
アプトス(APT)の買い方ガイド
アプトス(APT)は、急成長中のLayer-1ブロックチェーンです。EXPO2025デジタルウォレットのブロックチェーンにAptos Networkされるなど、企業や機関との提携で、Web3ユースケースの発表、プロダクト開発に拍車がかかっています。
この記事では、アプトス(APT)プロジェクトの概要や今後の展望を整理し、投資対象としての暗号資産(仮想通貨)APTの買い方について詳しくご紹介します。それでは、以下のステップに従って進めていきましょう。
アプトス(APT)プロジェクトの概要
Aptos(APT)は、2022年10月17日にメインネットをローンチしたLayer 1ブロックチェーンです。Metaの元DiemプロジェクトのメンバーであるMo Shaikh(CEO)とAvery Ching(CTO)によって共同設立されたAptos Labsが、開発を推進しています。同社は、Andreessen Horowitz、Coinbase、Circle、YZi Labs( 旧Binance Labs)などから合計3.5億ドル以上の資金調達を行っています。
仮想通貨APTの基礎情報
項目 | 詳細 |
---|---|
通貨コード | APT |
公開日 | 2022年10月12日(メインネット立ち上げ) |
発行チェーン | Aptos |
コンセンサスアルゴリズム | AptosBFT(HotStuffベースのBFT) |
発行上限/流通量 | 最大供給:1,000,000,000 APT / 流通量:約620,000,000 APT |
価格/時価総額 | 756円/約4,700億円(2025年4月時点) |
過去最高値 | 2,844円(2023年1月30日) |
TVL(総預かり資産) | 約1500億円(2025年4月時点) |
国内取引所 | SBI VCトレード、OKJなど |
主要ウォレット | Petra Wallet(Aptos Labs公式)、Trust Walletなど |
仮想通貨APTは、Aptos(アプトス)ネットワークのネイティブトークンであり、ネットワークの運用や管理において中心的な役割を担っています。以下は、APTトークンの主な用途です。
- トランザクションフィー:ネットワーク上でトランザクションを実行する際、ユーザーは手数料としてAPTトークンを支払います。
- ステーキング:APTトークンは、ネットワークのセキュリティを支えるバリデーター(ノード)として参加するための担保として使用されます。バリデーターはステーキングを通じて報酬を得ることが可能です。
- ガバナンス:APTトークン保有者は、ネットワークの将来の方針や重要な決定に参加する権利を持ちます。これにより、分散型の意思決定が実現されます。
- 流動性提供:分散型取引所(DEX)、例えばLiquidswapなどのプラットフォームで、APTトークンは流動性プールに預けられ、ユーザーはその対価として手数料や追加トークンを報酬として受け取ることができます。
また、一般ユーザーがAPTトークンを使ってノードに投票権を「デリゲート(委任)」することで、ネットワーク運営に間接的に関与し、報酬を得ることも可能です。
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アプトスの5つの注目点
以下の図表では、アプトスの主要な特徴と投資家に注目されているポイントを5つにまとめています。

1. スケーラビリティ:高速処理の実現
— Aptos Labs (@AptosLabs) April 17, 2025
アプトス(Aptos)は並行処理技術により、ブロックチェーンの最大の課題である「スケーラビリティ」問題に取り組んでいます。一般的なブロックチェーンが直列でトランザクションを処理するのに対し、アプトスは「パイプライン構造」という仕組みを採用。
パイプライン構造は自動車の組立ラインのように、ブロックチェーン処理の各段階(コンセンサス・実行・コミット・同期)を連続的かつ並行して行うことで、前の処理が完了するのを待たずに次の処理を開始できるシステムです。
アプトスのBlock-STMエンジンは、さらにトランザクション自体も並列処理できる設計になっており、2022年9月時点でテストネットにおいて「1秒間に約1000トランザクション(TPS)」という高速処理を実現。さらに理論上は32コアのコンピューターを使用した場合、最大160,000TPSという驚異的な処理能力を持つように設計されています。アプトスはVisaなどの決済システム(約24,000TPS)をも上回る可能性があります。
2. Move言語:セキュリティと開発のしやすさを両立
アプトスはMetaのDiemプロジェクトから派生した「Move」プログラミング言語を採用しています。
▶️Moveとは
MetaのDiemプロジェクトで開発された技術要素。安全性に重きを置いている。ディエムの仕様を引き継いでいるブロックチェーン(SUI、Linera)では、スマートコントラクトのコード記述に、「Move」言語またはMoveの流れを汲む言語が利用されています。
これらの特徴により、セキュリティリスクを大幅に低減しながら、開発者にとっても扱いやすい環境を提供しています。SUIやLineraなど、他の新興ブロックチェーンでもMoveまたはその派生言語が採用されており、業界での評価が高まっています。
3. ユーザー体験の向上:参入障壁を下げる取り組み

