CoinPostで今最も読まれています

最大手マイニング企業ビットメイン社がイスラエル部門を閉鎖|仮想通貨の弱気相場受け事業見直しへ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

最大手マイニング企業も下落相場から打撃を受ける
最大手のマイニング企業であるビットメイン社が、仮想通貨の大体的な下落相場を受け、イスラエルに置く傘下の開発センターを閉鎖し、23人の従業員と同施設のトップとビットメイン社の営業・マーケティング部長を解雇することを発表した。

最大手採掘企業ビットメイン社も下落相場を痛感

最大手のマイニング企業であるビットメイン社がイスラエルにある同社研究開発センターを閉鎖することを発表した。

Bitmaintech Israelは2016年に開設されたビットメイン社参加の開発センターで、マイニングプールやブロックチェーンにおけるAIを応用するプロジェクト等を進めていた。

また今回の開発センター閉鎖に伴い、Bitmaintechのトップを務め、ビットメイン社の営業・マーケティング部長を兼任していたGadi Glikberg氏と同施設の従業員23人が解雇されることとなった。

イスラエルのメディアとのインタビューに応じた同氏は今回の閉鎖について以下のように言及した。

仮想通貨市場では、ここしばらく苦しい状況が続いていた為、ビットメイン社はそれに対応する形で世界中で展開している様々な事業を見直すこととなった。

今回の重要点としては、仮想通貨マイニング企業の最大手企業であるビットメインにも弱気相場の影響を及ぼしていることだ。

ビットコイン価格が40%近く急落した11月以前からもマイニング企業は苦しい状況が続き、中小のマイニング業者が撤退を余儀なくされていたが、効率の良いマイニング施設を多く抱えるとされる大手マイニング企業は存続すると思われていた。

しかし世界最大級のマイニング機器製造企業であるビットメイン社も施設を閉鎖している点が下落相場の冷たさを表している様に伺える。

ブロックチェーン業界全体も苦しい状況に

またマイニング企業以外でもブロックチェーン業界全体が弱気相場から大きな打撃を受けている。

最近ではイーサリアム上でdAppsなどのプロジェクトをサポートする大手企業Consensysがビットメインと同様の理由で、従業員の13%を解雇すると報道されているほか、ブロックチェーン上でSNSを提供するSteemitも下落相場の影響で自社の従業員の約70%を解雇せざるを得ない状況であるとYoutube上で説明した。

マイニング企業にとっては元々苦しかった2018年

しかしこのような苦しい状況は年末の今に始まったことではない。

2018年の後半のマイニング業界の状況を以下の通りまとめた。

  • 9月…不調な相場(おそらく9月7日の急落)が要因で多数のマイナーがマイニングマシンを停止
  • 10月…価格が重要ラインの6000ドル付近に近づき、マイニング機器の投げ売りが多発。
  • 11月…ビットコインが1ヶ月で-40%下落。コンセンサスや数々のブロックチェーン企業が痛手負う。
  • 仮想通貨ビットコインのトップ3の一つである大手マイニングプールF2poolの創設者Mao Shixing氏によると、低下する価格の影響でマイニングマシンの稼働を中止する企業は9月時点から続出していたと述べていた。

    9月中旬から、不調な相場が要因か、50万〜80万ものビットコイン・マイナー(マイニングマシン)がその稼働を停止していることが、ハッシュレートの縮小に繋がっている。

    その後、10月にも中国のマイナー業者がマイニングマシンを利益を気にせずわずかな報酬を求め、必死に投げ売りする過酷な実態もコインポストで報道した。

    さらに11月にはビットコインキャッシュのハードフォーク等で仮想通貨市場全体が暴落を観測し、以前は中国の最大手仮想通貨取引所だったBTCCが「ビジネス上の理由(景気調整)」で、11月末日から4年間運営していたマイニングプールを無期限閉鎖すると発表している。

    このようにマイニングマシンの稼働を停止している業者は主に中小企業であり、効率の良い最新マシンやコストを抑えた電力のある立地や、財力と環境を備えた大手企業が生き残っている傾向がある。さらにマイニングマシンが大体的に停止される状況を受け、マイニング難易度も下がるため、廃業しなかったマイナーはさらに収益が上がる可能性がある為、仮想通貨マイニングが大手企業に中央集権化してしまうことを危惧する声も少なくない。

    ▶️本日の速報をチェック
    CoinPostのLINE@

    スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者7,000名突破。

    CoinPostの関連記事

    中国で仮想通貨の「マイニングマシン」大量売却の流れ:ビットコイン暴落などで三重苦の現状
    ビットコイン価格の大暴落に伴い、旧型マイニングマシンでは採算が合わず、中小マイニング業者が撤退を余儀なくされている。乾燥期に入り、エネルギーコストが嵩むことも足枷となっているようだ。
    仮想通貨マイニング最大手Bitmain、投資家向けの新たな市場インデックスを発表
    仮想通貨マイニング最大手企業Bitmainは投資家へ向けて新しい仮想通貨インデックス「Bitmain Crypto Index」を起ち上げた。ビットコインSVは時価総額上位10通貨のインデックスの対象外となっている。
    CoinPost App DL
    注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
    07/27 土曜日
    08:10
    マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
    イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
    07:35
    BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
    仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
    07:05
    野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
    野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
    06:40
    米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
    仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
    06:20
    ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
    ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
    07/26 金曜日
    17:10
    「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
    トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
    17:10
    ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
    ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
    15:13
    ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
    株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
    14:43
    Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
    Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
    14:15
    カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
    PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
    12:55
    アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
    ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
    12:14
    仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
    昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
    11:00
    トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
    トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
    10:30
    BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
    仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
    10:00
    ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
    主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

    通貨データ

    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア