WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

英臨時閣議でEU離脱をめぐる「ブレグジット合意案」承認も前途多難:仮想通貨市場にも動揺が波及する可能性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブレグジットで金融市場が混乱
英国のメイ首相が「EU離脱協定の合意案」を承認、これに伴い大臣が辞任したことに伴い、政情不安で英ポンドが急落するなど、金融市場に動揺が広がっている。最終的な離脱期日となる2019年3月29日は、仮想通貨市場にも影響を及ぼす可能性がある。
ブレグジットとは
Britain(英国)とexit(離脱)を組み合わせた造語

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

EU離脱担当相を含む2閣僚と2閣外大臣が辞任

イギリスのテリーザ・メイ英首相は現地時間11月14日夜、13日に英国と欧州連合(EU)が合意したブレグジット(Brexit=英国のEU離脱)に関わる「離脱協定の合意案」、ならびに政治宣言が英国の閣議で承認されたと発表した。

「これから大変な日々が待ち受けていることは承知している。 この決定は、厳しい精査にさらされるだろうし、そうあるべきだ。」

5時間を超える臨時閣議で、閣僚の同意を勝ち取ったメイ首相は、記者団を前にした声明で上記のように述べたが、その予想は翌朝に現実のものとなった。

前任のデイビスEU離脱担当相の辞任を受けて、今年7月に就任したラーブEU離脱担当相が辞意を表明、その理由として、離脱交渉でも最大の障害となってきた「英・北アイルランドとアイルランドの国境問題」に対する対応を挙げた。

また、マクベイ雇用・年金相も「閣議に提出された協定案は、国民投票の結果を尊重していない」とメイ首相に書簡を宛て、辞任。

さらに、与党である保守党内でも、党首としてのメイ首相に対する不信任投票を求める動きが広まっている。 保守党離脱強硬派のリースモグ議員は、14日の閣議終了後直ちに保守党議員への書簡を公表し、議会での否決を訴えるとともに、翌15日には、メイ首相の党首としての不信任投票を求める書簡を党に提出した。

EUと英国が合意した「離脱合意草案」は、585ページにも及ぶもので、EU側はこの交渉で「決定的な進捗」があったとしており、11月末に開催が予定されているEU加盟国の特別首脳会議(EUサミット)で、離脱協定への署名と政治宣言の採択が行われる見込みとなっている。

 EUサミットでの承認後、英国政府は、合意案を英国議会下院に持ち帰り、年内にも投票により、その可否を問う。

しかし、その離脱協定の実現に固い決意を持って臨んでいるメイ首相の立場は安穏なものではない。 合意案への反発は、野党だけではなく、与党保守党の中にも急速に広がっており、EU離脱の前途は、ますます不透明になってきている。

金融市場への影響

このような政情不安をきっかけとした混乱は、世界の金融市場にも動揺を与えている。

15日午後、英ポンドは米ドルに対し1.30%下落し、1.30ドルから1.28ドル以下に低下した。 

これは、2016年10月以来最大の1日の下げ幅となっている。 対ユーロでは、ポンドは2%減の1.13ユーロに達した。

急落の様子は、下図。

また、イギリス経済の先行きへの懸念から、ロンドン証券取引所では、英国内事業関連のFTSE上場企業の株式が大幅に売られ、中でも、Royal Bank of Scotland株は、▲9.6%という最大の下落幅を見せ、時価総額28億ポンド(約4,064億円)を失う結果となった。

2016年6月当時は、事前調査でも英国民投票でブレグジット回避を見込んでいたことから、「賛成51.9%」でEU離脱が可決したことが”ネガティブサプライズ”として市場を揺るがす格好となり、日経平均株価は、16333円から1286円(7.92%)安の大暴落を記録している。

ブレグジットの先行きの不透明さは、特にイギリス国内経済と関連の深い、銀行、小売業、住宅建設業関連株価に影響を与えているが、英金融行動監視機構(FCA)は、市場のボラティリティに関して、証券取引所、大手銀行、資産運用会社との定期的な連絡を取り、対応を図っていると述べている。

2016年6月に行われた、イギリスのEU離脱の是非を問う国民投票に端を欲したブレグジットは、2019年3月29日に最終的な離脱期日を迎えるが、英国議会で離脱協定合意案が可決されない場合は、「合意なき離脱」に至るリスクもあり、イギリス国民生活に与える影響や、イギリス国内市場の混乱に止まらず、世界経済(および仮想通貨市場)にもその余波は及ぶものと警戒されている。

直近では相関関係も

2017年以降、株式(or為替)市場と仮想通貨の両市場に投資している個人投資家が増加の一途をたどっていることで、一定の相関性も認められるようになってきた。

例えば、2008年リーマン・ショックに匹敵する下落幅を見せた「10月の株式相場」において、先物指数が急落した2018年10月11日の寄り付き直後は、株の大幅ギャップダウン(約定していない状態)に重なるようにして、同時刻にBTC価格も暴落したことは記憶に新しい。

TradingViewのBTCJPYチャート(赤線:BTC価格、青線:日経平均株価)

VIX(恐怖)指数など、投資家心理は金融マーケット全体で連動するほか、信用維持率が急低下した投資家が、株の暴落に耐えるため(あるいはリバウンド狙いの資金捻出のため)、保有する仮想通貨を売却して現金化する投資家が相次いだとの指摘もある。

いずれにせよ、メイ首相率いる英政府と、イギリス議会の動向が注目される。

CoinPostの関連記事

金融市場の最重要ファンダ「米中間選挙」目前:ビットコイン価格など仮想通貨市場に与える影響は
11月6日に、米中間選挙が行われる。本イベントの注目ポイントと、米国大統領選挙やブレグジットなど”予期せぬサプライズ”が発生した場合の、過去の選挙における金融マーケットの反応をまとめている。ビットコイン価格など、仮想通貨市場への影響は。
仮想通貨の市場整備に遅れをとるイギリスが、2年以内に世界のリーダーになれる可能性
16日には、英国が2020年までにブロックチェーン(仮想通貨)市場で世界を牽引できる可能性があるとの調査報告書が発表された。しかし、政府の対応は鈍く、議員からも急かす声が上がっている。
Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/05 月曜日
11:29
日立、暗号資産・ステーブルコイン向けAML監視サービス開始
日立製作所が暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインの取引を対象とするAMLモニタリングサービスの提供を10月1日に開始した。取引前・取引後・トークン流通の3機能を備え、金融庁FinTech実証実験ハブの支援を受けた実証の成果を生かす。
10:30
S&P、DeFi融資ボールトのリスク評価手法を発表 市場規模は2年で6.7倍
S&Pグローバル・レーティングは4日、オンチェーン融資ボールトのリスク評価手法「ボールト・リスク評価(VRA)」を発表した。キュレーターやプロトコルなど6項目でリスクを分析し、個別評価は後日公表する。預かり資産は約100億ドルに拡大した。
09:50
日本政府、対露追加制裁 仮想通貨取引所ガランテックスなどが対象
日本はロシアへの追加制裁で、仮想通貨取引所ガランテックスなど33団体・9個人を資産凍結等の対象に指定した。「影の船団」への規制や、第三国4団体への輸出禁止も実施する。
09:17
Base上のボールトから約600万ドル流出 運営元は不明
レイヤー2ネットワークBase上のボールトから4日、1,783wstETH(約600万ドル相当)が不正に引き出された。ボールトのマルチシグが攻撃用コントラクトをホワイトリストに再登録した直後に流出が始まり、運営元は5日時点で明らかになっていない。
08:17
ビットコイン現物出来高、約3年ぶり低水準から小幅回復=アナリスト
仮想通貨分析企業クリプトクアントのアナリストが、ビットコインの現物出来高は7月に約3年ぶりの低水準をつけた後、9月にかけて緩やかに回復したと指摘。9月のバイナンスの現物出来高は500億ドル超、クラーケンは2倍の80億ドルに増えた。
07:26
ビットコイン長期保有者、弱気相場でも含み益維持 2015年以降初=グラスノード
グラスノードによると、ビットコインの長期保有者は今サイクルを通じて含み益を維持した。指標LTH-MVRVはサイクル安値でも1を上回り再上昇しており、少なくとも2015年以降の弱気相場では例がない。高値圏で買った層の取得単価や売却動向も紹介する。
10/04 日曜日
11:30
ビットコイン、8万5000ドルが分岐点 雇用統計後の焦点は|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリスト長谷川友哉氏の週次レポート。ビットコインは米雇用統計を前にドル建て8万5000ドルの上抜けに成功。同水準を維持すれば9万ドルが視野に入る一方、日足RSIの弱気ダイバージェンスも出現。下値目途と金利市場の注目点を読む。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(10/2)|国税庁の新システム稼働・相場分析・DAT企業の動向まとめ
今週は、国税庁の新システムKSK2の稼働、仮想通貨の相場分析、デジタル・アセット・トレジャリー(DAT)企業の動向に関する記事が関心を集めた。
10/03 土曜日
11:10
米SEC、ビットコインなど6資産の3倍レバレッジETFの上場を承認
米SECは2日、Cboe BZX取引所によるビットコイン・イーサリアム・金・銀・原油・天然ガスの3倍レバレッジETF6銘柄の上場・取引に向けた規則変更案を承認した。ブルームバーグETF専門家が明らかにした。
10:00
「中央銀行マネーのオンチェーン化に3つの方法」ECBが検討中
欧州中央銀行のシュナーベル理事が、トークン化金融台頭の中、中央銀行マネーをオンチェーンで扱う3つのモデルを説明した。直接発行・ブリッジ・民間仲介の各方式を挙げている。
09:25
ニアインテンツ(NEAR Intents)、ハッキングされた約6億円資産が全額返還
NEARインテンツのゼネラルマネージャー、アレックス・シェフチェンコ氏は3日、脆弱性を突いた攻撃で流出した380万ドルが全額返還されたと明らかにした。調査を停止し、バグ報奨金の活用を呼びかけた。
09:00
米財務省、イラン利用の影の銀行ネットワークに制裁対応
米財務省は、イランに対する新たな経済制裁プログラムの一環としてA7ネットワークに対して異例の対応を行ったと発表。対応を説明し、仮想通貨に関係する内容にも言及した。
07:50
「10月のビットコイン、過去13年間で10回上昇」、米CNBCが強気相場入りの可能性を指摘
米CNBCの司会者が2日、仮想通貨ビットコインの10月は2013年以降で下落が3回にとどまると指摘した。ビットワイズの最高投資責任者は、クラリティー法案の可決後に、より良いルールを早く得たと結論づけた。
06:55
トランプ大統領、元SEC委員長のクレイトン長官をAI担当に起用の見通し
CNNとNBCニュースは、トランプ大統領が米証券取引委員会の前委員長クレイトン氏をAI担当責任者に起用する見通しだと報じた。現職の国家情報長官と兼務することになる。
06:10
米SEC委員長、仮想通貨保管案を規制整備の一環と説明|追加提案も予告
米SECのポール・アトキンス委員長はXで公開した声明で、2025年12月以降に実施した一連の仮想通貨関連施策を列挙した。規制整備を段階的に進めてきた経緯を示し、今後も追加の規制整備を進める方針だ。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