出典:JamboPhone
アプトスは「Web3の大衆化」に向けて、ユーザー体験の向上に注力しています:
- Passkeys & Keyless: 2024年2月に実装された生体認証技術により、従来の複雑な秘密鍵管理不要で、FaceIDやTouchIDでの認証が可能に。さらにGoogle、Apple、Githubアカウントを使ったWeb3ログインもサポート。
- JamboPhone: アプトスと連携したWeb3型スマートフォンが99ドル(約15,000円)という手頃な価格で販売中。特にアフリカ、東南アジア、ラテンアメリカなどの新興市場をターゲットに、既に40カ国以上で展開。日本からも購入可能です。ソラナ(SOL)のSaga Phoneに続く、ブロックチェーン専用スマートフォンとして注目されています。
4. エンタープライズ戦略とRWA
Microsoftとの提携により、アプトスはAzure OpenAI Serviceを統合。開発者はAIモデルを簡単にアプリケーションに導入でき、Web2.0からWeb3.0への移行が容易になります。大手投資企業と取り組んでいる金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォーム「Aptos Ascend」は、その代表例です。
Aptos Ascendは、レガシー金融と分散型金融の融合に焦点を当てており、現実資産(RWA)のトークン化とその流通、担保を必要としない融資などの機能を構築します。提携先は、マイクソフト、韓国のSKテレコム、および投資企業Brevan Howardと金融大手Boston Consulting Group。
この製品は、クラウド・コンピューティング・プラットフォームであるマイクロソフトAzureと、生成的AIアプリケーションを支える大規模な言語モデルであるAzure OpenAI Serviceを使用します。
5. 大阪・関西万博でのEXPO2025デジタルウォレット採用

出典:Expo2025-wallet
2025年の大阪・関西万博において、Aptos Networkが公式デジタルウォレット「EXPO2025デジタルウォレット」のブロックチェーン基盤として採用されています。
EXPO2025デジタルウォレットは、約2800万人の訪問者が見込まれる大規模イベントでの実証実験となる重要案件です。4月21日時点で133,000以上の新規アカウントが作成され、558,000件以上の取引を処理するなど、すでに多くのユーザーに利用されており、高スループットと最適化されたレイテンシーの組み合わせが、リアルタイム決済などのユースケースを実現可能にしています。
EXPO2025デジタルウォレットの主な機能:
- 「ミャクペ!」:万博会場内外で利用できる決済サービス
- 「ミャクポ!」:万博関連プログラム参加でもらえるポイント
- 「ミャクーン!」:万博独自のNFT
- 「ミャクミャクリワードプログラム」:利用状況に応じてステータスとベネフィットを提供
JR大阪駅をはじめとする主要エリアで大規模広告キャンペーンを実施し、一般ユーザーへの普及を促進しているとのことです。
この取り組みは、当初受注していたHashPaletteが開発するPalette Chainが、Aptos Networkへ移行したことにより実現しています(2025年1月)。
アプトスの現物ETF候補としての期待と根拠
米暗号資産マーケットメーカーのGSRは2024年6月、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に続く第3の現物ETF(上場投資信託)候補としてソラナ(SOL)を筆頭に挙げていますが、その分析ではアプトス(APT)も有力候補として上位に位置づけられています。
レポートでは、現物ETF承認の重要な二つの要因として「分散化のレベル」と「市場の需要」を挙げ、独自の指標を用いて主要仮想通貨を分析した「ETF可能性スコア」を策定。この分析において、アプトス(APT)は上位5位にランクインし、具体的には先月承認されたイーサリアムがトップ、ソラナが2位、続いてNEAR、アバランチ(AVAX)、そしてアプトス(APT)という結果になっています。

