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ハイパーリキッド上半期手数料31%増、収益3.8%減=21シェアーズ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • HIP-3の手数料シェア、1年未満で11.2%に拡大
  • HYPEのPERは23倍、取引所株平均に近い水準

手数料増でも収益減の構図

スイスの仮想通貨ETP発行大手21シェアーズは20日、仮想通貨デリバティブ取引所ハイパーリキッド(HYPE)の2026年上半期決算分析を公表した。リサーチアナリストのマット・メナ氏によると、総手数料は前年同期比31%増の4億1,930万ドルとなった一方、プロトコルの金庫に還元されるコア収益は3億1,750万ドルから3億530万ドルへ3.8%減少したという。

手数料と収益の乖離は、外部事業者がハイパーリキッドの基盤上で独自市場を運営できる仕組み「HIP-3」の拡大が主因だ。HIP-3では手数料の50%が外部ビルダーに配分されるため、取引全体が増えるほどプロトコル本体への還元率は下がる構造になっている。上半期の日次平均アクティブユーザー数は90%増加しており、需要そのものは衰えていない。

HIP-3拡大とUSDC収益源

HIP-3は導入から1年足らずで総手数料に占める割合をほぼゼロから11.2%まで伸ばした。年初来の増加率は100倍を超える。現在も仮想通貨の無期限先物(パーペチュアル)が総手数料の82.7%を占めるが、株式や商品、未上場株(プレIPO)を対象とするHIP-3市場が新たな柱に育ちつつある。

コインベースとの提携によるUSDC準備金の運用益も収益源として浮上している。準備金54億ドルの利回りの約9割をHYPEの買い戻しに充てる計画で、実現すれば年間1億3,500万〜1億6,000万ドルの追加収益になるとメナ氏は試算する。ただしこの収益はまだオンチェーンで確認されておらず、ハイパーリキッドの利用が縮小すれば規模も縮む。

関連記事:ハイパーリキッド(HYPE)調査報告書、前四半期の独歩高に注目

ハイパーリキッド(HYPE)は2026年第2四半期にビットコイン安と逆行し79.2%高、史上最高値76.90ドルを記録。米国上場ETF3本には8週間で3.087億ドルが流入し、USDCへの基軸資産移行も収益構造を変えた。

市場シェアとHYPEの評価水準

デリバティブ市場での存在感も拡大している。ハイパーリキッドのオープンインタレストは91億ドルで、中央集権取引所を含む仮想通貨パーペチュアル市場全体の10.3%を占め、Bybitに匹敵する規模となった。分散型に限れば54.5%を占め、2位のAster(17億ドル)の5.5倍に達し、他のオンチェーン勢の合計を上回る。

一方でシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)は7月27日、24時間取引の金先物を開始し、開設初週末の想定元本ベース出来高は約6,000万ドルとハイパーリキッドの1,600万ドルを上回った。HIP-3が狙う株式・商品市場にCMEが直接踏み込んだ格好だ。

バリュエーション面では、発行体調整後のPER(株価収益率)は23倍で、CME(18.7倍)やCBOE Global Markets(20.7倍)、Interactive Brokers(34.3倍)、コインベース(48.1倍、平均24.5倍)といった上場取引所株とほぼ同水準にある。ディスカウント・キャッシュフロー(DCF)分析では弱気シナリオで1HYPEあたり29ドル、強気シナリオで120ドルとなり、現在の株価水準(約58ドル)を挟む形だ。

メナ氏はリスクとして、HIP-3の建玉の大半を単一のビルダーTrade.xyzが担う集中リスクと、株式・プレIPO市場が規制上のグレーゾーンにある点を挙げた。米商品先物取引委員会(CFTC)は仮想通貨パーペチュアル規制の整備を進めているものの、HIP-3の主戦場である株式・商品分野の法的位置付けは定まっていない。

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