増えるビットコイン採用企業
米NYSE上場の教育テクノロジー企業Genius Groupは12日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)を主要な準備資産とする「ビットコイン・ファースト」戦略を採用すると発表した。発表を受け、株価は65.61%急伸した。
同社は現在および将来の準備金の90%以上をビットコインで保有することを目指し、1.5億ドル(約230億円)のATM(時価での株式売却プログラム)を利用して当初1.2億ドル(約185億円)相当のビットコインを取得する計画だ。
この戦略には、Web3ウェルス・ルネサンス教育シリーズの立ち上げや、同社のEdtechプラットフォームでのビットコイン決済の導入も含まれる。Genius Groupの取締役トーマス・パワー氏は、ビットコインを急速に発展する技術革新を支える主要な価値保存手段と位置付けている。
同社CEOのロジャー・ハミルトン氏は、Genius Groupが2年間にわたり株価操作による影響を受けており、株価は0.60ドル以下、時価総額は1,200万ドル(約18.5億円)にまで下落したと説明。同社は株価操作の関係者に対し2.5億ドル(約385億円)以上の損害賠償を求める訴訟を提起している。
ハミルトン氏は、透明性の高いブロックチェーン技術を採用することで、Genius Groupの株価を適正な水準に戻す機会になると見ている。また同社は、AIとブロックチェーンを活用した新しいタイプの上場企業として、従来の中央集権的な株式市場と将来の分散型経済をつなぐ役割を果たすことを目指す。
Genius Groupは2024年11月19日に、この「ビットコイン・ファースト」計画の詳細を説明するポッドキャストを開催する予定だ。同社の戦略は、代表的企業マイクロストラテジーのビットコイン戦略に倣ったものとなっている。
関連:米マイクロストラテジー、過去最大規模のビットコイン追加購入
Genius Groupは、AIを活用したデジタル教育・加速ソリューションを提供する企業で、100カ国以上で540万人のユーザーを擁する。個人、企業、政府向けに、AIスキルとAIソリューションを組み合わせた起業家育成プログラムを展開している。
関連:ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び