まる中、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は顧客に対し、「米経済がスタグフレーションに直面してFRB(米連邦準備制度)が基準金利を7%まで引き上げた場合、前例のない混乱に直面する可能性がある」と警鐘を鳴らした。

5%台までは織り込んでいるものの、「世界の金融市場は金利7%水準に備えていない」との見方を示している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比0.34%安の1BTC=26,224ドルに。

BTC/USD日足

米SEC(証券取引委員会)は、Ark Investと21 Sharesが申請中の現物ビットコインETF(上場投資信託)「アーク21シェアーズ」について、審査判断を来年1月10日まで再延期した。

今年8月に延期判断を行った同ETFについては、今年11月が審査判断期限であったが、先んじて猶予期間を延ばした格好である。

延期判断の背景には政府機関閉鎖の可能性もあるとされるが、この影響で現在審査中のブラックロックなどの現物ビットコインETFの審査判断期日も軒並み来年以降まで延期となる可能性が高まったと言えそうだ。

これに先駆け米国の超党派議員グループは26日、SECのゲイリー・ゲンスラー委員長に宛てに書簡を提出した。

すでに認可しているビットコイン先物ETFとの整合性や資産運用会社グレースケールの対SEC訴訟結果を論拠に、「SECの判断基準に一貫性がない」として現物ビットコインビットコインETF(上場投資信託)の上場をただちに承認すべきだと迫ったものだ。

関連:米議員ら、SECゲンスラー委員長に現物ビットコインETFの承認を要請

オンチェーンデータ分析

オンチェーン分析会社CryptoQuantのデータおよびアナリストCaueconomy氏の洞察によると、市況低迷の影響により、ビットコインの現物取引量は6年ぶりの低水準まで落ち込んだ。今週の取引量は1日あたり8,000件〜15,000件に留まった。

最大手資産運用会社であるブラックロックがビットコインETF(上場投資信託)申請したことで高騰した今年3月には、1日あたり600,000件と約50倍の規模があった。

関連:上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由

Caueconomy氏は、「FRB(米連邦準備制度)の行動により相場の不確実性が継続し、投資家は景気後退の可能性を待ち構えている」としつつ、現物取引高の減少については、「短期トレードではなく、長期保有を前提にしていることの表れだろう」と楽観的な見方を示した。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