出典:GSR『Is Solana Next?』
アプトス(APT)投資のリスク
アプトス(APT)への投資を検討する際には、以下のリスクも認識しておく必要があります
トークンのロック解除イベント
トークンのロック解除イベントでは、ロックが解除されたトークンを保有する投資家がそれらを市場で売却できるようになるため、売り圧力が生じる可能性があります。また、トークンの供給量が増えることで価値の希釈化が懸念されることもあります。
2024年第一四半期には、APTの価格が前四半期比76%上昇しましたが、供給の増加により流通時価総額は前期比127%増の66億ドルとなり、全トークンの中で22位にランクアップしています。
直近では、アプトスは6月12日に1,131万トークン(流通供給量の2.59%)、1億ドル(約156億円)相当をロック解除しました。
アプトス(APT)の供給状況
APTのインフレ率は年間7%から始まり、毎年1.5%ずつ減少して最終的に3.5%に達する予定です。このレートは初期総供給量10億APTを基にしています。
2024年第1四半期末までに初期供給の約31%が分配され、前四半期比32%の増加となりました。

「State of Aptos Q1 2024」より引用:Messari
第2四半期に解除されるジェネシス供給:第1四半期末のAPT価格に基づき、3億2900万ドル相当のAPTが第2四半期にコア貢献者に解除されます。2億3300万ドル相当のAPTがプライベート投資家に解除され、これは第1四半期末のAPT流通供給の3.5%に相当します。
アプトス(APT)の買い方・取引所の特徴早見表
おすすめ 取引所 |
おすすめポイント | アプリの特徴 | 現物取引 | レバレッジ取引 | 投資サービス | 取引所手数料 (BTC参考) |
最低取引単位 (BTC参考) |
入金手数料 | 出金手数料 | 出庫手数料 (BTC参考) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 ![]() SBI VCトレード
|
SBIグループの100%子会社 最高水準のセキュリティ |
口座で保持するだけ ステーキングが便利 |
販売所 | 〇 | 積立・ステーキング レンディング |
Maker:-0.01% Taker:0.05% |
販売所:0.00000001 BTC 取引所:0.00000001 BTC |
無料 | 無料 | 無料 | ‐ |
2 ![]() OKCoinJapan
|
狭いスプレッドと 高い流動性 |
スピーディーな入出金・入出庫 | 販売所 取引所 |
◎ | レンディング | Maker:~0.07% Taker:~0.14% |
販売所:0.00001 BTC 取引所:0.0001 BTC |
無料 | 400円~1,320円 | 0.2~0.5APTの範囲内 顧客自身で設定 |
30日間の取引量100 万円未満 Lv1の場合 |
アプトス(APT)を取り扱う取引所の詳細
アプトス(APT)の買い方ガイド
1. 口座開設

