GSTの買い方
Find Satoshi Lab(FSL)が開発するWeb3ライフスタイルアプリ「STEPN(ステップン)」は、最近改めて注目度が高まっています。この傾向は、STEPNにおける月間アクティブユーザー数の推移やGoogleトレンドでも示されています。
また、STEPNで使用されている暗号資産(仮想通貨)「グリーン・サトシ・トークン(GST)」は、今年3月に入り価格が急騰。以下の画像は過去3カ月間のGST価格のチャートです。
上記チャートの通り、3月3日に0.014ドルだったGSTの価格は、3月6日に0.1ドル台まで590%超上昇しました。STEPNへの関心は世界で高まっていることがGoogleトレンドで示されていたため、こういった需要がGSTの価格にも反映されているとみられます。
そこで、本記事ではGSTの特徴や買い方、将来性、「グリーン・メタバース・トークン(GMT)」との違いを解説していきます。
目次
1. 基本情報とSTEPNでの役割
1-1. GSTの概要
GSTは、STEPNにおける「ゲームトークン」という位置付けです。STEPNは、NFT(非代替性トークン)として発行されている靴(sneaker)を入手し、運動することで報酬を得ることができる「Move to Earn(歩いて稼ぐ)」のアプリです。
GSTは、報酬として配布されるなどSTEPNの様々な場面で利用されており、楽しいソーシャル要素とゲーミフィケーションデザインを含む仮想通貨です。供給量の上限は設定されていません。
現在GSTは以下の3つのブロックチェーン上に流通しており、各チェーンごとに価格が異なっていることが大きな特徴です。以下の右側に記した数字が、CoinGeckoにおける本記事執筆時点のそれぞれの価格です。
1-2. STEPNでのユースケース
それでは続いて、STEPNでの主な用途を紹介していきます。GSTはSTEPNのユーティリティトークンであり、様々な機能で使われています。
運動の報酬
まず1つ目は、STEPNで運動したことに対する報酬です。STEPNでは最初に、以下のように運動の種類に応じた靴を選びます。
- Walker(適正速度:1-6 km/h、報酬:4GST/エネルギー)
- Jogger(適正速度:4-10 km/h、報酬:5GST/エネルギー)
- Runner(適正速度:8-20 km/h、報酬:6GST/エネルギー)
- Trainer(適正速度:1-20 km/h、報酬:4~6.25 GST/エネルギー)
上記のように、靴には適正速度が設定されています。適正速度より速かったり遅かったりすると獲得できる報酬が減少するので、自分に合った靴を選ぶことが重要です。エネルギー消費に応じて獲得できるGSTの数量は、4〜6.25の範囲でそれぞれ設定されています。
靴のリペア
STEPNで使用するのはデジタル上の靴ですが、運動していくにつれて劣化するようになっています。劣化すると報酬を得る効率が下がるため、GSTをバーン(消費・焼却)してリペア(修復)する必要があります。
リペアするコストは、靴の種類によって異なります。靴のレベルやクオリティが高いほど、コストも高くなる仕組みです。
STEPNでは報酬を効率良く獲得するために、選んだ靴をレベルアップしたり、クオリティ(レア度)の高い靴を入手したりして楽しむアプリです。靴の種類は上記のように運動の内容で分かれているだけでなく、クオリティによって以下の5種類に分けられています。
- Common
- Uncommon
- Rare
- Epic
- Legendary(現時点では未実装)
靴のレベルアップ
上述したようにSTEPNでは靴のレベルを上げて、報酬獲得の効率など靴の性能を高めることができるようになっています。このレベルアップをする時に、GSTをバーンする必要があります。
レベルは最大30まで上げることが可能です。具体的には、レベルを上げると靴のクオリティに応じて、以下の通り4〜12ポイントを獲得することができます。
このポイントは、各靴ごとに設定されている個体値に割り振ることができるようになっています。靴の性能は以下の個体値によって構成されているため、ポイントを割り振って数値を増やすことで、靴の質を高めることができる仕組みです。
- 効率性(Efficiency)の値:GST報酬の得やすさに影響
- 運(Luck)の値:ミステリーボックス(宝箱)のドロップ率と質に影響
- 快適性(Comfort)の値:靴のコンディションとGMT報酬に影響
- 回復力(Resilience)の値:靴の劣化に影響
