はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

専門知識不要のWeb3体験 Aptos採用の「大阪万博提供デジタルウォレット」が13万アカウント突破

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

大阪万博で

Aptos Networkが大阪・関西万博のデジタルウォレット基盤に採用され、55万件超の取引と13万件以上の新規アカウント創出を達成した。専門知識不要でWeb3技術を体験できる画期的な取り組みが、ブロックチェーン技術の大衆普及における転換点となるか。

2025年4月から10月にかけて2800万人以上の訪問者が利用する「ミャクペ!」「ミャクポ!」「ミャクーン!」などの機能が注目を集める中、HashPaletteやAptos Labsの幹部は「数百万の人々にWeb3への架け橋を提供する」と意気込みを語る。

2025年4月から10月にかけて開催される大阪・関西万博では、2800万人以上の訪問者が見込まれている。

この一大イベントに向け、Aptos Networkが公式デジタルウォレット「EXPO2025デジタルウォレット」の基盤として採用された。2025年1月に移行が完了し、4月21日までの短期間で55万件以上の取引と13万件以上の新規アカウント作成という成果を上げており、業界内外から大きな注目を集めている。

EXPO2025デジタルウォレットの機能

EXPO2025デジタルウォレットには、多彩な機能が搭載されている。万博会場内外で利用できる決済サービス「ミャクペ!」、ポイントプログラム「ミャクポ!」、NFT機能「ミャクーン!」などが主要機能だ。特にNFTパスポートスタンプは、来場者が各パビリオンを訪れた記念として収集でき、Web3技術を直感的に体験できる仕組みとなっている。

また、ウォレットの利用状況に応じてステータスを付与し、特典を提供する「ミャクミャクリワードプログラム」も実装されており、ユーザーの継続的な利用を促進している。これらの機能は、専門知識がなくても誰でも簡単に利用できるよう設計されている点が最大の特徴だ。

関連記事:パレットチェーン、アプトスに完全移行へ HashPaletteが子会社化予定

Aptos Networkの技術的特徴

Aptos Networkは革新的なMoveプログラミング言語を採用したLayer-1ブロックチェーンだ。Moveは安全性と効率性に優れ、高いスケーラビリティを実現している。2024年11月以降、総預かり資産(TVL)が10億ドル(約1500億円)を超える急成長プラットフォームであり、数十億人規模のユーザーに対応可能な処理能力を備えている。

この技術力により、数千万人が訪れる大規模イベントのデジタルウォレットとしての安定運用を実現。処理速度の改善、セキュリティの強化、ユーザーのデジタル資産管理のスムーズ化という目標を達成している。

関連記事:元Metaエンジニアらが開発する新ブロックチェーン「Aptos」とは

移行後の成果と反響

Aptos Networkへの移行完了から4月21日までの間に、EXPO2025デジタルウォレットは558,000件以上の取引を処理し、133,000件以上の新規アカウントがAptos Network上で作成された。特に移行から48時間以内の活動も活発で、18,000件の取引と2,600件の新規アカウント作成が記録されている。

Aptos Labsの共同創設者兼CEOであるAvery Ching氏は「Aptosへの移行後、ユーザーからの熱心な反応を直接感じることができ、大変嬉しく思います。この積極的な参加は、ユーザーやパートナーが、EXPO2025デジタルウォレットやAptosエコシステムに寄せる強い信頼と大きな期待を示しています」とコメントしている。

パートナーシップの展開

この大規模なプロジェクトを支えているのは、複数の企業・団体とのパートナーシップだ。2024年10月に開始されたHashPortおよびHashPaletteとの戦略的提携を皮切りに、AngelHack、Aptos Horizonアクセラレータープログラムなどとの連携が進んでいる。

さらに、日本政府観光局、一般社団法人大阪外食産業協会、南海電気鉄道株式会社などとも協力関係を構築し、機能および統合の拡大に取り組んでいる。JR大阪駅をはじめとする主要エリアでは大規模な広告キャンペーンも展開され、認知度向上に努めている。

Web3大衆化への意義

EXPO2025デジタルウォレットの最大の意義は、専門知識がなくても一般ユーザーがWeb3技術を体験できる点にある。従来の暗号資産やブロックチェーンは技術的な障壁が高く、一般普及の妨げとなっていたが、本プロジェクトではユーザー体験を最優先に設計されている。

また、日本のデジタル戦略における重要な試金石としても位置づけられており、成功すれば今後の公共サービスや民間企業のWeb3導入モデルケースとなる可能性がある。グローバルに見ても、このような大規模イベントでのブロックチェーン技術の全面採用は先駆的事例であり、各国の注目を集めている。

今後の展望

万博終了(2025年10月)までの約半年間、EXPO2025デジタルウォレットチームは機能拡張と利用促進に注力する予定だ。特に万博会場外での利用シーンの拡大や、より多様なサービスとの連携が計画されている。

課題としては、ピーク時のシステム負荷対策や、セキュリティの継続的な強化が挙げられる。また、万博後のレガシーとして、この技術インフラを大阪・関西地域の継続的なデジタル化にどう活かすかという点も検討されている。

