JOCトークンのIEO実現へ一歩
日本ブロックチェーン基盤株式会社は27日、「Japan Open Chain(JOC)」のネイティブトークンJOCのIEO(Initial Exchange Offering)販売に関して、JVCEA(日本暗号資産取引業協会)の審査が完了したと発表した。
IEOとは、暗号資産(仮想通貨)取引所が日本国内の法規制に基づいてプロジェクトを審査し、トークンの公募および流通を行う仕組みである。今回の審査完了により、JOCトークンの販売へ一歩進んだ形だ。
今後、金融当局による数ヶ月の最終審査プロセスを経て、IEO予定日が確定する。
「Japan Open Chain」は、信頼性の高い日本企業が日本法に準拠して運営する、イーサリアム互換のパブリックチェーン。日本ブロックチェーン基盤株式会社が、企業連合(コンソーシアム)を運営・管理する。
このチェーンは、安心かつ高速・低コストで利用できるブロックチェーンインフラとして、特に金融やビジネス分野での使用に最適な設計がされている。
JOCトークンは、Japan Open Chainのネイティブトークンとして、トランザクション手数料(ガス)の支払いやバリデーター(ブロックチェーン運営パートナー)への報酬として使用される。イーサリアムのETHと同様、その価値は需要に基づいて決まる。例えば、JOCトークンをガス代として利用するユーザーが増えるほど、トークンの需要が高まり、その結果、JOCトークンの価値が上昇することが期待される。
JOCトークンは、金融当局による数ヶ月にわたる最終審査を経た後、今年の秋頃には国内暗号資産取引所であるビットトレードを通じて一般投資家に提供される予定である。ただし、これはIEOの実施日が確定したものではなく、詳細は今後の発表を待つ必要がある。
ビットトレードは、これまでにブロックチェーン技術の国際展開を支援してきた実績を持ち、日本ブロックチェーン基盤の理念に賛同し、今回のIEOを積極的に推進する方針で合意している。
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Japan Open Chainとは
「Japan Open Chain」は、イーサリアム(レイヤー1)との完全互換性を持ち、実用性を重視したパブリックチェーンとして、誰でも利用できる安心で迅速かつ低コストなインフラを提供する。
バリデーターとしては、現在、ソニーのグループ内スタートアップであるコーギア株式会社、株式会社電通、NTTグループのNTTコミュニケーションズ株式会社、G.U.Technologies株式会社、株式会社insprout、株式会社Kudasai、株式会社みんなの銀行、ピクシブ株式会社、TIS株式会社、テレビ朝日グループのextra mile株式会社、京都芸術大学が参加しており、最終的には21社が参画する計画だ。
また、最近ではJapan Open Chainが複数の銀行と連携し、ステーブルコインの発行および送金に関する実証実験を進めている。
日本ブロックチェーン基盤株式会社は、2022年7月に設立された。同社の代表取締役を務めるのは、G.U.Group株式会社、G.U.Technologies株式会社の代表取締役である近藤秀和氏。近藤氏は、大学卒業後、ソニー株式会社を経てLunascape株式会社を設立。2005年には経済産業省より「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー」を受賞。2011年にはAERA誌により「日本を立て直す100人」に選出されるなど、技術と経営の両面で高い評価を受けている。
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