なお、レベルアップには他にも特典がありますが、GST以外にも事前に規定された時間が経過することも必要です。このプロセスを早めるには追加でGSTをバーンする必要があります。
また、レベルを「5・10・20・29・30」にそれぞれ上げる時にはGMTも必要になります。
ジェムのアップグレード
STEPNには、靴に装着することで個体値を上げることができる「ジェム(Gem)」というアイテムがあります。ジェム自体も性能を高めることができるようになっていて、アップグレードするためには、同じレベルかつ同じ種類の3個のジェムとGSTのバーンが必要になります。また、レベル4からはGMTが必要になります。
なお、レベルアップ機能はまだ開発中だと説明しています。また、ジェムのレベルアップに失敗してしまって、そのジェムを失う可能性があるので注意が必要です。
ソケットの解除
ジェムは個体値の種類ごとに、靴の「ソケット(Socket)」という部分に入れる仕組みになっています。質の高いソケットはジェムの効果を高めることができるため、ソケットもSTEPNにおける重要なアイテムです。
ソケットはいつでも利用できるようになっているわけではなく、靴のレベルが5・10・15・20になる時に解除されて使えるようになります。このソケットの解除時にGSTをバーンする必要があります。
ミステリーボックスの入手
個体値の箇所で触れましたが、STEPNではランダムなタイミングでミステリーボックスを入手することができるようになっています。ミステリーボックスの中にはGSTやジェム、靴のMint(配合・鋳造)に必要なアイテム「Minting Scroll」が入っています。
このミステリーボックスを開ける時にGSTをバーンする必要があります。ミステリーボックスは質は10段階に分かれており、質が高いほど多くのGSTが必要になります。
靴のMint
STEPNには、違う靴同士をMintすることで、新しい靴を誕生させることができます。この時にGSTなど以下のものが必要です。
- GST
- GMT
- レベル5以上の靴を2足
- Minting Scrollを2つ
1-3. GMTとの違い
それでは本節の最後に、GSTとGMTの違いを理解できるようにするために、GMTについて解説します。
まず、STEPNではGMTはガバナンストークンという位置付けです。STEPNの開発や運営の方針を決めるために使用されるというのが主な役割です。
一方で、すでに述べたように靴のレベルアップやMintなどでも使われており、ユーティリティトークンの性質も持ち合わせています。STEPNではガバナンス以外に、状況に応じて様々な場面でGMTも使われています。しかし、役割は明確に分けられており、GSTをGMTで代替できるわけではありません。
また、GMTはFSLが構築するエコシステムのネイティブトークンでもあります。FSLはSTEPN以外にも以下のプロダクトを開発・提供しています。
- DOOAR:マルチチェーンの分散型取引所(DEX)
- MOOAR:NFT電子市場
- Gas Hero:MMO系Web3ゲーム
これらの全てのプロダクトでGMTが利用されており、例えばGas Heroではゲーム内通貨として、ヒーローやアイテムの売買、地区ごとのオークション、ワールドエルダーの寄付金など、さまざまな用途でGMTを利用します。
その点、GSTはGMTと比較すると利用範囲は限られており、STEPN内での利用に特化した仮想通貨(ユーティリティトークン)です。
2. GSTの価格と将来性
2-1. 価格動向
続いて本節では、GSTの価格や将来性について解説していきます。
以下は、ソラナ上のGSTの価格推移。STEPNは最初にソラナブロックチェーン上にローンチされました。
本記事執筆時点の価格は0.04075ドル(約6.18円)です。このチャートからは、2022年4月29日に達成した史上最高値7.86ドル(約1,190円)まで上昇基調が続き、そこから下落に転じたことが示されています。
ロシアがウクライナへの侵攻を開始したのは同年2月24日です。この時、地政学的なリスクが発生して金融市場に影響を与えていましたが、GSTはGMTとともに4月末まで上昇基調が続きました。
この時期の価格高騰は、STEPNの新規ユーザーが爆発的な伸びを継続しており、靴やジェムの価格が高騰していたこと、プロジェクトが短期間でファンダメンタルズを強化したことも影響したとの見方があります。特にバイナンスを含む大手仮想通貨企業や、大手スポーツブランド「アシックス(ASICS)」とのコラボレーションは大きな注目を集めました。
