WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ヴィタリック、イーサリアムなどの安全性や効率性の向上策を分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 形式的検証×AIでETHの安全性向上へ
  • 防御側有利な安定局面到来をブテリン氏が予測

イーサリアムなどの向上策を分析

暗号資産(仮想通貨)イーサリアムの共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は18日、形式的検証(formal verification)に関するブログを公開した。

形式的検証とは一般的に、ソフトウェアなどのシステムの正しさを数学的に証明する手法のこと。ブテリン氏は、形式的検証とAI(人工知能)を組み合わせてイーサリアムなどの安全性や開発の効率性を高めることができると分析している。

ブテリン氏は冒頭で、この数カ月の間にイーサリアムの最先端の研究開発コミュニティやコンピューティングに関する他の多くの領域で、プログラミングの新しい手法が急速に普及しつつあると指摘した。

そして、具体的に新しい手法とは、機械語に近いプログラミング言語(EVMバイトコードなどの低級言語)かLeanで直接コードを書き、Leanで書いた自動チェックが可能な数学的証明でコードの正しさを検証するという方法だとしている。

この手法が正しく行えれば、非常に効率的なコードを出力したり、以前のプログラミングよりもはるかに高い安全性を確保したりできる可能性があると主張。ブテリン氏は「この手法はソフトウェア開発の最終形態である」との言葉を引用している。

その上で、今回のブログは、イーサリアムなどにおいて現在何が起きているか、ソフトウェアの形式的検証は何ができるのか、どのような弱点や制限があるかの基礎をわかりやすく説明することを目指すものだと説明した。

ブテリン氏は、現在はAIの発展によって形式的検証が行いやすくなっていると指摘。形式的検証の定義については「数学的な定理の証明を、それらの定理が自動的にチェックされることが可能な方法で記述することを指す」と説明した。

安全性の向上策

今回のブログは最初のパートのタイトルである「形式的検証とは」や次の「コンピュータープログラムの検証」などと順に展開する、非常に長くて一般の人々には難解な内容である。

その中でブテリン氏は今回、「セキュリティのための形式検証」というパートで、最近注視されている北朝鮮に関連する攻撃やAIモデル「クロード・ミュトス(Claude Mythos)に言及した。

関連記事:北朝鮮、仮想通貨窃取を「国家事業化」か 10年で1兆円超の被害=CertiKレポート

ブロックチェーンセキュリティ企業CertiKは最新レポートで、北朝鮮は近年、仮想通貨ハッキングを国家的な資金調達手段として組織化・産業化していると指摘した。2016年以降、263件の攻撃で約67.5億ドルを窃取。少数の「高価値ターゲット」に狙いを定め、国家の支援により、粘り強く高度な潜入活動を行う傾向がある。

ブテリン氏は、コンピューターのコードに潜むバグについて、変更不可能なブロックチェーンのスマートコントラクトに仮想通貨を預け、そこから北朝鮮の関連組織が自動的に資産を引き出すことが可能で、なおかつバグが原因であるために救済手段がない時に恐怖が増すと指摘している。

また、クロード・ミュトスのような強力なAIモデルが登場し、さらに改良が重ねられて自動的にバグを発見できるようになれば、さらに恐怖感が高まるとも指摘。他にも、ゼロ知識証明にバグが含まれている場合の恐ろしさにも触れた。

関連記事:AIモデル「Mythos(ミトス)」の潜在的リスク巡り、片山財務大臣が3メガ銀幹部・日銀総裁と会合へ

片山さつき財務大臣が24日、アンソロピックの新型AI「クロード・ミトス」のリスクをめぐり3メガバンク幹部や日銀植田総裁と緊急会合を開く。OSの脆弱性を悪用できる能力が金融システムへの脅威として国際的に注目されている。

このような恐怖に対し「唯一の解決策はオープンソースという特徴自体を手放すことだ」などの悲観的な意見もあるが、ブテリン氏は将来的なサイバーセキュリティについて、もっと楽観的な見方をしていると述べている。

強力なAIによるバグの発見という課題は深刻だが、これは過度期の課題であると考えていると説明。事態が落ち着き、新たな安定局面に入れば、以前よりも防御側に有利な状況が生まれるとの見方を示した。

ブテリン氏は、形式的検証は万能薬ではないが、「目的が実装よりもシンプルな場合」に特に有効であると指摘。イーサリアムがこれから実装しようとしている量子耐性のある署名やZK-EVMなどの、展開が極めて困難な技術にも有効性が当てはまるとした。

効率性の向上策

今回ブテリン氏は形式的検証について、イーサリアムなどの効率性向上につながる活用方法も説明した。具体的には、プログラミング言語を使う開発での活用である。

形式的検証とAIを組み合わせて使うことで、効率性を重視した低級言語を安全に使いやすくなると指摘。ブテリン氏は、この低級言語と人間が理解しやすい高級言語が同じであるかを検証・証明できるようになると説明した。

ブテリン氏が指摘しているように、一般的に機械が理解しやすい低級言語を使った方が開発が相対的に速く効率的に行える。一方、高級言語には人間が理解しやすいというメリットがあり、安全性を高めることが可能だ。