まとめ

EXPO2025デジタルウォレットとAptosの連携は、ブロックチェーン技術の大衆普及における重要な転換点となる可能性を秘めている。専門知識なしで利用できる直感的な設計、大規模イベントでの実証、そして複数の企業・団体との連携により、Web3の可能性を一般ユーザーに広く示す機会となるだろう。

2800万人を超える来場者が体験するこのプロジェクトの成否は、日本のみならず世界のブロックチェーン業界の行方を左右する指標となる可能性がある。

関連:アプトス(APT)の買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07:45
GENIUS法が「数兆ドルの米国債需要を創出」サックス仮想通貨特命官
トランプ政権のサックス特命官が米上院のステーブルコイン規制法案「GENIUS法案」通過に自信を示し、米国債への数兆ドル需要創出を予想。超党派支持で26日までの可決目指す。
07:30
FIFA、アバランチ上に「FIFAブロックチェーン」を立ち上げ
FIFA Collectは、新たにローンチしたFIFAブロックチェーンにプラットフォームを移行。仮想通貨アバランチの技術を活用し、イーサリアム互換のブロックチェーンを開発した。
07:15
ビットコイン、『5月は保有継続』か 11万ドル突破でアナリストが戦略維持
ビットコインが23日に111,814ドルの高値を記録。スタンダードチャータード銀行のアナリストがトランプ政権下での50万ドル目標を維持し、従来の「セル・イン・メイ」に反する保有戦略を提唱。
06:10
55銘柄超の米国株トークン化取引『xStocks』、アジアなどで提供予定 クラーケンが運営
仮想通貨取引所クラーケンがBacked開発のトークン化株式「xStocks」を近日開始。Apple、Tesla等55銘柄超でソラナチェーンと統合し、米国外顧客向けに提供予定。
05:50
ボラティリティ・シェアーズのXRP先物ETF、ナスダック上場で取引開始
米国初の1倍XRP先物ETF「XRPI」が5月22日にナスダックで取引開始した。VolatilitySharesが運用し、2倍レバレッジ版も計画中だ。
05:35
マイケル・セイラーのストラテジー、ビットコイン追加取得のため3000億円調達計画
Strategy社が10%配当の優先株STRF最大21億ドル発行のATMプログラムを開始。ビットコイン取得資金調達で現在57万6230BTC、時価640億ドル超を保有。
05/22 木曜日
19:31
ビットコインと仮想通貨関連株はどちらを買うべき?メリット・デメリットを解説
ビットコインを大量保有する日本株のメタプラネットやリミックスポイント、米国株マイクロストラテジーなどの暗号資産(仮想通貨)関連銘柄がストップ高で高騰する中、代表的な仮想通貨関連銘柄とビットコイン現物投資のメリット・デメリットを初心者向けに徹底比較、解説しています。
18:10
ビットコインを保有する上場企業ランキング|日本・米国の注目企業を解説
暗号資産(仮想通貨)ビットコインを大量保有する上場企業ランキングを紹介。メタプラネットやマイクロストラテジーなど、日本株・米国株の注目企業や投資メリットを解説します。
15:45
Astar NetworkとAnimoca Brands、エンタメIP分野で戦略的パートナーシップを締結
Astar NetworkがAnimoca Brandsから戦略的出資を受け包括的パートナーシップを締結。日本・アジアのエンタメIPオンチェーン化を加速し、Anime IDやAnime Art Festを通じて次世代デジタル体験を創出へ。
13:45
バイナンス、トランプ関連のステーブルコイン『USD1』を新規上場予定
世界最大手取引所バイナンスがWorld Liberty Financial発行のドル裏付けステーブルコインUSD1を5月22日に上場開始。BitGo管理で時価総額21億ドル規模。
13:30
米国のビットコイン保有者5000万人突破、金ホルダーを上回る=Riverレポート
River社が、米国でビットコイン保有者が5,000万人に達しゴールド保有者を上回ったと報告。米国の仮想通貨ビットコイン採用は世界をリードしているとして様々なデータを示した。
12:45
ワールドコイン、WLD価格10%上昇 新たに200億円調達
仮想通貨プロジェクトWorld Network(ワールドコイン)が200億円分のWLDトークンをa16zとベインキャピタルに売却し資金を調達し、米国展開を本格化へ。
12:03
ビットコイン史上最高値11万ドル突破、専門家の年末20万ドル予測も
ビットコインが史上最高値を更新し、11万500ドルを記録した。英スタンダード・チャータード銀行は年末20万ドル、著名投資家は8月15万ドルを予測する理由を解説。ブラックロックCEOの後押しやトランプ政権の規制緩和、米財政不安によるヘッジ需要が上昇要因に。
11:10
「ビットコインは最大100万ドル到達へ」金持ち父さん著者キヨサキ
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏は、仮想通貨ビットコインの価格が50万ドルから100万ドルに到達すると予想。今回の予想の背景には、米国債入札の低調さがあるようだ。
10:55
VanEck、アバランチ投資ファンド「PurposeBuilt」を立ち上げ
資産運用大手VanEckが仮想通貨アバランチ上のプロジェクトに投資する新ファンドをローンチする。長期的価値を重視し価値ある事業を進めるプロジェクトに投資していく。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