22年1月には、セコイアキャピタルやソラナ・ベンチャーズなどの大手投資企業から6億円相当の資金調達を完了したことを発表。同年3月6日には、当時はバイナンスのVC部門だったバイナンス・ラボもSTEPNへの戦略的投資を発表しており、大手企業の出資も価格上昇の追い風になりました。
ほかにも同年3月から4月にかけて、STEPNにBNBで決済できる機能やアプリ内取引・スワップができる機能が追加されたことも価格に影響したとみられています。
一方で、22年5月以降はテラショックおよびThree Arrows Capital(3AC)の破綻に伴う仮想通貨相場の低迷に合わせて、GSTやGMTの価格、靴の価格も大幅下落し、相場が崩壊したとの印象を与えました。
中国当局による暗号資産(仮想通貨)の全面規制の影響を受け、シェアの大きかった中国ユーザー向けのサービス停止を余儀なくされたことも、アセット急落やユーザーの離脱に拍車をかけました。
そのあとしばらく低迷するも、2023年にかけてイーサリアム(ETH)基盤のレルムでeGST価格が上昇。2024年にかけてソラナ(SOL)基盤のsGSTが上昇し、STEPNの復活を印象付けました。
2024年4月には大手メーカーadidasと提携し、「STEPN x adidas Genesis Sneakersコレクション」を発表しました。
関連:STEPNとアディダス提携、NFTスニーカーリリースへ
2-2. 将来性の分析
STEPNのデータ
今後のGSTの価格推移については、STEPNの動向に大きく左右される可能性が高いです。STEPNが今後新しい機能を追加するなどしてユーザーを増やし、GSTの需要を増やすことが価格上昇に大きな役割を果たすとみられています。
STEPNの各データは「Dune」で見ることが可能です。1日ごとのアクティブユーザー数の推移は以下の通りで、赤のグラフ(Existing)が既存のユーザー、青のグラフ(New)が新規のユーザーを示しています。
ほぼGST価格のチャートと同じように推移していることからも、STEPNの需要とGST価格の相関性が高いことがわかります。今後は新規ユーザーの増加も重要になるとみられます。
STEPNのロードマップはたびたび変更が加えられており、当初予定されていた「マラソンモード」や「レンタル機能」は長らく保留状態です。
アシックスやアディダスとのコラボをきっかけにして、仮想通貨に全く馴染みがなかった層に認知が拡大し、ひいてはプロのアスリートがWeb3へ参入し始める可能性があるとの見方も上がりました。ユーザーの裾野が拡大すればGSTの価格にもプラスに働く可能性が高まるでしょう。
環境問題への取り組み
米大手仮想通貨取引所のコインベースは、GSTのユースケースの1つに環境問題への取り組みを挙げています。STEPNが運動促進を通じてカーボンニュートラルを目指し、気候変動と戦うことを使命にしていることは広く知られています。
こういった取り組みは「SDGs(持続可能な開発目標)」として世界に普及しており、金融市場の投資家も重視しています。
ホワイトペーパーでは、STEPNの利益を環境問題の取り組みに寄付するだけでなく、ユーザーが報酬で得たGSTを寄付することができる仕組みを開発していると説明しています。
3. GSTの買い方・購入手順
本ガイドでは、DOOARを利用してソラナ(SOL)を使ったGMTの購入方法について説明します。
DOOARは、STEPNのゲーム内報酬である暗号資産GSTおよびGMTを取り扱うために特化した分散型取引所(DEX)です。2024年4月9日時点で、ソラナ・ブロックチェーンだけでなく、イーサリアム(ETH)、BNBチェーン(BNB)など、マルチチェーンで展開しています。
特に、DOOARのソラナ版では「SOL/USDC」、「GSD/USDC」、「GMT/USDC」といった流動性プールを提供しており、他のブロックチェーンと比較して仮想通貨の総残高(TVL)が最も大きい。そのため、SOLからGMTへの交換を最も効率的に行うことができます。
3-1.Phantomウォレットを用意
Phantomは人気のある仮想通貨ウォレットで、ユーザーはソラナネットワーク等の資産を管理したり、分散型アプリケーション(dApps)とやり取りできます。
Phantomウォレットのセットアップは、メールアドレスを作成するのと同じくらい簡単です。
1. Phantom Wallet アプリをダウンロードする
PhantomはiOSおよびAndroidデバイスで利用可能なモバイルアプリを提供しています。デバイスのアプリストアにてPhantomを検索し、アプリをダウンロードしてください。アプリをダウンロード後、直ちにセットアップを開始できます。
2. 新規ウォレットの作成
Phantomウォレットアプリケーションを開き、「新しいウォレットを作成」を選択してください。ウォレットにより生成される秘密のリカバリーフレーズを記録し、安全な場所に保管してください。このフレーズは、将来パスワードを忘れたり、ウォレットへのアクセスが困難になった際に、資産へのアクセスを回復するために必要となります。
リカバリーフレーズを記録した後、デバイスでのウォレットアクセスにログインする際はFACE IDを使用できますが、パスワードを設定することもできます。
3. ウォレットへの資金の追加
Phantomウォレットの利用を開始するには、まずソラナ(SOL)をウォレットに追加する必要があります。SOLはSBI VCトレードやGMOコインなどの国内仮想通貨取引所で購入し、その後、Phantomウォレットのアドレスに送金することが可能です。
ウォレットアドレスを確認するには、Phantomウォレットインターフェース上でウォレット名または「受信」ボタンをクリックしてください。表示されるアドレスを使用して、SOLや他のトークンをソラナブロックチェーン上で受け取ることができます。
自分のウォレットアドレスを見つけるには、Phantomウォレットのインターフェイスで自分のウォレット名か「受信」ボタンをクリックします。自身のPhantomウォレットのアドレスが表示され、SOLや他のトークンを受け取るために使用することができます。
4. DOOARへの接続・スワップの実行
SOLをウォレットに保有していれば、ソラナ・ブロックチェーン上のDOOARとのやり取りが可能となります。Phantomウォレットのウェブアイコンをタップし、検索機能を使用してDOOARにアクセスしてください。
DOOARに接続し、「ソラナ」ネットワークを選択後、SOLと交換したいトークンリストから「GST」を選択します。レートを確認し、ウォレットに十分なSOL残高がある場合、スワップ(交換)を実行できます。
これらのステップに従うことで、Phantomウォレットを使用してソラナ・ブロックチェーン上でGMTを管理することができます。
ソラナへの投資におすすめの取引所
5. ウォレットのセキュリティ強化
- 秘密のリカバリーフレーズは、安全な場所にオフラインで保管してください。不正アクセスを避けるため、デジタルメディアに保存しないことをお勧めします。
- 重要な資産を保管する際は、ハードウェアウォレットの使用など、追加のセキュリティ対策を講じることを検討してください。
また、フィッシング詐欺やその他の詐欺には十分注意し、秘密のリカバリーフレーズを他人に教えたり、怪しいウェブサイトに入力しないでください。
3-2.SBI VCトレードからソラナを送付する
- ログイン: SBI VCトレードのアプリにログインします。
- 資産管理へ移動: 画面右下のメニューから「資産/入出金」を選択します。
- 暗号資産の選択: 送付したい暗号資産の銘柄を選びます。ここではSOLを選択してください。
- 送付手続き: 「SOLを送る」をタップします。
- 送信先情報の入力: 送信先のウォレットアドレスと送りたい数量を正確に入力します。
- 送付確認: 入力情報を確認し、「SOLを送る」を押します。
- 二要素認証: SMS通知で届く2要素認証コードを入力し、「送る」をタップします。
- 出庫予約の確認: 出庫予約確認メールがメインのメールアドレスに送信されます。メール内のURLを30分以内にクリックして、出庫予約を完了させてください。URLをクリックしないと、出庫予約は完了しませんので注意が必要です。
- 出庫予約完了: メール内のURLをクリックすると、出庫予約が完了します。
スマートフォン(アプリを使用)
3-3.SBI VCトレードで、ウォレットアドレスを登録する
出庫手続きを進める際は、事前に送付先となる、自身のPhantomウォレットのソラナアドレスを登録しておく必要があります。
- ログイン: まず、アプリにログインします。
- 総資産・入出金: メニューから「総資産・入出金」を選択します。
- 暗号資産の選択: 送りたい暗号資産の銘柄を選択します。今回はソラナ(SOL)に合わせて選択してください。
- 送付操作: 左下の「SOLを送る」(対象の暗号資産に応じて変わります)を押下します。
- アドレス登録: 「アドレスを登録する」をタップし、以下の項目を入力します。
・宛先ラベル: 分かりやすいラベル名。任意で設定可能。