今回ブテリン氏は、形式的検証とAIを活用し、低級言語の効率性と高級言語の読みやすさ・安全性を両立することができうると説明している。

ブテリン氏は最後の段落で、イーサリアムなどのコアな部分においてはバグは避けられないものという従来の常識を覆し、形式的検証によって実際に安全な世界を実現すべきだと主張した。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/20 木曜日
06:40
グレースケール、ジーキャッシュ現物ETFへ申請 DCGが20万ZEC取得検討
グレースケールが米SECに仮想通貨ジーキャッシュ信託の現物ETF転換を申請した。親会社DCG系列企業が20万ZECのジーキャッシュ取得を検討していることも判明した。
06:15
米OCC長官、新設銀行免許申請の仮想通貨関連比率が約6割に急増
米OCC長官は20日、仮想通貨関連の新設銀行免許申請が全体の6割超に達したことを明らかにし、ジーニアス法に基づくステーブルコイン規則を11月までに最終化する方針を示した。
05:50
トランプ大統領、政府によるビットコイン購入検討を表明 BTCは6月以来の高値
トランプ大統領は20日、仮想通貨業界関係者との会合で議会にクラリティー法の可決を改めて求めた。CFTCが無期限先物のハイパーリキッド米国展開を進めていることも明かし、HYPEトークンが20%上昇した。
05:00
リップル子会社が優先無担保債発行、436億円調達
リップルの子会社リップルプライムが優先無担保債の私募を完了し、2億7,500万ドルを調達した。KBRAから投資適格級の格付けを取得し、米国事業拡大に向けた資金基盤を強化する。
08/19 水曜日
19:33
UPBOND、アパホテル宿泊者向け観光予約にJPYC決済を検討
UPBONDがアパホテル宿泊者向けにJapanTicketの観光体験・飲食店予約を案内するテスト運用を6月に開始した。円建てステーブルコインJPYCを使った決済の実装も視野に入れる。約100万人のウォレット基盤を持つ同社の狙いを整理した。
18:30
BCCC、年会費支払いにJPYC導入
ブロックチェーン推進協会(BCCC)が2026年7月、年会費の支払いに日本円建て電子決済手段型ステーブルコイン「JPYC」を追加した。unWallet等で受付。JPYC社の岡部典孝代表も歓迎のコメントを寄せた。
16:55
SkyBridge創業者、弱気相場でもビットコイン底堅さ指摘
SkyBridgeのスカラムッチ氏はCNBCで、ビットコインは明確な弱気相場にあるとしつつ、下落幅は過去より小さく次の強気局面への好材料だと分析した。
16:03
ビットバンク、ビットコイン入出金一時停止 eCash分岐へ対応
ビットバンクは19日、ビットコインのハードフォーク計画への対応として、8月21日17時頃から24日19時頃までBTCの入出金を一時停止すると発表。eCash分岐で新資産ECXが生まれる計画で、リプレイリスクにも言及した。
15:26
カルシ、CFTCに米国株指数「US500」の無期限先物を申請
カルシは8月18日、米国株500指数に連動する無期限先物「US500」の上場をCFTCに申請した。ビットコイン無期限先物の承認を先例に位置付け、CMEが起こした訴訟への反論も申請書内で展開している。
14:51
ビットコイン小口投資家の需要、2年ぶり高水準に接近=アナリスト
オンチェーンアナリストのDarkfost氏は19日、CryptoQuantとAxel Adler Jr氏のデータをもとに、BTCの小口投資家需要が過去2年で最高水準に近づいていると指摘。局所的な相場高値との相関にも言及した。
14:00
ハードウェアウォレットBitBox、ファームウェアの深刻な脆弱性を修正 内部監査で発覚
スイスのハードウェアウォレットBitBoxが、内部監査で発見した2件の脆弱性を修正する最新ファームウェア「Dixence」を公開した。実害の報告はないが、すべてのユーザーに更新を推奨している。
13:55
デジタルガレージ、JCB・ローソンとステーブルコイン決済の実証実験へ
デジタルガレージはJCB、ローソンと基本合意書を締結し、訪日外国人向けにUSDCを用いた店頭決済の実証実験を20日に実施する。国内では加盟店のキャッシュレス対応拡大に伴い、ステーブルコイン活用の動きが広がっている。
13:44
15年間休眠8.54BTCのビットコイン始動、含み益4000倍超
ギャラクシー・リサーチは18日、2011年6月受領のまま15年以上動きのなかった8.54BTCが16日に移動したとXで報告した。取得単価は1BTCあたり約14ドルで、含み益は約4,621倍に達する。
13:30
ファルコン・ファイナンス、エルサルバドルでRWAトークン化基盤を始動へ 第一弾はGPUフォワード契約
ファルコン・ファイナンスはトークン化資産のパイプラインをエルサルバドルで立ち上げる。第一弾はGPUフォワード契約で、コモディティ・貴金属その他への展開も視野に入れている。
11:15
ブラックロック、ビットコイン下落でも分散効果健在と分析
ブラックロックのデジタル資産調査チームが最新リポートを発表。ビットコインは2025年10月の高値から約50%下落したが、分散投資効果や通貨代替としての投資価値は不変と分析。60/40ポートフォリオへの1〜2%配分は有効との見解を示した。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