本人確認書類の提出方法は3種類あるため自身に合った方法を選択しましょう 出典:SBI VC トレード
まずは購入の前に、交換業者への登録手続きを行なって口座を開設することが必要です。口座開設は主に以下のステップで進んでいきます。
- メールアドレスを入力して登録用のURLを受信
- 必要事項を入力
- 本人確認書類を提出
まずは、自身が使用するメールアドレスを交換業者の専用ページに入力します。その後は入力したメールアドレス宛に登録用のURLが届くので専用のページを開き、多くの場合ここでパスワードの設定を行います。
次は氏名や住所、投資目的などの情報を入力。口座開設には本人確認が必要なため、必要書類をアップロードしたり、郵送したりする手続きが必要です。その後に審査が行われ、通過すればアプトスを購入できるようになります。
2.入金方法
口座開設が完了したら、次にアプトスを購入するために円の入金を行います。円の入金方法は、対応している銀行などが交換業者によって異なるので、必要に応じて事前に確認しておくことをお勧めします。
入金では、主に以下のような方法で最初に円を交換業者の口座に預け入れます。
- 銀行振込
- インターネットバンキングから入金
- コンビニから入金
入金後、自身の口座に円の残高が反映したら、その資金を使ってアプトスの購入が可能。取引所か販売所を選んで、必要事項を入力して購入手続きを行います。
3.アプトス(APT)の買い方(参考例:SBI VCトレード)
「販売所」では、同社が設定した価格でアプトス(APT)の売買が行えます。購入は提示された買取価格で、売却は売り価格で行われ、操作が直感的で初心者にも理解しやすいです。しかし、購入価格と売却価格の間にスプレッド(価格差)があるため、短期トレードには不向きな点は覚えておきましょう。

販売所の利用画面 出典:SBI VCトレード
アプトス(APT)の購入画面(OK CoinJapanの例)
OK CoinJapanの「取引所」では、参加者同士が直接価格と数量を提示して取引します。自分の望む価格で購入または売却を希望し、それに応じた相手がいれば取引が成立します。この方式では、指値注文や成行注文を利用して取引を行うことができます。

取引所の利用画面 出典:OK CoinJapan
SBI VC トレードではアプトス(APT)のステーキングが便利

ステーキング実績(2025年4月)出典:SBI VC トレード
ステーキングのメリットは、長期保有予定の仮想通貨を預け入れて放置しているだけで、株の配当のようなパッシブインカム(受動的収入)を得られる点にあります。
SBI VCトレードにおいては、アプトス(APT)を口座に預けるだけで、ステーキングサービスの対象となり、毎月資産が増加します。アプトスのステーキングの想定年率は、約6.0%前後とされています。
SBI VCトレードのステーキングサービスを利用するための特別な申し込みや手続きは必要ありません。平均保有量に基づき、SBI VCトレードの口座内で毎月自動的に報酬が支払われるシステムです。このサービスはいつでも解約が可能で、資産の引き出しも自由に行えます。
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アプトス(APT)に関する税金について
仮想通貨取引で生じた利益は原則「雑所得」として取り扱われます。日本円との売買で得た利益だけではなく、仮想通貨同士を交換したときに生じた利益や貸暗号資産などで得た報酬も課税対象となります。
なお、雑所得に分類される仮想通貨取引での所得は、給与所得などの他の所得と合算した金額に対して税率がかけられます。税率は、所得が多いほど高くなる「累進課税」が適用され、下表の通り5%から45%の7段階に分かれています。住民税も合わせると最大で約55%の税率が課されます。

出典:国税庁
アプトス(APT)を購入する上での注意点
最後に、アプトス(APT)を買う上で考慮した方が良い重要ポイントを紹介します。
まずは、少額から投資し始めることを検討してみてください。仮想通貨は株式などと比べると少額で投資することが可能です。アプトス(APT)は注文あたり0.0001 APT(Okcoin japan の取引所)から購入することができますので、まずは慣れることから始めるのも1つの方法です。
次に、投資は余剰資金で行いましょう。これは仮想通貨に限らず、資産運用のポイントとしてよく挙げられています。生活に必要なお金や将来使う予定のある資金ではなく、当面は使う予定のないお金で投資するようにしてください。
仮想通貨にも、手元の資金よりも大きな利益を狙える「レバレッジ(証拠金)取引」という投資手段もありますが、大きな利益を狙える分、損失のリスクも大きくなります。投資金額を増やしたり、レバレッジ取引をしたりする前に、まずは余剰資金を使って少額投資を行うことから始めることをお勧めします。
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記事の監修者
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