・ウォレットアドレス: 直接入力、QRコードの読み取り、またはPhantom上のコピーボタンから、アドレスを入力。 ・受取人情報: 「ご本人様」または「ご本人様以外」を選択し、必要な情報(氏名、場合によっては住所も)を入力。
・受取先: 「暗号資産交換業者等」または「その他」を選択し、必要に応じて詳細を入力。
・移転の目的: プルダウンから目的を選択。該当しない場合は「その他」を選択し、詳細をフリー入力。 - 登録確認: 「登録する」を押し、SMSで通知される2要素認証コードを入力します。
- 登録完了: 出庫アドレスの登録が完了します。
スマートフォン(アプリ)での出庫アドレスの登録方法
- 出庫手続きを進める際は、セキュリティ確保のため、出庫予約時に確認メールが送信されます。このメール内のURLをクリックすることで、出庫予約が確定します。
- 出庫アドレスが正しいことを再確認してください。誤ったアドレスへの出庫や、異なる暗号資産を指定しての出庫を行うと、資産を失う恐れがあります。一度失われた資産の返還はできませんので、十分にご注意ください。
- 異なる暗号資産を出庫したり、誤ったアドレスや異なるネットワークに送付した場合、資産の喪失リスクがあり、一度送付された暗号資産は返還できないことが多いです。このため、出庫操作を行う際は細心の注意を払い、もし不明点があれば事前にカスタマーサポートに問い合わせることが推奨されます。
出庫時の確認事項
これらの手順に従って、SBI VCトレードからソラナを安全に他のウォレットへ送付することができます。操作中に不明点があれば、SBI VCトレードのサポートセンターにお問い合わせください。
4. GST投資時の注意点
4-1. 供給量の上限
続いて、GSTに投資する際の注意点について解説します。まず1つ目はGSTの供給量に上限がないことです。
GSTなどの資産の価格は、需要と供給のバランスによって決まるため、新規供給量が限定されている(または減少する)場合、価格に上昇圧力が働きやすくなります。特にビットコイン(BTC)は、発行数量が事前にプログラムで決められていることが、投資資産としての魅力を高めています。
一方、これまで述べてきたように、GSTはSTEPNを楽しむ際に様々な場面でバーンされます。バーンは、仮想通貨が焼却して市場に流通しないようにする機能です。つまり、循環供給量が減る仕組みが導入されているということです。
また、現在STEPNを始めるには、アクティベーションコードが必要で、招待制になっています。この仕組みは、ユーザーが増えて報酬としてGSTが発行されていくことを抑制しています。
しかも、既存のユーザーはアクティベーションコードを作った場合、それが使用されないと次のアクティベーションコードを作ることができません。また、アクティベーションコードの発行には10のエネルギー消費が必要です。
現在はこのようにしてGSTの供給量を抑制する仕組みが導入されています。
4-2. 日本で未上場
注意点の2つ目は、現時点で国内の交換業者がGSTを取り扱っていないことです。日本の交換業者で購入できないため、GSTを入手するためにはDEXを使う必要があります。
日本で仮想通貨取引サービスを提供する企業は金融庁に登録しなくてはいけません。これらの企業は「中央集権型取引所(CEX)」であり、金融庁の規制の下に置かれ、コンプライアンス(法令遵守)や保険制度、サポートの充実まで幅広い要件を満たしています。
一方、DEXはルール・法整備が追いついておらず、自己責任で使用しなくてはなりません。他にも「ハッキングやバグによる資産喪失の可能性」や「流動性・スケーラビリティの低さ」といったリスクもあります。GSTを購入する際はこういったリスクが伴うことを覚えておいてください。
もちろんDEXには、CEXの破綻リスクを回避できたり、本人確認不要で利用できたりするというメリットもあるので、利用する際は総合的な判断を行いましょう。
5. まとめ
以上がGSTの買い方、GMTとの違い、将来性などの解説です。
GSTはDOOARで取引されたり、流動性プールに預けて報酬を得たりすることもできますが、主に利用されているのはSTEPNです。そのため、GSTを購入する場合は、STEPNの動向や発展を注視しましょう。
また、上述した注意点以外も、GSTを購入する際は「少額から購入し始めること」や「余剰資金で購入すること」といった投資の一般的な注意事項も考慮してください。
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